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vol.344 LeicaとHasselbladで迷った話
前の記事でLeicaM11-Pを購入した記事を上げましたが、実は最後の最後までLaicaにしようかどうかで迷っていたカメラがありました。
今回はそんな最後までLeicaと迷いに迷ったHasselbladの907XとCFV Ⅱ 50CVの個人的に感じたメリットとデメリットなお話です。
と言っても907vとCFV Ⅱ 50CVだけで運用するのではなく、Hasselblad500シリーズを中古で買ってCFV Ⅱ 50CVと組み合わせて使うスタイルを考えていました。
動画は最新のCFV100Cですが使い方は同じなので添付しておきます。
このCFV Ⅱ 50CVとHasselblad500シリーズを組み合わせた方法はポートレートをメインで取る自分にはとても魅力的なメリットが三つありました。
1つ目はシャッター音。
Hasselblad500シリーズのシャッターチャージの音、ミラーの動く音はとても独特で耳に心地よいのでポートレート撮影にはとてもモデルさんに撮っていることが伝わると言うことです。
2つ目はフィルムとデジタルを同じ筐体でカバーできることです
フィルムバックとデジタルバックを持ち出せば1つのカメラ本体でフィルムとデジタルの二つを使い分けられるというなんとも嬉しいシステムが出来上がるんです。
フィルムでも撮影する人間としてはやっぱり一度は検討しますよね。
これが最後まで悩んだ大きな理由でもありました。
3つ目は自分を象徴する特別感です。
自分の周りでもラージフォーマットのデジタルカメラを使用している人はごく僅かなので、CFV Ⅱ 50CVと500シリーズは自分にとって特別なカメラになる上に過去の記事でも書きましたが自分を象徴するようなカメラシステムにもなるだろうという確信はありました。ポートレートを取る人間からしたらあのカメラマンさんのカメラはなんかいいよねみたいなカメラと撮影者が紐付いて覚えてくれるのは魅力的です。
ただ、それでもHasselbladの907XとCFV Ⅱ 50CVと500シリーズを購入しなかったのは下記の理由からです。
購入を諦めた理由
1つ目はレンズです
Hasselblad500シリーズは伝統的にPlanar80mmF2.8が標準レンズです。
このレンズですがもう生産されていない為、いつか買い替えが来た時に納得いく綺麗な個体のレンズが手に入るかわからないと言うこと。
そして現代も生産しているのであれば現代的な写りの新型とオールドレンズの味わいとを楽しめますが最新設計のレンズがない(買えるかどうかは別問題ですが)のは選択肢を捨てる行為だと・・・
それに最新のレンズはレンズフィルターなのでオールドレンズ風な写りにもできますがオールドレンズは何をどうしても最新設計の描写は得られません。
自分から作風の幅を狭めるようなことはしたくなかった。これが購入を諦めた理由の一つ目です。
2つ目は縦位置写真が撮りにくいこと。
そして2つ目の理由は縦位置写真が撮離にくいこと。
CFV Ⅱ 50CVを500シリーズに取り付けた場合、構造上の仕様から縦位置写真が撮りにくいです。
これも選択肢を狭めることになるだろうということから購入を見送った理由です。
3つ目はカメラ本体の精度
デジタルとフィルムとではカメラ設計の精度が異なると聞いたことがあります。まして500シリーズのレンズはオールドレンズ。最新設計のレンズに比べればレンズ精度のばらつきは今よりも大きいと考えます。
そんな個体差が今の製品よりも大きなものにデジタルバックという高精度設計なデジタルバックを付けるのでレンズ、カメラ本体そのものの製造精度からピントの調整が必要であると判断しました。
実は500シリーズとレンズ、CFV Ⅱ 50CVをHasselbladに持っていくと精度調整をしてくれるそうです。自分もここに一度は期待したかったのですが昨年だったか日本のHasselbladが閉店してしまったので気軽にサービスを使える環境にないことなどから中古で買った500シリーズとCFV Ⅱ 50CVの相性が合うかどうか賭けで購入するのは怖いなと感じたのが購入を諦めた理由の3つ目です。
4つ目はモデルさんとのコミュニケーション
4つ目の購入を見送った理由は500シリーズの撮影スタイルそのものがメリットでもありデメリットだったということです。
500シリーズはウエストレベルファインダーのため、基本的には下を見て撮影することになります。(ライブビュー撮影も可能とのことです)
この下を見て撮影するということはモデルさんへの指示が下を向いているから伝わりにくいことが予想され、顔を上げて支持すると動作が多くなりワンテンポ遅れるということ、そしてモデルさんの周囲に気を配れない事(スタジオなら問題ないでしょうが)が屋外での撮影時、不慮の事故が発生した際に(または発生しそうな場合の)対処が遅れるのではないかという懸念がありました。
こういう懸念がある以上、屋外で撮影することも多い自分にはデメリットの方が大きいのだろうと判断しました。
5つ目は携帯性
これは言わずもがな。
中判カメラの中では小型な部類になりますが、それでも大きいので携帯性を考えた場合はLeicaの方が良いだろうという判断になりました。
6つ目はモジュールそのもののデメリット
これはnoteの記事で読みましたがモジュール設計だからこそ起きる問題だと思いますがデジタルバックの落下が怖いということです。
※リンクを貼ろうと調べましたが見つけることができませんでした汗
その記事では500シリーズにCFV Ⅱ 50CVを付けていたらCFV Ⅱ 50CVが落下したという記事でした。
流石にそんな事故が自分に降りかかったらそれは怖いということで購入を諦めました。
以上が自分が迷いに迷ってHasselbladの907XとCFV Ⅱ 50CVを諦めた理由になります。
カメラのシステムから何から異なる二つですのでこの2機種で迷うのは正直自分自身でもどうかと思いましたが迷ってしまったものは仕方がないのでこうして文字に起こしてみました。
では、また。