MAD LIFE 380
25.最後の嵐(15)
6(承前)
洋樹はもう一度天井を見上げ、瞳と出会ったときのことを思い出した。
あれからいろいろなことがあった。
でも、まだ一ヶ月。
瞳と出会ってから一ヵ月しか経っていないのだ。
「いろんなことがこの一か月の間にあったな」
そう口にする。
「瞳。おまえと出会ってから一年以上が経過したような……そんな気がしてならないよ」
瞳は笑った。
「私も同じ」
そして、最後にもうひとこと付け加える。
「もしかしたら本当にそうなのかもね」
第四部 予期せぬフィナーレ 了
MAD LIFE 了
(1986年8月27日執筆)
2020年4月18日――コロナ禍に、僕にもなにかできないかなあと考えて始めたnoteでの【今日の読み物】。
皆様の温かい応援もあって、1492日間、毎日続けてくることができました。
本当にありがとうございます。
紹介できるお話はまだまだたくさん残っているのですが、noteで今とは違うこともやりたいと考えており、今日でこの企画を終わらせていただきます。
約四年間のお付き合い、感謝です。
では、また近いうちにお会いしましょう。
黒田研二