独断と偏見と個人的な感情で紹介するFRENZ #FRENZ_JP

この記事について、前置き

コロナ渦中で中止していた、(個人的に)この時期恒例イベント「FRENZ」がついに9/17・9/18に帰ってくることに。

プロ・アマ問わず、様々なジャンルの映像作家の方が、このイベントで初発表となる新作を持ち寄って上映をするというイベント
王道なMVやモーショングラフィックス作品、手書きアニメーション、バラエティ寄りな編集を取り入れたギャグ作品、現場に観客がいる前提の仕組みを取り入れた作品などちょっと特殊な作品や、昨今のイベントとしては非常に珍しく「イベント自体のネット配信がない」ために会場限定公開であったり...…
本当に世の中の「映像」ってこんなに自由でいいんだ!という気持ちを毎回もらうイベントです。

また、例年なら会場にあるキッチンでしっかり調理された美味しいご飯や、オリジナルドリンクなども提供されているために、映像で「視覚」、音で「聴覚」、ご飯・ドリンクで「嗅覚」「味覚」、会場で実際に作品や作家さんと出会うことでの「触覚」という、五感すべてに対する刺激を2日間で叩き込まれるために、終わった後は疲労困憊になるとともに、他ではなかなか味わえない満足感を味わえる、独特なイベントです。

自分も今年は「ProjectBLUE」名義で、一緒に色々やらせてもらってるクリエイティブチームのお力をお借りしながら、作品出展側では5年ぶりに参加します。(ちゃんとした作品の告知は後日ツイッターにて)

(21/09/05追記)
告知、出しました~!!

そんな自分が過去の出展者さんの作品を交えつつ、独断と偏見と個人的な感情で、FRENZというイベントの魅力の一端をなにか伝えられたら良いなと思います。

すでに今年のチケットは完売してるため、来年以降を楽しみにしてもらいつつ、今年初めて参加する人がもしこの記事を読まれたら、現地に向けてワクワクを溜めてもらえたらなと思います。

過去の出展作品紹介10本

まずはFRENZのメインコンテンツとも言える、出展作を過去のものから10本ご紹介を。
多くの作品はFRENZ開催後に、作家さん本人の手でWEBで公開され、後日改めて楽しむことができます。
会場限定上映などでWEBで公開されてない作品も一部あり、その一例も今回含めて紹介しますが、その作品は個人的な感想を現場で見た経験も踏まえて少し話そうと思います。

義足のMoses - ががめさん

自分がFRENZを他人に紹介する際に必ず最初に見せるぐらいお気に入りの作品
ががめさんと言えば、2011年の「ローリンガール」のアニメーション作品を覚えてらっしゃる方も多く、手書きアニメーションの作家さんとしては本当にすごい方だなと思います。
今回の「義足のMoses」は、1929年公開のミュージカル映画「雨に唄えば」の劇中曲を用いたアニメーション作品ですが、そんな予備知識なんていらねぇよ!!と叫びたくなるぐらいゴリゴリ動くタップシューズと、幽霊の女の子の可愛らしい姿が魅力的な短編ですね。
人間ではありえない動き方をするタップシューズに、それっぽく一緒に踊る女の子。見てるうちに、そこにそんな足はないことがわかりながらも「足が見えてくる」作品。「義足」というタイトル部分がどこかストンと腑に落ちる作品ですが、ラストは満足してしまったタップシューズが成仏するかのように停止してしまい、寂しそうな表情の女の子...…後を引く切なさがアニメーションの良さをもう一段上へと押し上げてくれる名作だなーと思います。

EMOMOMO - yama_koさん

FRENZの副主催として運営側をずっと支えつつ、初回からずっと作品出展を欠かさずされ、プロの映像マンとしても講演や学校講師にも引っ張りだこなyama_koさんの前回(コロナ渦前の2019年)の出展作
絵文字という世界でほぼ唯一共通して使われている文字を利用した「新しいモーションタイポグラフィ」を提示してしまったと共に、気持ちのいい音に合わせて起承転結の物語がどことなく伝わってきて、「楽しい気持ちが、世界中の万人に共通して届けられる」そんな魅力を持っている作品だなと。
世界中という表現は多少盛ってるかもですが、youtubeコメント欄を観ていただければ、日本人投稿者の映像作品という伸びにくいジャンルの中でも際立って海外からのコメントに溢れていることも、この作品の良さを表している一端ではないかなと感じます。

