諸君 私は球蹴りが好きだ

諸君 私はサッカーが好きだ
諸君 私はフットボールが大好きだ


肉弾戦が好きだ 頭脳戦が好きだ
緊迫戦が好きだ 大差戦が好きだ
白兵戦が好きだ 局所戦が好きだ

大雨で 強風で
灼熱で 極寒で
大雪で コンクリで

この地上で行われるありとあらゆる蹴球行動が大好きだ

戦列をならべた戦士たちがホイッスルと共に敵陣へなだれ込むのが好きだ
空中高く蹴り上げられた球を見上げる時など心がおどる
強固な守備体系を強烈な個の力で撃破するのが好きだ
ディフェンスラインの裏へ飛び出してきた敵兵をタックルで
なぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった

一糸乱れぬ歩兵の横隊が敵の戦列を蹂躙するのが好きだ
初出場の新兵が既に息絶えた敵兵に何度も何度も仕掛ける様など
感動すら覚える

敗北主義の逃亡兵達にダメ押し弾を何発も浴びせる様などはもうたまらない
泣き叫ぶサポーター達が蹴り下ろした脚とともにうなり声を上げる
ミドルシュートにばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ
哀れな抵抗者達が限られた戦力で健気にも立ち上がってきたのを
金にモノを言わせた厚い選手層でスタジアムの空気ごと木端微塵に
粉砕した時など絶頂すら覚える

格上の優勝候補に滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだったチームが蹂躙され
女子供からサポーター離れが進んでいく様はとてもとても悲しいものだ
サポーターの人量に押し潰されて応援の声が殲滅されるのが好きだ
運動量だけの選手に追いまわされ害虫の様に
地べたを這い回るのは屈辱の極みだ

諸君 私はフットボールを、地獄の様なフットボールを望んでいる
諸君 チームに付き従う大隊サポーター諸君
君達は一体何を望んでいる?

更なる試合を望むか?
情け容赦のない糞の様なフットボールを望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし三千世界の鴉を殺す嵐の様な戦いを望むか?

よろしい ならばワールドカップだ

我々は満身の力をこめて今まさに突き上げようとする握り拳だ
だがしょうもない監督交代劇などで何ヶ月もの間堪え続けてきた我々に
ただのリーグ戦突破ではもはや足りない!!

ジャイアントキリングを!!
一心不乱のジャイアントキリングを!!

現地サポーターはわずかに一個大隊 千人に満たぬ兵に過ぎない
だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している
ならば我らは諸君と私で総力100万と1人の軍集団となる

我々を格下だと思い込み眠りこけている連中を叩き起こそう
髪の毛をつかんで引きずり降ろし眼を開けさせ思い出させよう
連中に恐怖の味を思い出させてやる
連中に我々の「NIPPON」の音を思い出させてやる

天と地のはざまには奴らの哲学では思いもよらない事があることを
思い出させてやる

23人の戦士と日本中のサポーターで世界を燃やし尽くしてやる

そうだ あれが待ちに望んだワールドカップの光だ

私は諸君らを約束通り連れて帰ったぞ
あの懐かしの戦場へ あの懐かしの戦争へ

『スポンサー殿!JFA殿!ハリルホジッチ殿!西野殿!ケイスケホンダ殿!』

そして我々はついに大海を渡り世界へと登る

全サポーターに伝達 大隊長命令である

さぁ 諸君

地 獄 を 創 る ぞ

スキ、でも、拡散、でも。反応があると、こちらもびくっと反応します。