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「イチケイのカラス」雑感
この記事は感想ではありません。思ったことを少し書いてみただけです。
映画のストーリーのネタバレはありませんが、白紙の状態で映画をご覧になりたい方は、ご注意ください。
映画公開に連動して、再放送や動画配信が行われていたので、それらを視聴して「イチケイのカラス」が気に入りました。
スペシャルドラマ視聴で、もっと彼らの物語を観たくなり、映画館へ足を運びました。
心を動かされる瞬間があったので、私としては観て良かったと思える映画でした。
真実を明らかにするということはどういうことかというのがテーマの一つだったのかなと思いました。
真実が明らかになることで救われる人もいる。逆に傷つく人もいる。それを分かったうえで、法に携わる人々は真実を追求している。
なぜ、誰かが傷つくかもしれないのに、真実は明らかにされてきたのか。そして、これからも、それが続いていくのか。
真実から目を背けたまま進むことはできない、真の幸せは訪れないからではないでしょうか。
真実を知り絶望したとしても、なにかが壊れとしても、すべてが終わってしまうわけではない。
これから歩んでいく道は、いままでとは違うものになるかもしれないけれど、道は続いていく。
真実が明らかになることで、立ち止まったり、後戻りしたりすることになるかもしれないけど、そこから歩き出せばいい。
そんなことを、入間みちおをはじめ、イチケイのキャラクターたちが優しく説いてくれる。そんな物語だと思いました。
入間みちおが信条とする悩んで悩んで・・・正しい答えを出すこと。
これは裁判官に限ったことではなくて、だれにでもどんなことにも通じることだと思います。
悩むことがひとつのスタートラインなんですね。悩むことは苦しいけど、その先には必ず何か待っている。
もしかしたら、悩めば悩むほど、手に入るものは大きいかもしれない。
悩みがあることをマイナスのイメージにとらえるのではなく、悩みがあるということは自分がそれだけ行動した証と考えればいいと思います。
ドラマでも映画でも、入間みちおに悩むことをおすすめされて、よーし、私もどんどん悩むぞ、と思ったりもしています。
私が一番心を動かされたのは、坂間千鶴と月本信吾に関するエピソードだったのですが、ネタばれになってしまうので、ここでは書きません。
ドラマでは見られなかった坂間千鶴が描かれていますし、斎藤工さんが弁護士役を好演されていますので、要注目です。