【全文無料】ポケカ海外大会のすゝめ(ルール・英語・Tips編)
概要
はじめまして、自己紹介はのちほど。
この記事は海外大会でもっと日本勢がプレゼンスを発揮できるように&個人的にもっと来て欲しいのでハードルを下げるために海外大会のいろはを記しております。
海外にもたくさんすごいプレイヤーがいますが、それ以上に日本にもたくさん良いプレイヤーがいると知っているので言語やしくみ、ルールの違いで本領が発揮できないことにならないようにという願いから執筆に至りました。
JCSも無事に終わり、あとはNAIC(North America Internationa Championship: 北米の北米開催のインターナショナル大会) !!!!!!&世界大会!!!ですね!
世界大会やNAICのルールは海外大会に準ずるので、日本勢にとって普段から慣れていないだけでビハインドに感じてしまうのはとても悲しいです。
まずは同じスタートラインに立って変なところでミスや緊張をしてしまわないようにするための教科書だと思ってもらえたら嬉しいです。
また、全然海外行く気ないよ!って人も楽しめるように実際の写真や動画もなるべくたくさん入れて行きます!Have fun!
海外と言ってもイベント運営会社は色々なので、少し運営の違いはあると思います。そのあたりの違いも知れる限り書いては行きますが、吸収しきれない部分はご了承ください。
あとポケカ友達増やしたいのでぜひお気軽にDMとかリプください!!(@kurohune538)
記事もどんどんシェアしていただけると幸いです!
この記事は随時追記予定ですが、こういうこと知りたい等あればどんどん要望をTwitterなどで教えてもらえたら嬉しいです!
ではスタート!
この記事について
この記事では実際に海外大会に参加してみたいけどルールもよくわかってないし、英語も不安、、、テクニックも知りたい!という人向けの記事になります。
そもそも海外大会の雰囲気が知りたいぜ!という方はこれまでの他の記事にへどうぞ!
・雰囲気編(雰囲気を知りたい方向け)
・登録・準備編(実際の海外大会への登録方法+当日の手続き。準備中)
少しだけ雰囲気わかりそうな動画を貼っておきます
自己紹介
とはいえまずはお前どんだけ海外経験あんの?と言われると思うのでまずは自己紹介から
経歴
ポケカ自体
初代〜天空の覇者くらい?ワールドホビーフェアとか行ってました。
いまでも記憶にあるのが、全員同じ40枚を使う公式大会の予選?で大人にボコボコにされた記憶があります。
その後しばらく離れて、(VGCのシングルレートとかやってました)
GX時代に再開(当時いた会社でポケモン部の部長をしておりました)
この辺りからポケカが買いにくくなってきましたね
当時いた会社のメンバーで公式主催の企業対抗戦とかCL, JCSには出てました
(そこまでガチでやってた感じではないです)
その後コロナ中に渡米し、現在4年目の在米民です。
海外での経歴
アメリカに来てからは少しポケカは離れておりました(見る専)
ふと海外でもポケカ人口が多いことを知り
「あれ、日本の方が環境早くて、日本語の情報インプットもできて、こっちで英語カードで対戦できたら俺最強じゃない?」
という大変浅はかな理由でポケカを再開します
(当然そんなすぐにうまくは行きません笑)
シーズンとしては横浜世界大会前のシーズンの終わりくらいからゆっくりと始めていました。
以下大会成績
Regional(CL規模)
獲得ポイント順にソートされてしまっているので時期はバラバラですが
上から
カナダ・トロント 29/1543位
カナダ・バンクーバー 60/985位
アメリカ・ピッツバーグ 235/1779位
アメリカ・サクラメント 220/1427位
アメリカ・シャーロット 296/2133位
NAIC2024 140/2692位
そんなにべらぼうに高い成績じゃないので恥ずかしいのですが、メタじゃないデッキで戦うのが好きなプレイヤーとしてはよくやってる方だと思います(自惚れ)
トロントではまだカビゴンが流行る前にDay2唯一のカビゴンとして一時4位まで上り詰め配信卓にも呼んでもらいました。(この試合勝ってればトップカットだったので悔しい。。。)
対戦相手のJWはこのとき優勝しました。
海外の大会の様子もわかると思うので良かったら見てください。
トレリ規模・シティ規模(仕組みについては後述)
こちらは数え切れないくらい出てるのと、日本と海外では温度感が違うのでこちらも後ほど説明します。
まあある程度飛び回って色々大会経験(Day2含め)あるやつなんだなとだけ思って貰えればと思います。
ルール・環境の違い
まずは日本とのルールの違いについて触れていきます。思いつく限り書いていきますが、全ては網羅できないので、疑問がある人はリプライ等いただければできるだけ追記していきます!
