IZ*ONE の活動終了について思うこと
何を書けばいいのか、未だに言葉を紡ぐのが難しいのですが、今出てくる言葉を書き綴っておきます。
3月13日と14日の2日間で、IZ*ONE のオンラインコンサート「ONE, THE STORY」が開催されました。昨年9月の「ONEIRIC THEATER」以来、約6ヶ月ぶりのコンサートで非常に楽しみにしていました。
ところが…
IZ*ONE の活動終了発表で誕生日どころではなくなった
突然に私事ですが、3月10日は僕の誕生日です。まぁ、ここ数年は誕生日といってもあまり実感がなく、ただ「もう歳いらないんだけどなぁ」と半ば悲しくなるくらいなもんだったわけですが、今年の誕生日はある意味で忘れられない日になってしまいました。
それが「IZ*ONE の活動終了発表」というわけです。
Mnet から公式に発表された内容の和訳は以下の通り。
こんにちは。Mnetです。
MnetとSWINGエンターテインメント、OFF THE RECORDはIZ*ONEのプロジェクト終了を控え、12人のメンバーの最善の活動のために、各所属会社の意見を継続的に聴取し、協議をしてきました。
2018年、アルバム「COLOR*IZ」でデビューし、韓国はもちろん、世界を舞台に大きく愛され、アジアを代表するガールズグループに成長したIZ*ONEの活動は、予定通り4月に終了することになりました。
IZ*ONEを愛するファンの皆さんと一緒に過ごすオンライン単独コンサート「ONE, THE STORY」が3月13日、14日の両日行われる予定です。
MnetとSWINGエンターテインメント、OFF THE RECORDは、これまで素敵な姿を見せてくれたIZ*ONE12人のメンバー全員に感謝の気持ちを伝え、一緒に作ってきた素晴らしい物語が続けられるよう、今後もアーティストとしての成長を支持していきます。
これからも彼女たちが見せる新しい姿に、期待と応援をお願いします。
この内容によれば、「当初から予定されていた2021年4月をもって、グループとしての活動を終了する」ということでした。
そもそも IZ*ONE とは
この発表内容に言及する前に、まず IZ*ONE がどんなグループなのかを簡単に書いておきます。詳しく知りたい人は、Wikipedia でも熟読してみてください。
まず、完全に個人の思いを書くと、昔から K-POP が好きだった僕が、間違いなく「これまでで一番熱狂して、思いを注いだ K-POP グループ」ですね。
IZ*ONE は2018年に韓国の Mnet などで放送された「PRODUCE 48」というオーディション番組から誕生した12人グループです。勘のいい人はお気づきかもしれませんが「48」というのは、他でもない「AKB48」のそれと同じです。この番組は、韓国の芸能事務所練習生と、日本の「AKB48グループ」に所属するメンバーたちとの合同で、日韓合同グループを作るという企画でした。このオーディションを勝ち抜いた12人(韓国人9人、日本人3人)のメンバーたちが晴れて「IZ*ONE」としてデビューしたわけです。
IZ*ONE には、結成当初から背負っている "運命" がありました。それは、2年6ヶ月後の2021年4月には活動終了(解散)するというものでした。
結成された時点で解散が決まっているという、ある意味で残酷な感じもしますが、韓国のこの手の番組企画では結構多く、IZ*ONE も例に漏れずそのパターンでした。
2018年10月29日にミニアルバム「COLOR*IZ」を発表してデビュー、このアルバムは、K-POP のガールズグループでは歴代最高の初週売上を記録するなど、華々しく世に出ました。
そこから先の数々の輝かしい活躍や、困難な局面にぶち当たったことなどは、Wikipedia などでどうぞ。
話を戻すと
さて、話を少し戻します。上の紹介でも書いた通り、IZ*ONE はもともと「2年6ヶ月」の期間限定で活動するグループでした。なので、普通に考えれば2021年4月で活動終了するというのは、Mnet の発表にもあるように「予定通り」なわけです。
もちろん、私を始め WIZ*ONE(IZ*ONEのファンのこと)からすれば、解散は分かっていたこととは言え、いざ現実になると惜しい気持ちや悲しい気持ちが出てくるのは当然のことです。「解散しないで!」とか「活動延長して!」などの声が上がってくることも必然。
ただ、今回の解散発表が物議を醸しているのは、運営側の対応の仕方にいろいろと違和感を持たずにはいられないという現実があるからです。あんまり、批判めいたことを言うのも、グループ自体の価値を下げてしまうのではないかと思う部分もあるのですが、今回はあえて書いてみます。
そもそも発表のタイミングおかしくね?
