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車を盗まれて悲しい思いをする人が少しでも減るようにと願って書いてみた。
最近、自動車の盗難事件が多いですね。先日も、オーナーが見ている目の前で盗まれ、SNS やメディアで拡散されたことで、翌日に奇跡的に見つかったというニュースが流れました。
クルマ好きとしては、決して許すことができないことですし、何より被害に遭われた方の気持ちが他人事とは思えないような感覚になります。
そこで、今回はクルマの盗難対策として役立ちそうなものをいくつか書いてみます。自分でも全てやっているわけではないですが、何もやらないよりはマシだと思うので、読んでいただいた皆さんの参考になれば。
盗難対策のポイント
盗難対策は考え方やお金のかけ方などによって、いろいろありますが、全てに共通して最も重要なことは「盗られにくい環境をつくること」です。
窃盗犯の多くは、5分以上の時間を要すると、犯行を諦める可能性が高いと言われています。つまり、盗み去るのに時間がかかるような細工を施しておくことには大きな意味があるわけですね。視覚的に「盗むのが難しそう・・・」と思わせるようにするのも非常に有効です。
また、窃盗犯は光や音を嫌います。人感センサー付きのライトを設置したり、駐車スペースの周りに音が出るもの(砂利を敷くなど)を置いておくことも意外と有効かもしれません。
保管場所の工夫
自動車盗難の多くが、駐車場などに止めているときに発生します。さらに、70%近くの犯行が、深夜22時~朝にかけての時間帯で発生しています(日本損害保険協会 第22回自動車盗難事故実態調査結果より)。夜中眠っているときなど、車が無防備になりがちなタイミングでの対策は非常に重要ですね。
保管場所の工夫としては、シャッター付きのガレージに入れる、柵を付ける、監視カメラを設置するなどが主な対策ですが、どれもわざわざやろうと思うとそれなりに手間やコストがかかります。マンション住まいの人などは自分の駐車スペースだけ勝手に物を設置したりすることは難しいでしょうし、持ち家に住んでいる人でもそれなりに大変でしょう。もともと恵まれている人以外(私もそうです)には、保管場所を工夫することにはある程度の限界がありますね。
それでも、外出先では人目のつきやすい場所に止めるとか、わざと狭いところに止めて簡単に走り去れないようにする、などのアナログな対策も有効です。
車両自体への対策
保管場所への対策が難しくても、車両を守る方法はたくさんあります。
① 施錠の徹底
これは言うまでもなく基本中の基本ですね。コンビニなどで少しだけ車から離れるときでも、きちんとエンジンを止めて、鍵を掛けておくことが大切です。エンジンを切っていれば環境のためにもいいですしね。
② セキュリティシステムをインストールする
VIPER(バイパー)に代表されるようなセキュリティシステムを装着するのも非常に有効な対策です。日本のメーカーで言えば、ユピテルなども有名ですね。不審な挙動を検知してサイレンを鳴らしたり、手元のリモコンに即座に通知が届いたりと、盗難にすぐに気づくことができるかもしれません。また、万が一盗まれてしまっても、位置情報を検索できる機能があるものであれば、早期発見に役立ちます。装着する製品にもよりますが、数万円くらいで実装できるので、保険だと考えて付けておくのもありですね。
③ タイヤロックをする
車を動かそうとするときにどうしても必要になるタイヤを物理的に動かなくするというのもいいですね。タイヤロックと呼ばれる大きな鎖のようなものを付ける方法があります。
これは動きを制限するという面でも有効ですし、視覚的に抑止することもできます。盗難対策をしていることが一目でわかるので、あまり手を出さないほうがいいかもと犯人は考えるかもしれません。
ただ、ホイールやタイヤに直接装着するものなので、傷ついたりといったリスクはあります。高級なホイールを履いている人などは少し気が引けるかもしれませんね。
④ ステアリングへの対策
もう一つ、車を動かす上で必要なのはステアリング(ハンドル)です。これがなければ車を操縦することができません。なので、ステアリングに対して対策を施すことも大きな効果があります。
例えば、ハンドルロックなどは比較的簡単に低コストでできる対策ですね。