MAKE IT FUNKY NOW - misokabochaさん

一つ前のyama_koさん作品と同じく、FRENZ2019で公開された作品で、個人的にEMOMOMOと双璧を成すと思うぐらい大好きな一作です。
EMOMOMOがストーリー性や音楽との親和性を大事にした、「作品テーマを自然と伝えるための映像・モーショングラフィックス作品」だとしたら、このMAKE IT FUNKY NOWは「テーマは置いといて、音とリンクした映像の動きの気持ちよさだけで、徹底的にどこまで良くなるか」を突き詰められたモーショングラフィックス作品だなと感じてます。
twitterなどのSNSでは多くの映像作家さんが日々数秒程度の気持ちの良い作品を上げられていたりしますが、2分尺にそんな短編をミチミチと音が聞こえそうなほどの密度でまとめ上げつつ、前後のつながりに違和感がないような動きや物の形状でカットを繋いでいく「映像しりとり」が常に行われ、それらが見事に音と動機しているために起こる爽快感…気持ちいぃ!の大洪水のような映像です。

テレビパン - oloさん

サムネ画像の時点で「見覚えがある!」という人が非常に多そうな作品ですが、ここまで正統派が3つ続いたのでからめ手(?)でFRENZ常連作家のoloさんの作品を。
oloさんはFRENZ出展自体は非常に長いですが、それとは別に「世の中に存在している物に非常によく似ているけど、偽物だと分かる物」を作るのが本当にお好きな方で、「架空紙幣」でご存知の方も多いのではと思います。

紹介作品「テレビパン」もその一つで、内容をちゃんと見れば偽物だと分かるニュース番組っぽさで、会場を大笑いの渦で包んだことでも自分の記憶によく焼き付いています。特に「よくわからない小瓶に入った白い粉」を撮影しているだけなのに、小麦粉がなんだかそれっぽく見えてしまっている部分なんかはもう笑わざるを得ないですよ!
しかし、映像作品の1コマをスクショし、まさにサムネイルのような画像で作品URLを付けずにSNSに投稿された方が多くいらっしゃったこともあり、「本当にあった事件なのか」と勘違いされた方も多くいらっしゃったことでも有名な作品です。
それだけ精巧にそれっぽく出来ているという、作品の質を表す指標の一つのような事件?として、画像だけがSNSで独り歩きしてしまったことは、作品そのものを知ってる人たちの間では語り草のようになっているのも印象的です。

煩悩事変 - 機能美pさん

FRENZ出展作家さんの中でも「正統派ながら異色」という気配のある機能美さん。というのも、FRENZというイベントは何作か上映してはトイレ休憩を挟んで、また上映して~という繰り返しなのですが、作品の長さ故に唯一トイレ休憩の間に機能美さんの作品しか上映されない部が存在しているぐらい異色な方です。
映像自体は使われているツールも相まって、昔ながらのFlashを思い出すようなテイストではあるものの、30分近い物語をつづりながらも、会場にいる観客も手拍子誘導なんかで巻き込んで盛り上げていくスタイルで記憶に焼き付いていく作品
本作、煩悩事変も昨今のSNSやAI事情、「より良くなった」と改悪を揶揄されるインターネットサービスなんかを少し皮肉りつつも、どこか人間の本質をついつい考えさせられてしまう哲学的要素が織り込まれたストーリーに心奪われる作品になっているなと感じます。
ここまで機能美さん唯一無二の作品の特徴について語ってないですが、「映像」も「ストーリー」も「音楽・劇伴」すらも、すべてお一人で作られているという、本当に唯一無二の作家さんです。

