(妄想)八幻空剣流について
「虚偽と欲望と我欲塗れし激動の時代にあっても尚、理を見つめ、誠の愛を切り開く一刀であれ」
読みは「はちげんうつるぎりゅう」。
元々は古き魔の血を引く一族、東とその関連の家系に端を発する一族発祥の古流剣術。
人と人との縁を結ぶ糸を目をもって認識し、それを断ち切る事であらゆる縁と恋、愛、恋愛経験や性経験を初期化する裏社会では鼻つまみ者の呪われた剣と反目的にみられてしまっている流派。
一の型から七の型までの七つの剣技の基本形が存在し、八幻の道に入った者はまず一通りそれらの剣技の基本を叩きこまれることになる。その中から自分に合った型を見つけ極めていく。
これらの剣技を使えるのは東の一族は勿論、そこから分派した片霧の一族、そして東由来の器物、物品に関連した神霊、精霊、その関係者に限られる。
PBWでいえば、第六猟兵以前は本拠が飛騨高山の山中に存在したのだが、不完全な設定のみで形も固まっていなかった。第六猟兵においてはサクラミラージュの奥の奥、お山の山中にあるらしい。
断ち切るものがものなので、恋を終わらせる剣、縁を断ち切る忌むべき剣と毛嫌いするものもその表層を知るものからは多数おり、非常に肩身の狭い思いをすることも少なくない。しかし東の一族は堂々とこの剣技を振るい、性被害者を救ったり、感知した糸の先、先行きが良くないと認識した糸を冷酷に処断していったり……。やりたい放題やっているため、八幻の者は滅ぼさねばならない、という極派も出てきてしまうほど。なお、この剣技、何故か東の一族や、片霧の一族には効果を及ぼさない。
ともあれどうあっても、サクラミラージュでは悪い意味で有名な流派でしかない。
その剣技のその極地は序文にもある通り、ありとあらゆる性被害者を余すことなく救い、悪しき縁を断ち切り、誠の愛を切り開く(恋愛に限らない)一刀たる存在となりうる理に目覚める事。剣技としては完成されているのだが、その理に至った人物は東はともかくとしてもそれ以外の継承者には数えるほどしかおらず、この剣技の表層的なイメージから毛嫌いしてしまい奥伝に至るのをやめてしまうものがいるほど。
◇八幻空剣流の七つの型
見の目で縁を認識しそれを断ちk要るというのは共通しているので、それ以外の特色について。
一の型・朝顔:朝顔切りとも呼ばれる。近接距離から放つ二連撃の斬撃。剣技としての単純な応用として、鍵を壊したり、精密な剣撃を行うのに長けている。
二の型・紅葉:同名。風圧を乗せた遠距離まで届く斬撃を飛ばす居合抜き。二刀流で二連撃を飛ばす使い手もいる。極めると裏の型に至るとか。
三の型・鈴蘭:同名。強烈な振り下ろしからの一撃。きわめて単純なので愛用するものが多い。
四の型・牡丹:牡丹打ちとも呼ばれる。刃を使うのではなく鞘に納めたまま使用する連打攻撃。この状態でも縁は切れるのだから恐ろしいものである。
五の型・百合:百合烈破とも呼ばれる。直線状にいる相手を纏めて薙ぎ払っていく剣舞。纏めて多数の相手をする際に基本形としてはよく使われる。
六の型・桜:残桜とも呼ばれる。高速で対象の傍を駆け抜け、すれ違いざまに一刀を浴びせる居合切り。奥伝に至るまでが一番遠い剣技という。理に至るために必要な「八幻を真の意味で完成させるために必要な剣」。サクラミラージュの幻朧桜には東の領地からこっそり植林された苗がかなりあり、この技を好んで使う精霊が多い。
七の型・百合:百合桜乱とも呼ばれる。強烈な衝撃波を伴う横薙ぎ。派生させて広範囲を薙ぎ払う斬撃に変える人もいるとか。
絶技(奥義)・無窮剣:八幻の奥義。剣技としてはこれが完成形。七つの型を連続して高速でたたき込んだ後、広範囲を薙ぎ払い、すべての縁を消滅される絶技中の絶技。
八の型:無:万が一剣をなくした場合に扱う格闘術。割と練度が高く獲物持ちの相手と対等に渡り合えるほど。
◇八幻空剣流の使い手
ここではこれまで作成してきたキャラ達で実は使い手であるとされている人物を紹介していく。これらの人物は全員東とその血に連なるものである。
・東・理緒 現当主なので当たり前
・城・涙緋 分家の人間なのだがちゃんと使える
・鳳あやめ 関係者である鳳家の前当主
・東・流斗 東家の前当主
・霧塚・姫乃
・片霧・真乃
・片霧・渚
・片霧・真白
・片霧・コユキ
・神威・飛鳥
・ラスティ・イースデイル 理緒の影武者なので使える
・鳳鴻 おおとり・こう。鳳の次期当主。
・西垣・唯
・漣条・時雨(幹生・津昏)
・明石・華乃 関係者なので当然使える。第六猟兵では幻朧桜の精の転生体としてその剣技を無自覚に習得している。
◇空剣の存在意義
この流派の存在意義は先の通り、序文にもある通り、あらゆる性被害者を余すところなく救い、性犯罪に敵対し、破談に直結しそうな縁を断ち切り、女性により幸せな人生を歩んでもらい、愛を信じられない相手にその愛を届かせる一刀となることを第一義としている。
そのため、その剣技の評判は使い手に多分に左右され、八幻を真の意味で完成させることができたものはただ相手を見ただけでその関係がうまくいくか、それとも危ういか、また相手が性被害を受けているかすらも見抜くことができる極の目を持つに至る。
ただ単純に他者との縁を見る見の目に目覚めるものはサクラミラージュには多い。その性質上浄眼のものが多いためである。その担い手が混乱しないように敢えてこの剣技を授けるケースは実際に存在している。
良くも悪くも善となるも悪となるも使い手次第の流派である。