まず、活動終了発表のタイミングについて。
「なんで、よりによってわしの誕生日なんや!!」
いや、そんなことは別にどうでもいいんです。それよりも、今回のオンラインコンサート「ONE, THE STORY」が "仮に" 解散コンサートであるとするなら、そのわずか3日前に発表というのは不可解です。
僕の場合は、コンサート開催が決定した時点で予定を調整してチケットを確保していたので、問題なくコンサートに参加できましたが、これが解散コンサートになるのであれば、無理して予定を調整してでも参加したかった人は大勢いたはずですよね。
それなのに、3日前に発表とはひどい。しかも、オンライン開催なのに、直前でチケットを購入しようと思っても、なぜか「売り切れ」になって入手できなかった人もいたとか。オンラインで売り切れってなんやねん。
こんな急展開、急流下りでもあり得んわと思いつつも、実際のコンサート当日までは、これはラストコンサートではないのかもという期待も持っていました。実際に、Mnet ほか運営側は「コンサートあるよ」というだけで「最後です」とは一言も言っていなかったわけですからね。
そんな期待は徐々に打ち砕かれていった
そして、コンサート1日目の当日。どんな雰囲気で始まるのかと、不安とワクワクが入り混じった気持ちで参加しました。
コンサートの内容は詳しく書きませんが、控えめに言っても、コンサートとしての選曲や演出は最高でした。これが、今までのコンサートであれば「楽しかった〜!また次回も楽しみだ!」で満足感に満ちて終わるのですが、今回は違いました・・・
コンサート終盤のメンバーたちが一人ずつ話をする場面。途中から、歌う中でも涙を見せるメンバーの姿もあり、明らかに普段とは違う雰囲気でした。
そして、メンバーが涙を堪えながら一人ずつコメントを始めました。情緒的な BGM が流れる中、僕の推しでもあるチェウォンが語った一言で、現実を突きつけられました。
「オンラインで最後のコンサートをやるとは思いませんでした」
!?!?えっ... 耳がおかしくなったのかな?(まずもって、このチェウォンの表情見ただけでもヤバい...)
本当に瞬間的には、言葉が理解できませんでした。日本人なはずなのに、日本語字幕の文字がまるでゲシュタルト崩壊を起こしたかのように、頭に入ってきません。
それまでのメンバーは「最後」という言葉は使っていなかったと記憶していますが、チェウォンのコメントによって一気に「最後のコンサート」であることが現実味を帯びたのです。
もうそもそも、メンバーが涙ながらに言葉を紡いでいる姿をみるのが本当に苦しかったです。そして、この時に改めて感じたのが、IZ*ONE はこの12人だったからこそ誕生し、ここまで素晴らしいグループになったのだということ、いろんな考え方はあるけど、彼女たちの思いはシンプルで「12人でずっと一緒にいたい」というものだったのではないかなと。それを引き離そうとすることは、企画上分かっていたこととは言っても、やはり胸が痛みました。今思い出しただけでも、泣きそうになる。。。
そして最終日
そんな喪失感にも似た感情を抱きながら、初日のコンサートは終了し、チェウォンの一言から、2 DAYS の最終日、つまり翌日のコンサートが実質的な「解散コンサート」になるのではないかと思い始めました。
こうなったら、ワクワクというよりも心配の方が強くなります。気が気でない中で開演時間を迎え、12人の輝くパフォーマンスを楽しみながらも、最後にどうなるのかということが気になって仕方ありませんでした。「もしかしたらサプライズで何か発表があるかも」とか、淡い期待を持たなかったと言えば嘘になります。
そして、パフォーマンスとしては最高だったライブもいよいよ終盤。昨日とは少し違った展開もある中、前日と同じようにメンバーのコメントへ。
いつも明るいユジンも涙を堪えられず嗚咽が走る中で喋り、イェナも涙を抑えるのに必死、チェウォンに至っては過呼吸になるのではないかと心配になるくらいの状態といった感じに、どのメンバーも泣きじゃくりたい感情と戦いながらコメントをする中、咲良の番が来た瞬間に再びの衝撃が・・・
「IZ*ONE としての日々は今日で終わり」
はい!?!? 今日で終わり!? 前日と同じく字幕がゲシュタルト崩壊です。(面白おかしく書いているように思われそうですが、実際はこれまでの展開ですでにガチ泣き状態でした・・・)
昨日にも増して、言葉を発することも満足にできないくらいに泣きじゃくるメンバーたち・・・そして、期待していたようなサプライズ発表などもなく、コンサートは幕を閉じました。
