【好きなことを仕事にする】好きなことの見つけ方
僕は、19歳の時に、好きなことを見つけて人生がひっくり返った人間だ。
大学院卒業後、26歳の時にゼネコンの意匠設計部に就職した。現在4年目だが、8000㎡のマンションと5000㎡の老人ホームの設計を担当している。周りの先輩や協力会社の方々に支えられながら、10年前に夢見た仕事をしている。
だけど、10年前は、夢もない努力もしない、人を見下す19歳だった。
僕がどうやって好きなことを見つけたのか、好きなことをするとどのようなメリットがあるのか話したいと思う。
1.好きなことが人生を突き動かす
好きなことを見つけるまでは、荒んだ性格だった。
他人に価値つけをして、自分より弱い人を見下していた。そして、プライドが高かった。
将来を考えず、勉強せず、ゲームに明け暮れていた。親もかなり悩んでいたようだ。
当時は、父が重工業系の会社に勤めていたこともあり、潜水艦の設計がしたいと、漠然と考えていた。でも、潜水艦に関する本を一冊も読むことはなかったし、大学にいくための勉強もしなかった。
転機となったのは19歳の時。母に『ユダヤ人大富豪の教え』という漫画を勧められた。
この本は、ボランティアとしてアメリカに渡った青年が、ユダヤ人大富豪のもとでお金持ちの考え方やマインドを学ぶという内容だ。
この本を通じて、人生で初めて、自分と対話する機会を得たんだとおもう。
この表は、究極の2択を選択するものである。
一番良いのは「好きなことをして、お金がたくさん入る人生」、一番悪いのは「嫌いなことをして、お金にならない人生」。一目瞭然だ。
問題は、「好きなことをして、お金にならない人生」を選択するか、「嫌いなことをして、お金がたくさん入る人生」を選択するかである。
この時、僕は好きなことをして生きたいと思った。嫌々会社に行く父を毎日見ていたからだ。
例えお金持ちでも、好きでもない仕事をするのはまっぴらごめんだった。僕は、「好きなことをして、お金にならない人生」を選択した。
しかし、問題は、「自分は何が好きなのか?」という事である。この漫画には好きなことを見つけるためのヒントが書いてあった。
「子供の時に熱中していたことは何?」という問いかけ。
僕は、過去の自分をゆっくり思い返した。
物心ついた時から、小学6年生までレゴブロックで毎日遊んでいた。買ったレゴブロックを説明書を見ながら組み立てる。しかし、2日後には壊してしまい、部品を組み合わせて難攻不落をコンセプトにお城をつくっていた。たまに、海賊船もつくった。ご飯を忘れるくらい、レゴに集中した。母は、僕が作ったレゴを見て、よく褒めてくれた。中学になってからは、部活動が始まって忙しくなったこともあり、しなくなった。
僕は、お城とか海賊船とか、攻撃や防御性を持った造形をつくることが大好きだったことに気が付いた。
また、この世界の建物は誰かが設計してること、大学には建築学科があることを知識として知っていた。
幼いころに大好きだったレゴと、当時の建築に関する知識が、頭の中でリンクした。
この瞬間、どこからともなく力が湧いてきたのを覚えている。好きなことをして生きていけるかもしれないという嬉しい気持ちが溢れ出た。
建築をするためには、建築学科がある大学に行くべきだと思った。僕は、生まれて初めて、主体的に勉強するようになった。面白いことに、自分の意志で勉強するようになると、大嫌いだった勉強が、面白くなった。このままでは、どこの大学にも受からないので、点数を上げることに熱中した。
大学で建築の勉強をする日を夢見て毎日勉強した。平日は12-15時間、休日は10-12時間勉強した。
1年後、地方の公立大学に合格して、建築の道に進むことができた。
2.好きなことを仕事にするススメ
僕は、俗にいう、「好きなことしかできない人間」だ。嫌いなことはモチベーションが上がらない。
小学生の時は習い事の空手が好きだった。一生懸命練習した。黒帯を取って、県大会で1度だけ入賞もした。しかし、中学時代に友人に誘われて始めたサッカーは最後まで好きになれず、3年生の最後の大会では補欠の補欠だった。
この世の中には、「好きなことしかできない人間」と「嫌いなことをできる人間」が存在する。
「好きなことしかできない人間」は好きなことしかできないが、「嫌いなことをできる人間」は好きなことと嫌いなことができる。でも、どちらのパターンであっても、好きなことをした方が幸せだろう。笑
だから、どんな人でも好きなことを見つけて、好きなことをした方がいいと言える。
好きなことを見つけると、もっとできるようになりたいという気持ちが出てくる。すると、自分の意志で勉強したり、人に会いに行ったり、進路を決めるようになる。そうなると、自分の意志で能力が上がり、付き合う人間が決まり、普段過ごす場所(環境)が決まってくる。
能力と周りの環境が自分の意志で決まることが理解できると、自身に起こった全てのことを、自分の責任にできるようになる。
最終的に、他人に左右されない人生になる。自分の人生を生きることができるようになる。
3.好きなことをするか、得意なことをするか
僕は、どちらでも良いと思っている。
好きなことをすれば、他人よりも時間をかけるので、自然と得意になっていく。得意なことを選んだっていい。得意なことをすれば、周囲から評価されるので、承認欲求が満たされる。これをきっかけに、少しずつ、やっていることが好きになるかもしれない。
でも、どちらか1つを選べと言われれば、好きなことを選ぶ。時間をかければ、そのうち得意になるものだ。もし、時間をかけれなかったとしたら、それはきっと好きなことではなかったのだろう。好きなこととは、考えるだけで興奮してしまい、今すぐにでもやりたい衝動に駆られるものだ。だから、もし、好きなことがないという方がいたら、この感覚にアンテナを張って欲しい。この感覚(感情)が湧いた時が、好きなこと見つけた時だ。
4.さいごに
好きなことを見つけて、好きなことができるようになっても、全てが楽しいわけではない。
残酷な話をするが、好きなことをしていても、楽しいこと1に対して、辛いこと99だと思って欲しい。
建築学科1年生の時の設計課題は楽しかったが、2年生になり少しずつ競争が生まれた。他人の作品を意識するようになった。
他大学の学生の設計作品と自分の作品を見比べて、自分の実力の低さに絶望する毎日だった。
自分には才能がないと思い、何度も設計を諦めようと思った。尊敬し、慕っている大学の先生からも、設計を諦めろと言われた。卒業設計(学部4年)の時と修論(大学院2年)の時は、どん底まで追い詰められた。プライドをズタズタにされて、何度消えてなくなりたいと思ったか、何度泣いたか分からない。でも、好きなことは絶対に諦められなかった。本当に好きだから何度も乗り越えることができたのだと思う。
今の仕事も大半が面倒くさい作業だ。学んだり、自分がしたいデザインができる時間はほんのわずかだ。だけど、それら全てが、大好きな建築設計という営みの一部だから、全てを受け入れることができる。好きなことができるというだけで、全てが報われる。失敗や辛いことが大半だけど、結果が出た時の興奮は何事にも代えられない価値があると思っている。
好きなことをするメリットは、苦しかった99が、結果が出た時に、幸せ99に変換されることだ。
「好き」という力は自身の人生を大きく突き動かす。以上の内容が、好きなことを見つけて、自分の人生を歩んでいくヒントになれば幸いだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?