ルール1:使えるカード
まずは使えるカードの種類について
1. IC(International Championships)では日本語のカードが使える
ICでは自国or開催国の言語のカードが利用可能です。
しかし、複数の言語を同じデッキに混ぜては利用できません(60枚の中に日本語・英語混在など)
Regionalではその開催国の決める言語のカードでのみ参加可能です。(アメリカなら英語のみ。ペルーなら英語orスペイン語など)
こちらも2言語混在したデッキは違反となります。
2. カードがリリースされてすぐには使えない
RegionalもICもカードが発売された日から使えるわけではなく、リリースされてから2週間後に利用可能になります。また、これは海外パックのリリースタイミングに準ずるので、日本のパックのリリースは関係ありません。海外パックのリリースタイミングには注意を払いましょう。
3. 英語のカードを揃えるには
日本でもいくつかの店舗で外国語版のカードを取り扱っている店舗があるとは聞いています。
・秋葉原:らぐなろっく(https://ragnarok.official.ec/)
・池袋:カードシークレット(https://x.com/card_secret)
(もし他にもご存じの方いれば教えて下さい。こちらにリンク貼らせていただきます!)
また、大会前日に会場にてカードショップがブースを出しており、そこで買うことも可能です。しかし、絶対にあるとは限らないので、致命的なカードを現地で集めるのはおすすめしません。あくまで全てカードは用意済の上でSRなどの絵柄を替えたい等で利用することをおすすめします。
オンラインで購入も可能ですが、日本に送る場合は配送時間と送料が多くかかるため余裕を持った準備をおすすめします。
僕も参加する大会であれば代金いただければ僕の方でカードを集めておくことも可能なのでお気軽にDMください!(ただし日本より発送等に時間がかかるので早めの依頼でないと間に合わないことがあります)
ちなみに直近参加予定はNorth America Internationalです。
ルール編2: ルールを知る
ルールを知らないやつはクズ呼ばわりされる(そこまではされない)
ルールを知らずに負けてしまっては自分を責めるだけの悲しい結果となってしまうのでしっかりインプットしておきましょう。
詳細なルールは以下のリンクにあるのでこちらを参照していただきたいですが、ここでは日本との違いにフォーカスして紹介します。
ルールブックのソースはこちら
また、Rulings Compendiumというサイトではジャッジ有志のサイトではあるものの、TPCiにルール確認をしたものを掲載している。
基本ルール
・スイスドロー形式 9ラウンド
・1ラウンド50分BO3(Best of 3)
・勝ちで3pt, 引き分けで1pt, 負けで0pt
・Day2には19ptで進出(5-0-4 or 6-2-1)
・2日間通してデッキ変更不可
・2日目は1日目の戦績を引き継ぎ
・先攻後攻はダイスで決定(コインはダメという裁定もあるみたいなのでダイスを使う方が吉)
・ラウンド内の2ゲーム目以降は直前のゲームの敗者が先攻後攻を選択可能
・シャッフルは原則7~10回(2種類のシャッフルを織り交ぜて)
・時間切れ後は時間が切れた瞬間にプレイしていたプレイヤーのターンをターン0とし、3ターン目が終わるまでプレイする。その後サイドを取り切れなければそのマッチを引き分けとする。(トップカットは例外)
・トップカットへの条件は参加人数にもよるが37pt前後と言われている(あくまで目安・参加人数による)
・【応用編】ID(インテンショナルドロー)
・【応用編】紳士協定で引き分けを避け勝敗をつける
一旦ざっとリストにしましたが、わかりにくそうな点について詳しく説明していきましょう
前提:ラウンド…BO3一回分の試合のこと
マッチ…BO3の中の1試合のこと
つまり1ラウンドあたり最大3マッチ行われるということです。スイスドロー形式について
スイスドローについては日本も同じ形式のため、知らない方はこちらのリンクが詳しかったのでこちらを参照ください
https://diamondscheduler.jp/blog/how-does-a-swiss-system-tournament-work
簡単に言えば同じ成績の人同士でマッチし、全員同じラウンド数試合をします。日本と違う点は3敗した時点での自動ドロップ等はなく、遊びたければ何敗しても続けることが可能です(3敗するとDay2には行けません)BO3について
ここが一番日本と違う点かもしれません。日本でBO3が適用されるのは記憶の限りだと、JCSのトーナメントと四天王決定戦のみだったと思います。また、JCSのBO3もTPCiのルールと異なります。(なぜ揃えないのかは本当にわかりません、、、)
