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君は知ってるかい?愛知用水って

いつも突然やってくる

皆さんは、"ある瞬間、突然何かに興味が沸く" ことってありませんか?僕はときどきそれがあるんですね。この感覚、わかってくれる人いるのかな?

まさしく、その衝動で何年か前に書いた記事を思い出しました。この時は、急に「渋谷川」に興味を持ったんですよね。旧ブログに書いてるので、よろしければ読んでやってください。

今回、興味を持ったのは・・・

そして、最近また興味を持ったものがあります。それが「愛知用水」

子どもの頃、愛知用水の水を利用している愛知県西加茂郡三好町(現:愛知県みよし市)に住んでいたことがあるので、学校でも習ったし、実際に行ったこともあるにはあるのですが、遠い昔のことなので、愛知用水というワード自体すっかり頭から消え去っていました。

それが、なぜか、本当になぜか、今になって急に頭に蘇ってきた、というわけですね。マジで、なんで?(笑)

まぁ、せっかく蘇ってきたので、改めて「愛知用水」って何なのかを少しばかり書いてみようかなと。一応、小学校の社会のお勉強でも習う部分だと思いますので、誰かの参考にはなるかも。

愛知用水ってなに?

まず「愛知用水」とは、読んで字の如く、愛知県にある用水路のことです。用水路って、田舎に行くとよく見掛ける、田んぼとかに水を引くためのアレです。ザリガニ捕まえたりしたことある人も多いんじゃないでしょうか。

ただ、愛知用水はそんじょそこらの用水路とはレベルが違います。まず驚くのはその長さ。なんと、112km もあるんですね。さらに、愛知用水から分かれている支線水路は驚異の 1,012km!ぱねぇ…

愛知用水は、経由する地域に、農業用、工業用、上水道用の水を供給する大切な存在になっています。

愛知用水はどこにある?

では、そんな "レベチ" な用水路は一体どこにあるのでしょうか。

(引用:独立行政法人 水資源機構

愛知用水は、長野県の牧尾ダムと味噌川ダム、岐阜県の阿木川ダムの3つのダムを水源としています。開通当初は牧尾ダムのみでしたが、水需要の増加などのために、1991年から阿木川ダム、1996年から味噌川ダムがそれぞれ新たな水源として設けられました。

また、愛知用水自体のスタート地点は、木曽川本流にある兼山取水口(岐阜県)です。そこから愛知県内を南下しながら、愛知池(東郷調整池)に注ぎ込み、そこから愛知県知多郡南知多町の美浜調整池まで旅をします。

なぜこんな "レベチ" な用水路ができたのか?

その規模からみても「用水路」というのが憚られるくらいレベチな愛知用水ですが、なぜこんなものができたのでしょうか。

愛知用水が造られたのは、1950~1960年代にかけてのこと。当時、愛知県南部に位置する知多半島には、主立った河川や湖沼がなく、度々の水不足に悩まされていました。溜池から何とか水を確保していたのですが、1947年に発生した大干ばつにより、その溜池が壊滅状態になってしまいます。

それをきっかけに、新たな水確保の手段として用水の設置を求める声が大きくなっていきました。そこから、農民であった久野庄太郎氏、農業学校教諭であった浜島辰雄氏の2名を中心に、「遠く離れた木曽川から水を引く」という壮大なプロジェクトが始まったわけです。ちなみに、この話は NHK の「プロジェクトX」でも取り上げられました。

1955年には、このプロジェクトを実行すべく「愛知用水公団」が設立され、1957年から着工します。そして、そこからわずか4年あまりで、水源である牧尾ダム、愛知用水の幹線水路 112km、支線水路 1,012km を完成させ、1961年9月30日から通水を開始し、今日に至ります。

その総事業費は 422億円。世界銀行から敗戦国復興開発融資を受けるなどし、アメリカの優れた土木建築技術も活用されたそうです。

その後も、「愛知用水二期事業」として、水需要の増加に対応。1981年度から老朽化した水路や施設の近代化を目的に改良が進められ、23年の歳月をかけて、2004年に完成しました。

愛知用水がもたらしたもの

そんなわけで、壮大な構想のもとに愛知用水は今日まで愛知県の水資源を支えています。用水の完成によって、当初の目的であった知多半島の水環境は劇的に改善され、農業や工業の発展へと大きく寄与しました。同地における工業総生産額は1963年には約3,200億円程度でしたが、1999年には約10倍にあたる 3兆8000億円程度まで伸びたというデータもあります。

また、愛知用水の水は、終点の美浜調整池から海底導水管を通じて、日間賀島、佐久島、篠島にも供給され、これらの島民の生活環境も大きく改善させました。

通水開始から今年で60年が経とうとしていますが、多くの人々の努力や知恵があって今の私たちの暮らしがあるのだということを、改めて感じさせられます。

日本にいれば、蛇口を捻ればキレイな水道水がいつでも出てきます。そんな当たり前のことが、ほんの数十年前には当たり前ではなかったと考えると、やはり日々感謝の気持ちを持たなければいけないなと。

そんな気持ちを改めて思い出させてくれたのも「愛知用水」です。「感謝の気持ちを忘れるな」という神様からの忠告だった、とは少し考えすぎかな(笑)

さらに詳しく愛知用水を知りたい人のため

この記事に書いた内容は、本当に表面の部分だけです。もっと詳しく知りたい人は、ネットや書籍などで調べてみてください。

いくつか参考になりそうなサイトのリンクも貼っておきます。

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