【2級土木】砂防えん堤の構造や施工の順番をチェック
砂防えん堤の問題といえば、砂防えん堤の図があって各部の名称を答えたり、各部の役割だったり、高さや勾配についての正誤を問うものが多いですが、各部の「施工の順番」の正誤を問われる事があります。
実は学生時代に森林管理を勉強していた私は、講義で砂防について少し習ったため、施工経験はありませんが得点源にしていました。イメージして勉強すれば砂防堰堤に詳しくない方でも得点源に出来ると思いますので、例題と図で確認しておきましょう!
※こちらは選択問題です
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《例 題》
平成29年度 2級土木施工管理技術検定試験 学科試験 No.17
砂防えん堤に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1)水抜きは、本えん堤施工中の流水の切替えや堆砂後の浸透水を抜いて、本えん堤にかかる水圧を軽減するために設けられる。
2)袖は、洪水を越流させないために設けられ、両岸に向かって上り勾配で設けられる。
3)水たたきは、本えん堤を越流した落下水の衝撃を緩和し、洗掘を防止するために設けられる。
4)水通しは、一般に本えん堤を越流する流量に対して十分な大きさの矩形断面で設けられる。
平成26年度 2級土木施工管理技術検定試験 学科試験 No.17
砂防えん堤に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
1)砂防えん堤は、洪水の防止や調節などを主な目的とした高さ15m未満の構造物である。
2)ウォータークッションは、落下する水のエネルギーを拡散・減勢させるために、本えん堤と副えん堤との間にできる水を湛えたプールをいう。
3)砂礫層上に施工する砂防えん堤の施工順序は、側壁護岸、副えん堤を施工し、最後に本えん堤と水叩きを同時に施工する。
4)堤体下流の法勾配は、越流土砂による損傷を受けないようにするために、一般に1:2より緩やかにする必要がある。
平成21年度 2級土木施工管理技術検定試験 学科試験 No.17
砂防えん堤の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1)水通し断面は,一般に逆台形で,流量を越流させるのに十分な大きさとする。
2)袖は,洪水を越流させないようにし,両岸に向かって上り勾配とする。
3)砂防えん堤の施工は,一般に,副えん堤を設けてから本えん堤の基礎部に着手する。
4)本えん堤の基礎の根入れは,基礎地盤が岩盤の場合は1m以上とする。
———解答はページの下の方にあります———
台形をひっくり返した形が特徴ですよね。あまり馴染みのない方は「砂防堰堤」の種類と役割(外部サイト)に写真付きで紹介されていますのでご参照ください。
各部の名称や役割に加え、大きさ(高さ)もチェックしておいてくださいね(本堰堤高さ15m以上、副堰堤高さ15m以下、水通し3m以上など)!
参考書によって少し用語が違うかもしれませんが、「水たたき=ウォータークッション」です。
それでは、私が引っ掛かった施工の順番です。砂防堰堤を真横から見た図です。※簡単に描いたので実際とは縮尺や形がおかしいかもしれませんがご了承ください…
1.本堰堤の基礎部
2.副堰堤
3.側壁護岸
4.水たたき
5.本堰堤上部
個人的には、言葉だけで理解しようとするよりも、少々時間をかけて図に書いてしまった方が理解するのも・覚えるのも早いことがあります。
類題でもっと練習しておきたい方は、過去問のNo.17前後で探してみてください。
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