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【Python】macOSのPython開発環境の作成〜macOS Sequoia 15.2版〜

目的

購入したMac mini M4にPythonをセットアップしデータ解析ができるようにするため、開発環境を構築したのでその手順を備忘録として残しておく。
VSCodeでJupyterLabを使えるようにするための手順となります。


使用アプリ

ターミナル(macOS標準インストールのもの)
Homebrew(バージョン4.4.15)
pyenv(バージョン2.5.0)
Python(バージョン3.12.8)
VSCode(バージョン1.96.2)

手順

1. Homebrewのインストール

macOSにはシステム用のPythonがインストールされており、これをそのまま開発用に使うと良くないとのことで、仮想環境を作って使うのが一般的とのことが調べた結果分かった。

まず、仮想環境を構築するのに便利なHomebrewからインストールする。

a) Homebrewがインストールされているか確認

User@Host ~ %  brew -v

上のように【brew -v】とコマンドを打ってHomebrew 4.4.15などのバージョンが表示されればインストールされていることになりますので、その場合は手順2. pyenvのインストールへ進む。

b) Homebrewをインストールする
zsh: command not found: brewと表示される場合は、Homebrewをインストールする必要があるため、以下のコマンドでインストールします。

User@Host ~ %  /bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

管理者のパスワードを聞かれますので、ログインするときのパスワードを入力してEnterキーを押す。

インストールが始まりますが、XCodeがインストールされていない場合は、インストールするか聞かれますので、そのままEnterキーを押してください。

インターネットの速度に影響しますが結構時間がかかります。
私の環境では5〜10分程度かかりました。
User@Host ~ % の表示が出るまで焦らず待ちましょう。

c) Homebrewのバージョン確認
インストールが無事にできたか、HomeBrewのバージョンを確認します。
ターミナルに以下のようにコマンドを打って確認します。

User@Host ~ %  brew -v 

相変わらずzsh: command not found: brewと表示される場合は、以下のコマンドを打ちます。
Apple siliconのCPU(M1, M2, M3, M4と呼ばれているCPUです)を搭載している機種は行う必要があるようです。
なぜ必要かまではよくわかりませんでした。

User@Host ~ %  echo 'eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"' >> ~/.zshrc
User@Host ~ %  source ~/.zshrc

実行しても特に何も表示されませんが、もう一度Homebrewのバージョンを【brew -v】のコマンドで確認してみて、バージョンが表示されれば正常にインストールされた状態です。

2. pyenvのインストール

Homebrewのインストールが正常にできたら、Pythonのバージョン管理が可能な「pyenv」をインストールしていきます。

a) pyenvがインストールされているか確認

User@Host ~ %  pyenv -v

pyenv 2.5.0のようにバージョンが表示された場合は、インストールされていますので、手順3. pyenvの初期化設定を.zshecファイルに書き込むへ進んでください。
zsh: command not found: pyenv と表示された人は、インストールする必要があるので、以下のコマンドを打って実行します。

b) pyenvをインストールする

User@Host ~ %  brew install pyenv

上のコマンドを実行後、User@Host ~ % の表示が出るまで焦らず待ち、その後再度【pyenv -v】でインストールできたか確認します。
pyenv 2.5.0のようなバージョンが表示されれば、正常にインストールができています。

3. pyenvの初期化設定を.zshecファイルに書き込む

a) .zshrcファイルの中身を確認する

以下コマンドで.zshrcファイルに書き込まれている内容を確認する。

User@Host ~ %  cat .zshrc

以下3行が入力されていれば、手順4. Pythonのインストールへ進む。

export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
eval "$(pyenv init -)"

入力されていなければ、以下の4つのコマンドを実行します。

User@Host ~ %  echo 'export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"' >> ~/.zshrc
User@Host ~ %  echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc
User@Host ~ %  echo 'eval "$(pyenv init -)"' >> ~/.zshrc
User@Host ~ %  source ~/.zshrc

これらのコマンドは、実行しても特に何も表示されません。
以下コマンドを実行して、きちんと書き込めているか確認すると確実です。

User@Host ~ %  cat .zshrc

最終行に以下の文字が表示されれば、ちゃんと書き込めていることになります。間違っている場合は、viなどのエディタを使用して修正します。

eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"
export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
eval "$(pyenv init -)"

これで、pyenvの初期設定は完了です。

4. Pythonのインストール

どのバージョンをインストールするのかを決めます。
以下コマンドでインストール可能なPythonのバージョンリストを見られます。

User@Host ~ %  pyenv install --list

ものすごい数のlistが表示されます。Pythonだけではなく、Anacondaなどもインストールすることが可能です。

インストールするには以下のようにコマンドを打ちます。
例.Python 3.12.8をインストールする場合

User@Host ~ %  pyenv install 3.12.8

User@Host ~ % の表示が出るまで焦らず待ち、【pyenv versions】と入力してインストールされたPythonのバージョンを確認します。

* system (set by /Users/owner/.pyenv/version)
  3.12.8

アスタリスク【*】が現在有効になっているPythonのバージョンとなります。
使いたいバージョンを選択するには以下のようにコマンドを打ちます。

User@Host ~ %  pyenv global 3.12.8

もう一度【pyenv versions】と入力し、バージョンを確認すると、3.12.8の前にアスタリスク【*】が移動しているのが確認できるかと思います。

  system
* 3.12.8 (set by /Users/owner/.pyenv/version)

