Python オブジェクト、変数
オブジェクトの概要
オブジェクトとは、データとそれに関連する処理をまとまりとして管理したものである。Pythonで扱う対象は、すべてオブジェクトとして実装されている。 オブジェクトに属している値やメソッドのことを属性と呼ぶ。属性を参照するにはオブジェクト.属性名と記述する。
オブジェクトの属性を参照
upperメソッドの呼び出し
オブジェクトがどのような属性を持っているかを決めているものを型という。すべてのオブジェクトには型がある。 オブジェクトの型を調べるにはtype関数を使用する。
識別値、identityなどと呼ばれる重要な概念を説明する。識別値とは、オブジェクトが生成される際に、オブジェクトに割り当てられる固有の整数値である。識別値はオブジェクトが削除されなければプログラムの実行中で変わることはない。また、識別値は基本的にプログラムの実行のたびに異なる値になる。
オブジェクトの識別値を得るには、id関数を使用する。
変数
変数とは、オブジェクトを参照するための名札のようなもの。オブジェクトに名前を束縛し、オブジェクトをその名前で参照できるようにすることを代入という。
代入は、=を使った代入文で記述する。
代入の逆操作として、指定の名前の束縛を取り除くには、del文を使う。
名前に関する規則と注意点
Pythonでは変数などの名前に以下の文字が使え、これらの組み合わせで名前をつける。
・小文字の英字(aからz)
・大文字の英字(AからZ)
・数字(2文字目以降で0から9)
・アンダースコア(_)
有効な名前でもいくつか使えない名前がある。キーワードや予約語というPythonの制御のために使われている文字は名前には使えない。キーワードの一覧は以下の通り。
キーワード以外にも組み込みで使われている名前が多くあり、それらを使用するとバグの原因になるため避けること。printという名前はprint関数で使われているので使わないようにする。
ライブラリ
ライブラリとは、特定のプログラムを再利用可能な形でまとめたもの。ライブラリには大きく2種類あり、標準ライブラリはあらかじめPythonに付属しているライブラリである。
サードパーティライブラリは、標準のものではなく、個人や企業等の第三者が作ったライブラリのこと。
ライブラリでモジュールとして提供されているものはimport文を使って利用できる。
インポートするオブジェクトにはasキーワードを用いて独自の名前を付けられる。
asキーワードの使用例
モジュール内の特定のオブジェクトだけを使いたい場合は、それをfrom文で選択してインポートする。