体重150kgのデブが原付に乗って片道250kmの旅に出てみた - ひわいさん

FRENZにある日突然バラエティ番組風実写作品が参戦してきて、個人的に度肝を抜かれたのが、このひわいさんの旅動画。ひわいさんが参戦されるまではあまりこういった「THE地上波」のようなスタイルのものは非常に少なく、FRENZの前身イベントがFlash作品上映イベントだったことも相まって、どことなくインターネットのアングラ感があったのが、この作品含めた2015年あたりで一気に変わったような気がしています。
御本人の「水曜どうでしょう」的なスタイルをかなり意識されての編集も相まって、旅のトラブルすらも面白話に消化出来ているバラエティ番組感がずるいな~という作品
ただただ旅の風景垂れ流されているだけなのに、編集と会話、挟まれるインサートのネタが絡むとこんなにおもしろいのかということを思い知らされました。

Engine / eFeL - 鑓田(alpha complex)さん

FRENZ後のすぐの時期(10月ごろ)から開催されている「THE BMS OF FIGHTERS」(通称BOF)という音ゲー関連のイベントに出展予定のオリジナル曲・オリジナル映像を制作して一足先に公開というスタイルが出展作に多い傾向の一つとして上げられますが、その中でもかなり記憶に残っているのがこの鑓田さんの「Engine」です。
公開された2015年の前年から、FRENZに新しく「1日目 昼の部」が出来たということもあり、昼の部どしょっぱつの出展作はみんなの気持ちをどうイベントに引き込むかという大事な役割を、主催の采配で与えられている印象が個人的にあり、「FRENZ出展作にも多くいるBOF関連作」「タイトル含めて、気合が乗りやすい内容」「引き込むだけの魅力がしっかりしている」という三点のバランスでこの年の最初の作品に選ばれたんだなと記憶に残っている一作です。
音ゲー向けというのもあり、音に合わせた動かしはもちろん、色数を絞りつつコントラスト感がしっかりしているクールな印象の映像で、この年ガッツリ心を掴まれた覚えがあります。

ミオソティスの花束 - おっくさん

可愛らしいドット絵と、ピコピコ音の16bitサウンド、RPGゲーム風の映像演出が相まって、多くの人に懐かしさを感じさせながら引き込んでいき、シンプルが故に王道のストーリーが、一切の文字演出がなくても染みていく名作です。
(会場でもそうでしたが、自分は未だにこの作品を観るとボロ泣きしてしまいます)
映像の作者、おっくさんご自身が可愛らしい猫であったりカービィが大好きということもあり、全体通してのデザインが可愛いのも親しみやすさの一助になっていて、多くの人に良さが伝わりやすい作品かなと思います。
おっくさんのブログに過去のFRENZ参戦レポがあり、何故か毎回満身創痍になってるおっくさんの姿が拝めるので、気になる方は一読されてみても良いかもです。

世界の終わり 死の魔法 - maxcaffyさん

WEB上では現在公開されてない作品をあえてご紹介を。
maxcaffyさんご自身が現在ネット露出が少ないため、あまりWEBで作品を見かけることのない方ですが、最近は塚原重義さん監督のアニメーション作品「クラユカバ」の制作でCG撮影監督として関わってらっしゃるそうです。

話を「世界の終わり 死の魔法」に戻します。
映像はSEKAI NO OWARIの「死の魔法」という楽曲にのせて、アニメーションが展開されているMV風の作品ですが、ストーリー性・テーマ性が非常に強いものとなっています。

日本人に馴染みの深い火葬、仏式葬儀の一連の流れ、お墓への納骨などの「死んでから霊魂としてあの世へ行くまで」を、紙人形風のデザインのイラストのアニメーションで見せていくんですが、映像の演出としてコミカルに描いている部分が、楽曲の雰囲気も相まって「少し楽しい雰囲気」に見せていく作品でした。
ここに走馬灯による人生の振り返りなどのインサートが入ることで、成仏するまでの間、霊魂となってる主人公が人生や死とはなにかを徐々に考えて受け入れていくような雰囲気を持っていて、観ている側も自然とそういったことを考えていくきっかけになり、静かに涙しながらも「死は決して悲しくて辛いだけじゃないのかも」と少し達観しながら受け入れやすくなっていくような作品だったなと印象に残っています。
特に、墓石への納骨をするラスト一連のシーンで、線香をバトンのように受け渡していくことで、「死後も生きてる人たちがこの先を繋いでいってくれる」ような意味に見える箇所が個人的にすごく印象でずっと心に残っています。
(すでに見れなくなっている作品なのに、これだけ思い出しながら書ける自分にビビりながら、思い出し泣きしながら書いています)

