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宇宙戦艦ヤマト 復活編 05
第2章 思いがけない再会(2)
1(承前)
今から遡ること数日前。
いつもと同じように、母星周辺の宇宙空間に異常がないか探索をしていたテレサは、宇宙気流にのって漂う地球人の遺体を偶然にも発見した。
すぐに地球へ報せなければ。
彼女はニューテレザート星から地球に向けて通信を送った。
「私はテレサ……地球の勇者たちよ、応答願います」
2
ネオアルゴンの光を浴びて若返ったかつてのヤマト乗組員たち。
大騒ぎとなっていた宇宙科学センターに、さらなる事態が起こった。
「所長!」
所員が息を切らして駆けてくる。
古代たちもいっせいにそちらを振り返った。
「い……異星人からの通信です!」
そういって、所員はメモリカードの再生スイッチを押した。
壁に設置されたスピーカーからノイズに混じって女性の声が聞こえてくる。
『……応答願います……私はテレサ……』
「……テレサ?」
古代たちは顔を見合わせた。
「まさか……あのテレサなのか?」
動揺する彼らをなだめるように、声は先を続けた。
『私は二十数年前……ヤマトと共に戦いました……』
「やはりテレサだ!」
真田が叫ぶ。
「生きていたとは……」
『私は……ヤマトの艦長と思われる遺体を……見つけました……』
それまでざわついていた館内が、申し合わせかのようにしんと静まり返る。
「……沖田艦長のことか?」
沈黙を破ってそう呟いたのは古代だった。
『どうか……遺体を引き取りにきてください。私のいる惑星は……パラス系第六惑星……ニューテレザート星……地球からの距離は5.75光年……座標軸は……」
ニューテレザート星の位置を告げたところで、不意に通信は途切れた。
つづく