JCSのトーナメントと四天王決定戦のみで適用されるルールに適応できる人はどれだけいるのでしょうか、、、この経験の無さが日本勢の大きなビハインドだと思っています。
TPCiでのBO3の一番の特徴は引き分けで終わることがあります。
日本勢では一番驚きかつ切望している部分かもしれません。
なお、引き分けになると両者勝ち点は1点ずつ入ります。
どんなときに引き分けになるのかを例をもとに説明しましょう
パターン1:
50分のうちに1ゲーム先取し、2ゲーム目で負けてしまい、3ゲーム目で時間切れ。時間切れ後3ターンでサイド取り切れず終了。
パターン2:
50分間でお互い1ゲームも終わらず、時間切れ後3ターンでサイド取り切れず終了。
負けよりは引き分けのほうが良いのが当然ですが、引き分けばかり担っているときは自分や相手のペースが遅いことを疑いましょう。自分のペースが遅い場合はプレイを早くする努力をするしかないですが、相手が遅すぎる場合、遅延行為をしている場合のトラブル等については後ほど触れます。
また、これは日本のルールではあり得ないことですが、戦略的な降参が有効な場面もあります。1マッチ目や、1マッチ目を勝ったあとの2マッチ目でほぼほぼ負けそうな場合早々に降参をして3マッチ目に持ち込むことで引き分けのリスクを減らすことができます。また、不利な相手にはなんとか引き分けに持ち込みたいという場面もあるかと思います。そうしたシーンで引き分けや戦略的降参を手段として考えられるようにしておきましょう。(具体的な英語のフレーズについては後ほど触れます)ゲームの流れ
ここでは実際のゲームの流れに沿っておさらいしていきましょう(流れに沿ってのほうがわかりやすいと思う)
1. マッチアップが発表されたら、指定された席につきます
マッチアップは大会登録に使ったRK9というウェブサイトのプレイヤーダッシュボードから行います。
2. 相手の名前を確認し、お互い正しい席についていることを確認します
Are you [名前]?
3. デッキやプレイマットなどを準備し、先攻後攻をダイスで決め、デッキをシャッフルをします。
相手がダイスを振る場合、Heads or Tails?(ヘッズオアテイルズ)と聞かれるのでどちらかを答えましょう。Headsがオモテ(偶数)でTailsがウラ(奇数)という意味です。ダイスはどちらが振っても構いません。自分が振る場合には相手に同じように聞きましょう
デッキはお互いにカットする(日本と一緒)
4. 手札とバトル場、サイドをセットアップします
日本と同じで、たねがいない場合は相手がバトル場をセットしてから手札を見せて山に戻します。(相手は1枚多く引ける。これをマリガンという)
5. ジャッジからYou may begin(ユーメイビギン!)という掛け声があったらGood Luck!と元気よく言って試合開始!
(日本だとここですごい待たされますが、海外大会はここがとてもスムーズで気持ち良いです。セットアップが終わってない場合はジャッジがタイム延長してくれたりするので心配しないでください)
6. 1ゲーム目終了後、カードを再びシャッフルし、2ゲーム目へ
このときのシャッフルはリフルシャッフルやファローシャッフルなどで行い、ディールシャッフルはやめましょう。遅延と思われてしまいます
6-1. マッチの途中に降参して次のゲームに行きたい場合
I scoop(アイ スクープ)と言ってカードを片付けましょう。
7. 2ゲーム目の準備をする前に負けたプレイヤーは先攻か後攻かを宣言します
I will go (first / second) (アイウィルゴー(ファースト/セカンド)
8. 以後2ゲーム先取するまで7から繰り返し。
9. 時間切れコールがあった際
コールされた際にプレイしているプレイヤーのターンを0とし、3ターン目が終わるまでプレイする。(自分がターン0の場合、0:自分→1:相手→2:自分→3:相手)
ポケモンチェック中やポケモンを倒した後に次のプレイヤーがドローするまでの間にタイムアップした場合は次のプレイヤーがターン1となります。(これは地味によくあるので注意です)
その中でサイドを取りきればサイドを取りきったプレイヤーがそのゲームを勝利。
お互いサイドを取り切れなければそのゲームは引き分け。その後勝ちゲーム数の多いプレイヤーの勝利。勝数が同じ場合はそのラウンドは引き分けとなります。
(例:1ゲーム目勝利、2ゲーム目時間切れ引き分け→1ゲーム目勝利したプレイヤーの勝利)
試合が終わった際には勝っても負けても笑顔で熱い握手を交わし、Good Luck!と返しましょう!
