宇宙戦艦ヤマト 復活編 39
エピローグ~真の終章(3)
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恐竜絶滅以来の大規模な地殻変動がようやくおさまったのは、人類のほぼすべてが滅亡してから二年後のことだった。
灰色の地に小さな花が咲く。
乾いた大地に澄んだ水が流れ始めた。
奇跡的に生き残った動物たちが洞窟から顔を出す。
大きな犬に背負われているのはふたりの赤ん坊だった。
地球上に存在する人類は彼らだけ。
動物たちに世話をされ、赤ん坊は生き続けた。
月日が流れ、ふたりは成長した。
男は女をウランと呼んだ。
女は男をオゾンと呼んだ。
ある日、ふたりが川で水浴びをしていると、空に銀色の物体が現れた。
「ねえ、オゾン。あれはなにかしら?」
ウランが首をかしげる。
「……神だ」
オゾンはそう呟いた。
銀色の物体はふたりの前に舞い降りる。
扉が開き、中からふたりの神が出現した。
「古代さん……ユキさん……」
女の神がオゾンとウランにはわからない言葉をしゃべった。
「やはり地球人類は滅亡していたのか」
男の神も同様だ。
ふたりにはなにも聞き取ることができない。
つづく