ハンドルに装着して物理的に動かなくするものです。タイヤロックと同じく、見た目上の抑止効果もあるでしょう。こちらも数千円で売られているものもあるので、比較的手軽に始められる対策です。
また、社外ステアリングに変えている場合などは、RAPFIX(ラフィックス)のようなクイックリリース装置を付けて、ステアリング自体を取り外してしまうという方法もあります。
実は、私はこの方法で対策をしているのですが、ステアリングが無いことによって盗み去る難易度が格段に上がるので、かなり効果的なのではないかなと思っています。もちろん、同じクイックリリースを犯人が持っていれば意味ないですが、クイックリリース機構自体をロックしてしまうオプション製品も売られていたりするので、二重に対策することもできます。
ただ、この方法は純正ステアリングの状態ではできないことと、数万円程度の費用が掛かることが玉に瑕ですね。クイックリリースの装置自体は安いものがたくさん売られていますが、やはりステアリングという重要な箇所に取り付けるものなので、しっかりしたものを付けるべきです。安価なものは、使用しているときにガタが出たり、最悪の場合、ステアリング自体が取れてしまうという話も聞きます。個人的におすすめなのはワークスベル製のものです(ニセモノも多く出回っているメーカーですのでご注意を)。
⑤ セキュリティホイールナットをつける
車関連の窃盗事件で多いのは、ホイール盗難です。特に、社外品の高価なホイールなどを履いている場合などには狙われやすくなるでしょう。もちろん、いちいちホイールを取り外しておけば一番確実ですが、そんな大変なことする人はまずいないでしょう。
そんなときに有効なのが、ホイールを止めているナットをセキュリティの高いものに変えてしまうことです。セキュリティナットには多角形型のもの、特殊形状のものなどいろいろなものがありますが、ほとんどのものが付属のアダプターを使用しないと装着や取り外しができなくなっています。
これをつければ絶対に大丈夫だというわけではないですが、通常のナットに比べれば取り外すのが難しいので、対策としては有効です。ナットを全てセキュリティナットに変えてしまうのもいいですが、コスト的な部分を考えると、各輪1つだけをセキュリティナットに変えるだけでも効果はあるでしょう。
⑥ セキュリティナンバープレートボルトをつける
ホイールと同じように、意外と多いのがナンバープレートの盗難です。「ナンバープレートなんて盗んでどうすんの?コレクション?」と思う人も多いかもしれませんが、窃盗団などが盗んだ車をカモフラージュするのに悪用することが多いようです。
車が盗まれたとき、多くの人は警察などへ盗難届を提出しますが、その際に車を判別するのがナンバープレートです。日本の道路には至るところに「Nシステム」と呼ばれるナンバープレート自動読み取り装置が設置されています。オービス(速度違反自動取締装置)と紛らわしいアレです。
Nシステムは、通過車両のナンバーを読み取り、手配車両と照合するシステムで、犯罪捜査に活用されています。これをカモフラージュするために、ナンバープレートを盗んで、盗難車のものと入れ替えるわけです。
自分の知らないところで、犯罪に巻き込まれないようにするためには、ナンバープレートの盗難対策も大切です。これも、ホイールのセキュリティナットと同じようなボルトを装着することで対策ができます。
これも付属のアダプタがないと取り外しが難しいので、盗まれるリスクを少なくすることができます。
ただ、注意しなければいけなのは、アダプタを無くしたりしないように気を付けることです(ホイールナットの場合も同じ)窃盗犯も取り外しが難しくなるのと同時に、無くしてしまうと自分が困ることにもなり兼ねません。車の鍵と同じように大事に保管しましょう。
というわけで
代表的な自動車窃盗への対策法を紹介してみました。もちろん、すべての人がすべての対策をできるわけではないですが、自分にできることだけでもやらないよりはよほどマシです。犯人たちの手口も巧妙かつ大胆になってきていますし、何も対策をしないというのは今の時代ではあり得ないといっても過言ではありません。
盗難された車は運よく見つかる場合もあれば、そのまま海外に流れてしまったり、バラバラにされてパーツとして流通したり、いろいろな末路を辿ります。自分の車がこんなことになるのは悲しいですよね。
アイデア次第ではいろいろな対策をすることができます。もし「こんな対策もできるよ!」みたいなアイデアがある方がいれば、コメントで教えてもらえると嬉しいです。