詩・私の消失
わたしが散り散りになっていく。
あんなに拘っていたもの。
あんなに縋っていたもの。
すべて 遠くなって
大切なものがどんどん欠けていく。
毎日問われる。
「今日はどれを捨てるの?」
怖いと言っても 虚しいと言っても
逃れることのできない責苦。
でも、不思議と 嫌じゃないの。
わたしがくっきりと鮮やかさを増し 迫ってくる。
向こうにいるのは新しいわたし。
それが 何でも
心が躍っている。
それだけで 満たされている。
それが今の望み。
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