10. マッチスリップに結果とサインを記入
毎ラウンドこのようなマッチスリップという紙が配られます。ラウンドが終わったら勝者の名前を◯で囲い、余白部分にイニシャルをサインします。
その後勝者がその紙を持ってマッチスリップ受付に提出。(引き分けの場合はどちらかorジャッジが持っていく)
11. 次のラウンドのコールがかかるまで休憩(ラウンドによるが2~30分くらいのインターバル)
という流れが基本の流れになります。
ここまでが基本ルールです。このあとはTipsというか応用編になります。
人によっては必要な場面が出てくるものですが、その場合英語でのコミュニケーションが求められます。曖昧な話し方をしてしまうと対戦相手と揉める原因ともなってしまうので注意が必要な部分として応用編とさせていただきました。
日本と違ってやっても良いこと・ダメなこと・ペナルティ(よくあるケース)
自分が観測・遭遇したことのあるよくあるケースについて触れます。必ずしもこの裁定になるかどうかは状況次第なので、違う結果になっても免責でお願いします。
1. 🙆山札サーチ中の並べ替え
海外の配信を見たことある人ならお馴染みかもしれませんが、山札サーチ時はカードのソーティングが許されています。これはその後しっかりと7~10回シャッフルをするのでランダム性が確保されているためというルールの元です。
日本ではシャッフルが甘いため、日本人はICの時にシャッフルが甘くないかマークされていると聞いたこともあります。なので、ソートするしないに関わらずしっかりとシャッフルしましょう。
また、ゲーム中最初のサーチは2分程の猶予があるとされてますが、その後のサーチは長い時間行っていると遅延として警告を受ける可能性があるので注意です。
2. 🙆メモを取っても良い
試合中にメモを取ることが許されています。
僕もいつもメモを持って挑むのですが、主にサイド落ちの確認や相手のリソースの把握などに使っています。(電子ペーパーのようなものもOKですが、iPadなどは不可です。あくまでメモとしてしか使えないものはOK)
メモはラウンドごとに白紙を使うのが条件で、ラウンド前にメモされた状態での使用はできません。また、メモに時間をかけすぎると怒られるのでメモを取りたい人はメモを取る練習もしましょう
3. ❌カードを多く見てしまった
カードを必要以上に多く見てしまったり、サーチしては行けない場面で山札を見てしまったりする場合、日本ではサイドペナルティ1~2枚だと思いますが、海外ではすでに山札をサーチ済みであろうがなかろうが基本サイドペナルティ2枚(通称DPL)だと思っておいてください。
4. ❌数ターンたった後など取り返しのつかない状況で気づいた不正
ターンがたった後やツツジが使えないのに手札をシャッフルしてしまったなど、取り返しのつかない状況になってしまった場合はマッチロスになることが多いです。(よくてDPL)
5. ❌攻撃できないのに攻撃宣言してしまった
技に必要なエネルギーがついていない、またはメモリースキップなどで宣言できない時。
これは日本では確か攻撃宣言前に巻き戻る処理だったと思いますが、海外では違います。
海外では攻撃宣言フェーズのような扱いとなり、それ以外の行動はできなくなります。なので、2つ技があるポケモンで、もう片方の技の条件を満たしていればそっちの技に切り替えることは可能です。しかし、巻き戻ってエネルギーを貼るなどはできません。
6. アクションの終了合図
これが日本と違って曖昧で、よく間違える人が現地でも多いです。
攻撃は上記のようにはっきりしているのですが、山札のサーチはシャッフルするまではやり直しができます。
逆に山札をシャッフルしてしまうとそれは終了の合図となりそれ以上は選択したカードなどを変えられません。
7. ダイスは透明・半透明のものを使う方が吉
これはダイスに不正がされていないことを物理的に判断できるようにするためのルールです。透明でないダイスは疑われるので透明なものを用意しましょう(公式でもらえるものにも不透明のものがあるのですが、それはOKとされているものの、相手からいちゃもんをつけられることもあるので、なるべくダメカンとして使いましょう)
