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【ネタバレ感想】ルドルフとイッパイアッテナ
この映画は、映画館で公開していた時に一度見に行ったのですが、最近ブルーレイを借りて見返したので、感想を書き留めておこうと思います。
以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。
この映画は、本当に感情移入のさせ方がずるいなあ…と思いました。
ルドルフが家を出たのは、リエちゃんを追いかけるためだし、劇中何度かリエちゃんを想うルドルフの姿とか、リエちゃんに会うために一生懸命に頑張る姿を見せられたら、誰だってルドルフに感情移入しちゃいますよね…
そして、ここまで感情移入させておいてのラストシーン。
もう一匹のルドルフが家にいて、リエちゃんの家は一匹しか猫が飼えないことが判明し、ルドルフはリエちゃんと最後のハグをして、受け入れがたい事実に堪えながらも、リエちゃんのもとを後にします。
これ、泣かない人いないんじゃないかな。この時に流れていた音楽もめちゃくちゃ感情を揺さぶってきます。おかげで、初めて見たときより泣いてしまいました。
イッパイアッテナと再会したときに、ルドルフが思いっきり泣いてしまうのも、ルドルフの心境がひしひしと伝わってきて本当に泣ける…辛かったね…
映画の最後は、イッパイアッテナの飼い主が帰ってきて、仲間たちと一緒に幸せに暮らす、という終わり方で、エンディングテーマの「黒い猫の歌」も心を浄化してくれるような爽やかな歌だったのですが、ルドルフに感情移入しすぎていて、映画が終わった後も謎の放心状態というか、空虚な気持ちに陥ってしまいましたね…(当時もそうで、家に帰った後も涙が出てくるほどでした。)
その後に、黒い猫の歌を歌詞を見ながらもう一度聞き返したのですが、
探し続けて歩いたその
足跡の話だから
という歌詞が、ものすごく腑に落ちました。
なぜなら、ルドルフはリエちゃんの飼い猫にはなれなかったけど、素敵な仲間がたくさんできて、字を覚えることができて、自分の力で岐阜まで行くことができたんですから。その過程にとても価値があると思います。
最後のルドルフの、「ぼく、もうどこにでも行ける気がする。」という言葉は、家に出る前のルドルフには絶対に言えなかったことだと思います。
そして、ここまで頑張ることができたのはイッパイアッテナのおかげでもありますよね。
7年越しにとても大事なことに気づかせてくれた、本当に素敵な映画でした。
おまけ
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映画の最後の最後、ルドルフの書いた「おわり」で締めくくられるの、いいですよね…