最後まで「あきらめない」という想いを忘れずに・・・
以前、僕の塾が入っているショッピングセンターの集会室で長くそろばん塾を経営している先生が、「今日で、23年続いた塾をやめることになりました。今までいろいろお世話になりました・・・」と挨拶に来られました。あまりに突然で、返す言葉がみつかりませんでした。
その時の寂しそうな表情は、しばらく忘れられないと思います。
生徒が減ってきていることは、知っていましたが、いざこういう場面を迎えると、本当にやるせいない想いです(僕もこのショッピングセンターは、20年近くになるので、考えてみればずっと一緒に仕事をしてきたことになるのです)
「生徒が減ったことも原因ですが、それより、最近の子どもや親がどうにもならないという虚無感の方が大きいです・・・」
最後にその先生がもらした一言は、とても重い言葉でした。
何度注意しても、いっこうに言うことを聞かず、騒いだりふざけたりしていて、父母に話しても、そのためにお金を払っているだから・・・と言わんばかりの態度だったそうです。
人に何かを習うということは、まず先生を尊敬できるかどうか・・・ということが大事なのだと思います。
もちろん、教師という職業は、聖人君子である必要はないと思いますが。
ただ単に子どもたちより知識が多いということだけではなく、大事なことは「熱さ」や「情熱」というものを持っているかどうかということではないでしょうか?
そして、その「熱さ」を受け止められるからこそ、生徒たちも教師の話を聞いてくれるんだと思います。
また、学ぶ方は、お金を払っているから・・・という姿勢では、決して何も学べないということを理解しなければならないとも思います。
日本は、こんな国ではなかった・・・
誰かの言葉ですが、何かがずれてしまったように思います。
株の値段が上がって、景気がよくなって・・・という風潮がある昨今ですが、本当にこの国は良い方向に向いているのでしょうか?
非正規雇用で経済的に厳しかったり、突然解雇されたり、新規の契約を断られたり・・・
今まで当たり前にあった仕事が、なくなってしまったり・・・・
そんな不安な時代背景の中で、子どもたちのいじめや不登校などの問題も、根本的な解決にはほど遠いというのも現実です。
それでも教師という仕事を続けている限り、最後の最後まで「あきらめない」という想いを忘れずにいたいと強く思う今日この頃です、