8. 遅刻について
遅刻についても少しわかりづらいルールがあります。
1分でも遅刻した場合:そのラウンドにおいて引き分けは許されません。引き分けで終わった場合遅刻したプレイヤーの負けとなります。
5分遅刻した場合:最初のゲームが負け扱いとなります。
10分遅刻した場合:そのラウンドを負け扱いとなります。
自分が遅刻することはなるべく避けてもらうしかないですが、相手が試合開始になっても現れなかった場合は手を挙げてジャッジに知らせましょう。そこから時間を計ってもらえます。
ルール応用編
応用編1:Intentional Draw (ID)
IDと言われるやつですね、最近日本でもシティリーグで導入され話題になりました。
ただ、日本とは違い、海外大会では明確に引き分け(1pt)が存在します。そのためIDの立ち位置も変わってきます。
主にIDをするのは以下のケースだと思っております。
1. Day1最終戦(5-0-3, 6-2-0)
Day2に行くためには19pt必要です。19ポイントに行くには6-2-1または5-0-4が最低ラインとなります。その最低ライン同士(5-0-3, 6-2-0)がDay2をかけて戦う際に起こります。ここでIDを選択しない場合はどちらかしかDay2に行けませんが、IDを選択すれば両者Day2が確定します。
しかし、Day1での成績はDay2に引き継がれるため、一つでも勝ちが多くないと意味がない(トップカットに少しでも楽に行きたいなど)場合はここで戦って勝利を取るのも選択肢です。
2.Day2トップカット手前
Day1とロジックは同じです。引き分けであればトップカットにお互い残ることが確約されている場合にはIDを選択し、お互いがトップカットに行きます。
応用編2:Gentleman's agreement (ジェントルマンズアグリーメント・紳士協定)
ここからは少し難しいですが大事な戦略をお話します。
TPCiのルールではプレイヤー間で適切な対話の下合意されており、かつゲーム外のランダムな手段(ジャンケンやダイスロールなど)や金銭取引を用いていなければ、プレイヤー間で勝敗を決めることができます。
これを紳士協定と呼びます。
紳士協定はIDとは違い、引き分けになってしまうと両者Day2にいけなくなるというシーンで行われます。(6-1-1, 5-2-1, 5-1-2など)
どっちもDay2行けないならどっちか行けたほうがお互いハッピーだよねということです。
紳士協定のやり方にはいくつかあります(話し合いなのでここで紹介する限りの方法ではないということはご了承ください)
では手順について見ていきましょう
1. 試合前に頭出しする
これは絶対にやっておきましょう。この時点でどのように勝敗を決めるかは決めなくても良いです(デッキタイプによってはサイド差で決められないこともあるため)
相手が紳士協定について知らない可能性もあるため、まずは引き分けになりそうな場合紳士協定をしたい旨を伝えましょう。
Do you want to do the gentleman's agreement?
相手がOKなら
Let's talk about how we do that after game 2!
実際に紳士協定をするかどうかを決めるタイミングはフェアに決めるためにも、お互いのデッキタイプが分かっている3ゲーム目に入る前をお勧めします。
2. ゲーム2を終わるまでプレイする
ゲーム2が終わった時点で1-1の場合に紳士協定の決め方を議論します
2-1. サイド差で決める
英語力に自信がない場合はこちらをお勧めします。後述の方法だと少し曖昧な部分があるためこちらの方がシンプルで良いです。時間切れ時(時間切れ後3ターン経ったあと)にサイドが少ない方が勝ちというものです。
Less prize win?(レスプライズウィン?)
と聞きましょう。
しかし、自分や相手がLOやコントロールの場合、もしくは自分がアグロデッキで相手がこの条件が不利で飲んでもらえない場合があります。
その場合は2-2に行く場合があります。
2-2. 時間切れの時のボードの状況で判断する
Board state?(ボードステイト?)