こういった、ほぼ会場でしか見れない作品というのも毎年数作あり、自分の場合はまさにmaxcaffyさんの本作に、死生観を思いっきり影響を受けているぐらい心に残っているので、そういう作品にみなさんもFRENZで出会えるかもしれないという意味を込めて書き残して起きたいと思います。

GAMEBOY - Silentroom × 駿 さん

ラスト10本目は、楽曲担当のSilentroomさんと、映像担当の駿さんのタッグ作の中でも個人的に印象深い一作をご紹介。
16bit風サウンドにのせて、ドット絵風に加工された3Dなども出てきて、非常に哀愁漂う一作。
ただ個人的には駿さんが(当時)非常に若手の映像作家であり、本作を出展した2017年に大学進学のために実家を離れられたという裏話が結びついた途端に一気にストーリー性に厚みが出てきて、すべてのカットに意味が見出され始めるというのがあまりにも良すぎて、ずるい!って言いたくなる作品です。
小学生の頃に、帰宅したらランドセルを放り出して遊んだゲームの思い出を、引っ越しの荷詰めの際に出てきたポケモンのソフトで一気に思い出したんだろうか...…なんていうことを、ダンボールの裏からモンスターボールが出てくる部分で一気に掻き立てられてしまい、自分も大学進学時を思い出したりしてしまいました。

こういった多くの人が共通して心の内に持っているような記憶や感情を呼び覚ましてくれるような作品が個人的に大好きなんだなーと記事を書きながら振り返っている次第です。

長くなりましたが、過去の出展作から10本ピックアップしてのご紹介は以上です。
他にももっと紹介したい作品はありますが、興味ある方は公式サイトのアーカイブを観ていただくか、この記事公開後に以下のツイートのツリーに何本か紹介してますので観ていただけたらと思います。


運営スタッフの「こだわり」とクセの強さが「面白さ」に

FRENZメインコンテンツたる映像の紹介が概ね出来たので、イベントそのものに感じてる面白さについてここからは触れていきたいなと思います。

FRENZというイベント自体が長く続いていますが、コアスタッフの多くは本イベントをずっと好きで支え続けてくださっている方ばかりで、それぞれスタッフが映像に直結するけど、映像とは少し違うジャンルで「こだわり」とクセの強さを持っているために、イベントそのものへの面白さにつながっていると感じています。

その一旦が観られるのが、コロナ渦中でFRENZが開催出来ない2年間で開催されたオンラインイベント「RENDA」「再RENDA」です。
FRENZだとどうしても時間がなくて、作家さん自身へ焦点を充てきれない部分があるため、コロナでFRENZが開催出来ないならそういう時間をやってみようということで、別の「AEオフ」というイベントのスタッフと共同でやっていた生放送イベントでした。
(記事書いてる本人もAEオフ側のスタッフをやっていることもあり、運営を手伝っていました)

イベント中のコーナーで「プロジェクトF」というタイトルで、FRENZの運営に焦点を充てて紹介しているコーナーがあり、先述のスタッフさんたちのクセの強さを一部垣間見ることができると思います

デザイナースタッフ編

エンジニアスタッフ編

ロゴやWEBなど、イベント1つに上映作品とは別に様々なデザインをしないといけないため、そこに特化した方も多くいらっしゃいますが、特にエンジニアさんがすごいのでピックアップしてご紹介を。

「エンジニアスタッフ編」の中でも提出システム」「台本の自動作成」「上映システム」「映像・音響システム」のあたりは必見です。
多少ソフトウェアエンジニアリング、ハードウェアエンジニアリングをかじったことがある人なら「決して難しいことをしているわけではなさそう」というのは薄々感じ取れるかもしれませんが、これらを極少人数が様々な開発分野を横断的に、それでいてできるだけ高品質な映像作品をミスなくスムーズに上映できるような知識の集合や取り組みが行われ続けていて、その全員がボランティアとして趣味で協力しているという恐ろしさとありがたさを、このあたりを観るたびに思い出して、スタッフさんの住居のある方向に向かって拝んでいます。
特に音響担当されているりれくとさんは以下の画像やツイートを見ていただければ、一体何がヤバイのか理解していただきやすいかなと思います...…

