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10日間天気予報の検証(2) 2021年1月〜3月

天気予報には、週間天気予報よりも長い10日間天気予報という予報もあります。10日先の天気予報が高い確率で当たれば便利ですが、その実力は果たしてどの程度なのでしょうか?

週間天気予報と同様に10日先の天気予報の精度と10日間の変更回数を調べました(ウェザーニュース、日本気象協会)。尚、以下のデータは、1月〜3月の90日間のデータで、すべて名古屋の予報を評価したものです。

【10日先の天気予報精度の検証結果】

下表に結果を示しました。ウェザーニュース、日本気象協会とも、10日先の天気予報が当たる確率(○+△)は50%程度です。当たり前のことですが、やはり、10日間天気予報は週間天気予報(○+△=70%程度)に比べて予報精度が落ちています。

○適中=予報と実況が同じ場合。気象庁の評価基準では、「雨か否か(降水の有無)」が当たっていれば適中○です(予報が晴で実況が曇の場合は適中○)が、私の評価では「晴か否か」も判断基準に入れています(予報が晴で実況が曇の場合は外れ✖️)。

△許容範囲=予報が「晴時々曇」で実況が「曇時々晴」のように主天気と副天気が逆の場合。

尚、気象庁基準の適中率は下記のようになります。雨が降るか降らないかという観点では10日先の予報でも7割弱は当たっています。
ウェザーニュース=68%
日本気象協会=69%

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【変更回数の検証結果】

上の表に平均変更回数を示しました。平均変更回数は、ウェザーニュースが10日間で4回、日本気象協会が3.2回です。同時期の週間天気予報との比較では、ウェザーニュースが+1.6回、日本気象協会が+1.3回です。

下の棒グラフは、10日間の変更回数の頻度を示したものです。横軸は10日間での変更回数、縦軸は変更回数毎の頻度(日数)です。青の棒グラフがウェザーニュース、緑の棒グラフが日本気象協会です。

ウェザーニュース(青)は、3回〜5回の変更が最も多く、9回の変更(ほぼ毎日変更)も2日ありました。

日本気象協会(緑)は、変更0回が15日と多いことが特徴的で、ウェザーニュースとの大きな違いになっています。この15日のうち13日で適中○でした(あとは△と✖️が各1日)。

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【まとめ】

10日間天気予報は当たるなら便利ですが、当然ながら週間天気予報よりも適中率は下がり、予報の変更回数は増えます。従って、10日先の予定を決めるために10日間天気予報を活用しても、当たるかどうかは運次第ではないかと思います。現状では、やはり、10日先の天気を精度良く予報することは難しいと思います。気象庁がやらないくらいですから。

従って、10日間天気予報の評価は今回にて終わりとして、週間天気予報の評価に集中することにします。

※見出しの写真は、気象庁のHPから引用した気象衛星可視画像です。

同時期の週間天気予報の検証結果は下記の記事を参照してください。