と聞きましょう
こちらは先述した通り曖昧な定義です。
相手のリソースがなくなっていて盤面がロックされているor圧倒的な盤面準備の違い、などがない限り議論がしにくいです。(英語が苦手だと特に)
なのでこう言った状況が起きることも踏まえてデッキ選択をするというのも重要になってくるかもしれません。
以上のやり方をお互いに合意したら対戦相手と握手しましょう。これが明確に合意したサインです
あとで紳士協定でトラブってもここにはジャッジは介入してくれませんが、お互いの明確な意思の確認として重要なアクションです。
一番厄介な状況は2戦目が終わった時点で時間切れの場合です。3戦目には入れませんし、紳士協定の材料がない状態です。
この場合は対策としてはこうならないように早くプレイするしかないと思います。(画期的なアイデアあれば教えてください)
実際になってしまった場合は会話でいい人を演じて譲ってもらいましょう(それまでの態度が重要です)
議論は長くしているとジャッジから止められてタイムマネジメントをされてしまうのでなるべく早く終わらせましょう(議論時間切れの場合は引き分けにされてしまう)
ルール編は以上です。
以下は困った時の逆引き英語フレーズをシーン別に書いておきます。
文法がどうとかは気にせず、通じる形でシンプルに書いております。
実際に現地でこのページだけ見ておけば、発音できなくても相手にページを見せて会話ができます!
トラブったら
まずジャッジを呼びましょう
呼ぶ方法は手を挙げてジャッジ!と叫ぶだけです。
英語に不安がある場合は日本語ができるジャッジがいるか聞いて見てもいいかもしれません。
僕が知ってる限りではMadokaさん、Gumi(Megumi)さん、Yoshiiさんの三人は日本語ができますが、全部のリージョナルやICに彼らがいるわけではないので、ジャッジに聞いてみましょう
あとは翻訳のためにスマホを出して良いかも聞いてみるのも手かもしれません。
上告(appeal)について
日本でも同じだと思いますが、ジャッジの判断に不満が残る場合はヘッドジャッジへ上告(appeal)ができます。これはジャッジからも説明があるとは思いますが、プレイヤーの権利なので少しでも疑問があれば上告しましょう
I wanna appeal!(アイワナアピール!)と言えば通じると思います
デッキチェック
ランダムにゲームの区切れ目やゲーム開始前にジャッジからデッキチェックの申し出があることがあります。
デッキチェックではデッキリストとの違いがないかや、スリーブの不備がないかを確認されます。ここで不備があるとゲームロスやラウンド自体のロスになることがあるので、リストの不備には十分注意しましょう(特にポケモンのカードは絵柄まで一緒である必要があるので、よくリスト違いが起きがちです)
デッキリスト提出の注意点について詳しくは準備編をご覧ください。
デッキチェックに選ばれた場合は時間延長がなされるのでその点は安心してください。待っている間は対戦相手との会話を楽しみましょう
僕は一度この会話が弾んだおかげで引き分けのマッチで勝ちを譲ってもらったことがあります笑
英語フレーズ逆引き
英語フレーズ:試合前編
Are you [名前]? (アーユー[名前]?)
[名前]さんですか?Nice to meet you(ナイストゥーミーチュー)
お会いできて嬉しいですWhere are you from?(ウェアーアーユーフロム?)
どこから来ましたか?Good luck(グッドラック)
よろしくお願いします!
英語フレーズ:試合中編
Heads or Tails?(ヘッズオアテイルズ?)
サイコロを投げて先攻後攻を決めるときに、表か裏か?の意味I'll go first/second(アイルゴー(ファースト/セカンド))
先攻を選ぶならファースト、後攻ならセカンドI'll take mulligan for [枚数](アイルテイクマリガンフォー[枚数])
マリガン[枚数]貰いますHow many minutes left?(ハウメニーミニッツレフト?)
残り何分ですか?I'm going to go back in(アイムゴーイングトゥーゴーバックイン)
まだ(デッキ)触りますCards in hands?(カーズインハンズ?)
手札何枚ですか?Attach for turn(アタッチフォアターン)
手張りしますDraw for turn(ドローフォアターン)
番の初めのドローしますWould you mind~?(ウジュマインド?)/May I~?(メイアイ?)
カードのテキストを確認したいときなどに、ちょっといいですか?の意味Attack for [ダメージ数](アタックフォア○○)
○○ダメージ与えますKnock out(ノックアウト)
気絶させますPromote[ポケモン名](プロモート○○)
○○を前に出しますPass(パス)
番を終わりますDiscard pile(ディスカードパイル)
トラッシュのことです、トラッシュと言っても伝わらないです
英語フレーズ:試合後編
Good luck!(グッドラック)
次も頑張って!You too(ユートゥー!)