チェウォンと咲良の発言について
さて、少し冷静になって続けます。
前述の通り、初日のチェウォンと最終日の咲良の発言が特に衝撃的だったわけですが、それはなぜか。
まず、チェウォンの「オンラインで最後のコンサートをやるとは思いませんでした」という発言。これは、事前に運営から、今回のコンサートの位置付けについての発表が一切なかったにもかかわらず出た発言だったということが大きかったんですね。
先にも書いた通り、最後だと分かっていれば参加したかった人はもっといたはずだし、そもそもメンバーの口から初めて明かされるというのは、運営の在り方としてどうなのかなと。サプライズとかいう話ではないですし、雑すぎるだろと思うわけです。
次に、咲良の「IZ*ONE としての日々は今日で終わり」発言。これは、チェウォンの発言とはまた意味合いが違います。チェウォンの発言では「コンサートとしては今回が最後」という意味に捉えられたので、活動終了予定である4月までは、他の活動があるのだろうという期待もできました。
しかし、咲良の発言を言葉通りに汲み取れば「IZ*ONE としての活動自体が今日で終わり」ということになります。そうだとしたら、Mnet が発表した「予定通り4月に終了する」という話はどうなったんだよというわけです。きっちり2年6ヶ月と考えると、ほぼほぼ4月いっぱいはまだまだ活動期間であるはずです。まだ1ヶ月半も残ってるじゃん・・・
公式発表には「これまで素敵な姿を見せてくれたIZ*ONE12人のメンバー全員に感謝の気持ちを伝え、一緒に作ってきた素晴らしい物語が続けられるよう、今後もアーティストとしての成長を支持していきます」なんて綺麗な言葉が書かれているけど、本当にその気ある?
こんな急展開となると、嫌でも裏側で何か退っ引きならない事情が蠢いているのではないかと勘ぐりたくもなります。だから、ネット上では真偽の不明な様々な憶測や噂話が飛び交ってしまうんですね。
解散するのは仕方がないけど
解散するのは、もともと決まっていたことですし、メンバーたちの関係性を変えてしまうという点でもかわいそうで、残酷だとは思いますが、百歩譲って仕方ないと思っています。
ただ、グループを結成する過程の「PRODUCE 48」の中で、投票操作があったとして、IZ*ONE は 2019年11月〜2020年2月 までの3ヶ月間は実質活動中止、解散も囁かれるほどの苦しい経験もしてきました。それでも、それを乗り越え、再び輝く場所を手に入れた彼女たちに対して、そしてそれを支えてきた WIZ*ONE に対して、この仕打ちは「ひどすぎませんか?」と運営には言いたいのです。
さらには、わずか数日前の発表から、急に「今日で終わりです」なんて言われて、すんなり受け入れろという方が無理です。それに、彼女たちには何の罪もないのに、活動中止を余儀なくされた3ヶ月間と、4月末までに残された1ヶ月半を考えると、実質的に活動できたのは2年ちょっとになります。それをどう考えているのか(この空白の3ヶ月間のこともあって、活動延長になるという見方もあったくらいです)
そして、何よりも心配なのは、メンバーたちのことです。彼女たちが今回の動きに対して、どう感じているのか。彼女たちの本意に反して、大人の事情だけで振り回され、悲しく苦しい思いをしているのだとしたら、これ以上に WIZ*ONE として辛く苦しいことはありません。
最終日のコメントで、チェウォンが涙ながらに「사실(実は)」と言って言葉を詰まらせた場面が話題になっています。そう言って少しの沈黙の後、他のメンバーと同じように挨拶をしたのですが、この「実は」の後には、本当は彼女が何か言いたかったのでは?という憶測が飛び交っています。憶測の内容は SNS などでいくらでも出ていますし、あくまでも憶測なので書きません。それに、韓国語の「사실」には、日本語のニュアンスとは少し違った部分もあるようで、単純に言葉が出ない時の「えーっと」みたいに使われることも多いようなので、チェウォンがどういう意味で使ったのかは本人にしかわかりません。
少し話が逸れましたが、今となっては、解散を撤回しろとも、活動を延長しろとも言いません。ただただ、IZ*ONE のメンバーも、WIZ*ONE も、"本当の涙" を流しながらグループの旅立ちを見届けられるような動きを、今からでも運営には強く望みます。
ー IZ*ONE がこれまでも、これからも IZ*ONE であるために。
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