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くろねこ
2021年2月7日 15:53
「ご苦労だった。座りたまえ」とある夕食の席、会員制のレストランで、腹をでっぷりと肥やし、葉巻をくわえた老人が、部下に呼びかけた。手元には、既に赤ワインが注がれたグラスを持っている。「はい、お望みのままに」手揉みをし、部下は着座した。ワイングラスを揺らしながら、老人は問いかけた。「して、『Yamaneko』はどうなった?」部下は、なるべく平静を装って応えた。「はい、きっ