スタッフはもちろん、一般参加・出展参加の人も、いつの間にかこういう方向性に「狂っていく」、すごく独特な雰囲気を持っているのがFRENZというイベントなんです。

RENDAのエンジニア編の中の、音響担当さんの話にもあった「画面越しでは味気ないでしょう。」「ブラウザ上では、つまらないでしょう。」が実際に流れたのが以下のOP。

その後、音響の暴力とも言う、現地でしか味わえない映像を見せられたのが以下のOPでした。

現地・リアルでしか体験できないからこそ、「画面越しでは伝わらない」面白さを生み出してくださってるスタッフさんのこだわりとクセの強さに、出展側としても感謝感激雨アラレでございます(古い

おまけ:会場の「ロフトプラスワン」スタッフさんに話を聞いてる編

再RENDAの際には、FRENZの例年の会場「ロフトプラスワン」のスタッフさんにもイベントをどう感じてらっしゃるか伺ってる時間があり、会話の中でも「ロフトプラスワンという会場を変えてきたイベント」と言っていただけるぐらいになっていてすごいな~と感じる次第です。
このロフトプラスワンのスタッフさんに話を伺ってる際に、フードの話も出てきていて、ご飯に興味がある人は少し聞いてみるのも良いかもしれません。


上映順の妙が光る、主催の手腕

毎年の作品上映順は、作品の最終提出(概ね8月末ごろ、イベントの2週間前)後に、運営コアスタッフがすべてを確認して、ギリギリまで調整をするそうです。
その上映順の最終決定権を持っているのが、主催の前田地生さん。
ここまで映像作品がすごいという話をしてきましたが、2日間のイベント構成そのものという作品を主催の前田さん自身も発表されているようなもので、特にこの上映順の手腕には驚かされることばかりです。
類似した作品が続いてダレないように調整したり、節目節目に重要な作品を持ってきたり、各部の最後(特に2日間ラストの深夜の部オオトリ)にその年を代表するような名作を配置されたりしている印象です。
上映順を決定する際は徹底して映像以外の情報(誰が作ったのかや、作った人の関連作品など)をシャットアウトして決めているというお話を伺ったこともあり、実際にいらっしゃる方にもその面白さはきっと伝わるんじゃないかと思います。
しかもこの上映順は、当日作品が実際に流れるまで作家サイドも知らされていないために、現場についてからいつ自分の作品が流れるのかわからず、ずっとドキドキと手汗でやべぇことになるというのもこのイベントらしい感じがします。


会場の客層の特異さも面白さの1つ

会場として毎年使わせていただいている「ロフトプラスワン」さんの収容キャパが、どれだけ多く見積もっても200人(コロナ流行前)なんですが、FRENZ2019の出展作が実に100作品以上。
1作品に一人は必ず作者さんがいて、ある程度一緒に音楽作った方もいらっしゃって、1作品平均1.5人程度は関係者が会場に来てらっしゃるとすると、ほぼ必ず隣に座っている見知らぬ誰かは何かしら上映作品に関わっている人で、少なく見積もっても3人に一人ぐらいは作品上映のタイミングでスッと席を立って登壇しにいくようなことになるという「創作者が限界まで密になっている空間」というような状態の客層になってます
そんな空間に2日間通いつめると、オセロと同じような原理(?)で、翌年になると「去年まで観に来てた側でしたが、今年は出展しました!」という人が続出するわけです。
休憩時間におこる「さっきの作品良かったです!!」のあいさつ回りの嵐とかを眺めてると、いつの間にか創作の熱量とか、自分もやって良いんだ!みたいな後押しがもらえる気がしてくる、そんな不思議な空間に会場がなるのもイベントの良さの1つだなと思います。


創作界隈の特異点的なイベント、FRENZへ是非。

もっと語れそうなこともあるかと思いましたが、これ以上は現地に来ていただくのが良いかと思うので、定番のこのネタで終わりましょう。

「会場で、僕と握手!!」w