Good luckと言われたら君も!と返してあげましょう。ただしDay2に行けなくなったのが確定した相手に言ってしまうとちょっと嫌味っぽく聞こえてしまうのでその場合はThank youで返しましょうHave a good day(ハブアグッデイ)
良い1日を!
どんな時でも使えますね、レストランなんかでも帰り際に使えますI like your deck(アイライクヨアデック)
いいデッキだね!
終わった後に勝っても負けても使えるセリフですYou are the GOAT!!(ユーアーザゴート)
GOATはYou are the greatest of all timeの略でヤギという意味ではありませんが、お前すげえ!の意味で使われます。ボロ負けしたら使いましょう。That's the BDIF(ザッツザビーディーアイエフ)
Best Deck In this Format(今の環境でベストのデッキ)の略です。
これもそのデッキやべえなという意味でボロ負けした時に使いましょう
英語フレーズ:トラブル編
トラブル時は状況に応じて使う単語が違うので、ジャッジへの状況説明によく使いそうなフレーズをまとめました
相手を指す時には見た目でHe/Sheを使うのではなく、Theyとしましょう。日本人には馴染みが薄いかもしれませんが、これはジェンダーアイデンティティへの配慮として当たり前に行われていることです。以下では相手を呼称する例として全てTheyで記述しています。
多くカードを引いて(見て)しまった
They saw an extra card when they play XXX(ゼイソーアンエクストラカードウェンゼイプレイ○○)
「○○した時に(相手が)多くカードを見た」
隠し札やアクロマなどで起きがちです倒された後、前にポケモンを出す前にドローしてしまった
They drew a card before promoting(ゼイドリューアカードビフォアプロモーティング)
これもおそらくDPLです、気をつけましょう。サポートを2回使った
They used supporters twice(ゼイユーズドサポーターズトゥワイス)
ボスとかなら戻すだけですが、ドロー系だと取り返しがつかない場合はマッチロスになる恐れがあります
最後に
いかがでしたでしょうか?
ルール以外にも雰囲気や登録方法などについても記事を書いているのでそちらも気になる方はご覧ください
(リンク)
海外環境練習方法
PTCGL
Pokemon Trading Card Game Live(PTCGL)
https://tcg.pokemon.com/en-us/tcgl/
というアプリ(iOS/Android/PC)があります。
こちらのカードプールは海外の環境に則しており、日本よりは少し遅いものの、海外大会の環境の練習にはなります。
また、Limitless(https://play.limitlesstcg.com/tournaments?game=PTCG)というウェブサイトではPTCGLを用いたオンライン大会などが盛んに開かれています。ここで世界中の強者と切磋琢磨することもできます。(僕もたまにyamico835という名前で出ています)
PTCGLでのカードを日本で安く手に入れたい
PTCGL Storeなどのサイトでも手に入りますが、Yahooフリマではこれらのサイトよりも安く売ってるみたいです。こちらは管轄外なので自己責任でお願いしますが、共有までに!!
練習しましょ!
PTCGLもしくは実写のカメラ共有で練習できる方を常に募集しております!
Discordサーバーも設立しているため、こちらへの参加もWelcomeです!
一緒に海外大会へ出る仲間やホテルシェアメイト探しなどに使ってもらってもOKです!
また、僕自身もNAICに出る予定なので、現地に来る皆さんは是非DMいただけたら嬉しいです!
お力になれることがあればお手伝いしますので是非コンタクトしてください!(https://x.com/kurohune538)
海外の楽しみ方
海外大会はポケカを楽しむだけでなく、その土地の美味しいものや観光を楽しむのも醍醐味の一つです。僕は特に美味しいものやお酒を楽しみます笑
動画は実際にKenさん(https://x.com/kenh180TCG)とDay1終了後に反省会兼現地飯を楽しむ図です。
是非一緒に美味しいご飯を食べに行きましょう!連絡お待ちしております!
https://x.com/kurohune538
謝辞
以下の皆さんにも内容のブラッシュアップを行なってもらいました!改めてありがとうございます!!
Madoka(https://x.com/which_is_me)
Ken(https://x.com/kenh180TCG)
peke(https://x.com/peke_pcg)
Yasuyuki(https://x.com/handayasu)
Kazu(https://x.com/jpxkazu)
Kage(https://x.com/KageNishi)
Yoshii(https://x.com/Yoshii_pokemon)
パンプキン(https://x.com/emt_ta9ya)
タケト(https://x.com/pcg_1009)
+NAIC行く予定のコミュニティメンバー