たった1ツイートでフォロワー1,500倍!老舗醤油屋に起きた奇跡を分析してみた。
くろねこです。
やすもと醤油さんのアカウントは、今(note書いている時点)では、60,000フォロワーを超える巨大アカウントですが、このツイートの前までは本当にフォロワー40人のアカウントでした。
それがたったの1ツイートで60,000フォロワーを獲得。
面白い写真を使ったわけでもなければ、プレゼント企画をしているわけでもない、可愛い女の子でもない。
SNS経験の乏しい普通のおじさんが何気なくした1ツイート。
どこにバズ要素があったのか?
自分の運用に活かすにはどうすればいいのか?
頑張って言語化していきます。
初めてのエゴサ
SNS運用経験がほとんどなかった "中の人" が最初に取り組んだのは「ファンの人を見つけてやりとりすること」でした。
↑
8/20時点でフォロワー10人
この時点ではバズ要素は一切ありません。
ですが、商品を購入してさらにツイートまでしてくれる濃いファンとの交流はここで深くなっていきます。
そして例のツイート
そして冒頭のツイートです。フォロワーが10人になったという先ほどのツイートからわずか6日後。
このツイートが最初に届くのはフォロワーです。
つまりファンの人。
そしてファンからの "応援拡散" が起こります。
ファンとのやりとりの時点でこのアカウントのツイートに対するエンゲージメントは高かったようです。フォロワー40人の時にも20いいねとかついていたようなので。
おそらくこのツイートも初動はファンの方によるRTと思われます。それだけではせいぜい10RTというところでしょう。バズとは呼べません。
次に "共感拡散" が起こります。
企業アカウントが次々に拡散
(リアルタイムで観ていたわけではないので推測ですが)
当該ツイートのリプ欄を見ると、企業アカウントからの反応が多いことに気がつくと思います。
↑
ロフト公式さんも。すごい...
ここでの企業アカウントは共感によるものと思われます。
SNSを知らない上司から突然Twitter運用を任された "中の人" の共感。
成果は求められるけど、上司もよく分かってないから意外と緩い。
そんな "中の人" にしか分からない部分が刺さったと思われます。
これを "共感拡散" 呼ぶことにしましょう。
ここで拡散は一気に加速します。
拡散力を持った企業によるRTで一般層も反応し始めます。
面白そうだからRT
企業によって拡散された後は、一般層(この企業のことも商品のことも知らない層)にRTされるのに必要なのは
「なんか面白そう」
これだけです。
・フォロワー40人で「バズってる」という上司
・フォロワー40人のはずなのに数千RTされてるツイート
・フォロワー40人のはずなのにプロフィール見たら数千人フォロワーがいる
・戸惑う担当者
「なんか面白い」というには十分な要素です。
Twitterは極端に拡散コストが低いSNSです。
(RTは1タップでできる)
・なんか面白い
・なんか可愛い
ちょっとしたプラスの感情+みんなが拡散しているという事実、この2つが揃えば簡単に拡散してくれます。(揃えるのは大変ですがw)
というかこのフェーズになると共感とかいらないです。ちょっとした感情+拡散されている事実、この2つだけです。
要は興味が湧くツイートであればいい。これを "興味拡散" と呼ぶことにします。
一般層が拡散し始めたら次はメディアです。
"面白いから拡散" の最上位
次にWebメディアに取り上げられます。
メディアは面白そうなもの(読者が食いつきそうなもの)には目がないですからね。
Webメディアに取り上げられるのは "面白いから拡散" の最上位です。
この一連の流れによって島根の老舗醤油会社は6万フォロワーを抱える巨大アカウントに成長しました。
バズった要因は?
最大の要因はSTEP2の企業アカウントによる "共感拡散" です。
STEP1の "応援拡散" はファン属性の人による拡散のみ。これでは大きなバズは生まれません。数が足りない。
そこに企業アカウントという属性を追加することで、一気に数が増えます。
STEP1:ファンによる "応援拡散"
STEP2:別属性による "共感拡散"
STEP3:一般層による "興味拡散"
設計すべきはSTEP2まで。STEP3は条件が揃えば勝手に発生します。
STEP1は多くの人が考えていることと思います。
"ファンが大事" ってみんな言ってます。
問題はSTEP2です。これが難しい。
ファンを巻き込みつつ、新しい属性も追加する。
他の例だと
ゆりにこさんのnoteはSTEP2に該当します。
アイドルをファンづくりという切り口で分析しており、既存のゆりにこファンも満足し、欅坂ファンにも読んでもらえる作品です。
このnoteがSTEP3まで届かなかった(届かせなかった?)のは拡散コストが高いためです。(noteを最後まで読まないといけない)
あえてSTEP.3まで届かせなかったのはファン化のプロのワザです。すごい。
バズってどうなった?
商品は軒並みSOLD OUT。
注文対応で社内がてんやわんやしているそうです。
今回のようなポジティブなバズはいい効果しか生まれないので、再現性を高めていきたいところ。もしこのnoteが何らかのヒントになって「バズ起こせたよ!」ていう人は連絡いただけますと嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
▼筆者について
会社員兼ライター。ストーリーライティングが得意。noteにもオリジナルストーリーを綴ったものをいくつか挙げています。会社員として週5日×9時間働きながらコンテンツ販売で300万円以上の売上を記録。言葉の力を磨く講座も開講中。
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