この状態で以下コマンドを打ち、Pythonが動作するか確認します。
Python 3.12.8と表示されれば正常にインストールができたことになります。

User@Host ~ % python --version

5. venvでPython仮想環境を作成する

作業用のフォルダを作成する。

User@Host ~ %  mkdir myproject

作成したmyprojectフォルダに移動し、仮想環境を作成する。

User@Host ~ %  cd myproject
User@Host myproject %  python -m venv .venv

コマンド末尾の【.venv】部分は仮想環境を格納するフォルダ名です。自由に設定いただいても構いませんが、以降のコマンドに出てくる【.venv】部分は読みかえてください。

6. Python仮想環境の動作確認

作成したPython仮想環境が動作するか以下コマンドで確認します。

User@Host myproject %  source .venv/bin/activate

コマンド実行後に(.venv) User@Host myproject % となればPython仮想環境が無事構築されていることになります。
なお、Pythonとコマンドを打てばPythonの対話モードが起動します。
Pythonの対話モードを終了させるにはexit()とコマンドを打ちます。

(.venv) User@Host myproject % python
Python 3.12.8 (main, Jan 13 2025, 16:17:27) [Clang 16.0.0 (clang-1600.0.26.6)] on darwin
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>> exit()

Python仮想環境を終了させるには、deactivateとコマンドを打ちます。
PSの前にあった(.venv)が消えていればPython仮想環境を終了できたことになります。

(.venv) User@Host myproject % deactivate
User@Host myproject %

7. VSCodeをインストールする

インターネット上で配布されているファイルをダウンロードします。

zipファイル形式ですので、ダブルクリックして解凍し、アプリケーションフォルダに移動させることでインストール完了です。

解凍したVisual Staudio Codeをアプリケーションフォルダへ移動

8. VSCodeの拡張機能をインストールする

VSCodeを起動し、左端にある拡張機能アイコンを選択する。

拡張機能アイコン

機能拡張の一番上にあるMarketplace検索窓に【Japan】と入力し、Japanese Language Pack〜をインストールし、日本語化する。

拡張機能 Japanese Language Pack〜

拡張機能の一番上にあるMarketplace検索窓に【Jupyter】と入力し、Jupyterの拡張機能をインストールする。

拡張機能Jupyter

拡張機能の一番上にあるMarketplace検索窓に【Python】と入力し、Pythonの拡張機能をインストールする。

拡張機能Python

9. 作業用フォルダを開く

左端にあるエクスプローラーアイコンを選択する。
表示されたフォルダーを開くボタンを選択する。

エクスプローラー画面

作成した作業用フォルダを選択して開くボタンをクリック。

作業用フォルダ選択画面

10. 新しいJupyterNotebookを作成する

VSCodeの上部にあるコマンド入力欄に【>Jupyter】と入力し、Create: New Jupyter Notebookを選択する。

新しいJupyter Notebookの作成

11. 使用するカーネルを選択する

右上のカーネルの選択ボタンをクリックする。

VSCodeのJupyter Notebook画面

カーネルの選択肢から、.venv(Python 3.12.8) .venv\Scripts\python.exeを選択する。

カーネル選択画面

上図のように表示されない場合は、別のカーネルを選択→Python環境→.venv(Python 3.12.8)の順に選択する。

12. Jupyter Notebookの動作確認

1行目に【print("Hello Python!")】と入力し、Ctrlキー+Enterキーを押す。
初回は画面右下に拡張機能のインストールが必要と出るので、インストールする。(インストールに1分程度時間がかかります)

動作確認画面

入力欄の下に【Hello Python!】と表示されれば、動作環境が整ったことになります。
お疲れさまでした!!

所感

Windows11で一度インストールを経験していたので、なんとかなりましたがこれを初めて何も知らない状態からやるのは流石に難しいですね。

Pythonのインストールに至る作業は言われた通りにやっただけで、なぜそうしなければならないのか?がわからない状態でした。
環境さえ構築できてしまえば、意味を知らなくてもいいのかもしれませんが、ちょっと気持ち悪い感じはします。

Linuxの勉強を進めていく中で、理解できるかもしれませんね。

記事作成も含め、今日はこの環境構築にほぼ使ってしまった感じで疲れました。

参考記事

macOSへのPythonインストールはこちらの記事を参考にしました。感謝!

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