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3Dプリンター活用技術検定を受けてみた
昨年家庭用3Dプリンタを導入してから、ふとしたときに好きなものを作れるというバラ色の日々を送っているのだが、
とある雑誌を読んでいたら「3Dプリンタ活用技術検定」というものがあるというのを知り、趣味の一環で取得を目指してみた。
しかしながら、この検定は注目を浴びているという雑誌の触れ込みながら、ほとんどネット上に情報が出回っていない。
本当に注目されているのか!?
ということは置いておいて、これから受けようと思っている方への不安を少しでも解消出来たらと思い、記事を書くことにした。
ここに書かれている内容は2024年2月時点での内容で、受験のタイミングによっては変わっている部分もあるので参考程度に見てもらえれば。
検定の概要
まず「3Dプリンタ活用技術検定」って何?って方は、公式ページを参照してほしい。
CBT受験が可能だが、受験料はそこそこ高額なので、一発合格を目指したい。
しかし注意してほしいのが、CBT受験ながら期間が決まっているということ。
CBTだからいつでも受けられるってワケではなく、受験期間内にしか受けられない。
チャンスは年2回しかないので、注意して申し込むこと。
学習方法
公式テキストで学習する。これに尽きる。
3Dプリンタに興味があれば、読み物としても面白いのでサクサク読み進められる。
https://www.amazon.co.jp/3Dプリンター活用技術検定-公式ガイドブック-改訂版-一般社団法人-コンピュータ教育振興協会/dp/4296105779
メルカリなどでは青い表紙のテキストが安価に売られているが、そちらは古い版なので上記の改訂版のテキスト購入をオススメする。
2周ぐらい読み込んだら、紛らわしいポイントなどを洗い出す。造形方式別の利点、欠点などは表にすると頭に入りやすい。(後で具体例を記す)
その際、分からない言葉があれば、その意味もまとめておくと良い。(バインダー、出力ビューローなど)
公式サイトによると、試験範囲は以下となっている
■3Dプリンターの基礎知識
・3Dプリンターの造形材料
・3Dプリンターの造形用データ
・3Dプリンターの用途
■3Dプリンターの造形方法
・材料押出(熱溶解積層)
・液槽光重合(光造形)
・材料噴射
・結合剤噴射
・粉末床溶融結合
・シート積層
・指向性エネルギー堆積
■3Dプリンターの活用
・3Dプリンター活用の前準備
・用途別活用事例
上記のうち、3Dプリンターの造形方法の部分がこの試験の要。
一般的に家庭では使わない造形方法については、YouTubeなどで実際にどのように動くのかを見てみると頭に入りやすい。
特に重要だと思ったポイントとしては、
造形方法別の特徴
→それぞれ使われる材料(PLA、ABS、PET、石膏、PCなど)
→長所・短所(造形時間が早い、出来上がりが荒いなど)
→その他特徴(結合剤噴出法の場合はサポートが要らないなど)
この辺りの出題内容が似た知識が多く間違いやすい。
こういった覚えにくいところは、先ほど記載したように一覧表を作ってみると分かりやすい。参考までに私が作った一覧を添付する。(個人で作ったメモなので、間違い等あるかも。あくまで参考程度にしてほしい)
![](https://assets.st-note.com/img/1708320619907-h9i8Wk2pI2.png?width=1200)
あと、拡張子も紛らわしいものが多いので同様に一覧で見た方が分かりやすいかと思う。
![](https://assets.st-note.com/img/1708320714821-eZfnMNRVs6.png?width=1200)
その他の「3Dプリンターの基礎知識」や、「3Dプリンターの活用」は、主に長文穴埋め問題で、選択肢が用意されているので、素直に考えてみればその場で何とかなるケースも多いが、材料や、拡張子の違いが問われるのはここ。
ポリアミドとポリエーテルイミド、ポリプロピレンの違いなどは名前が似ていてややこしい。
* ポリアミドはナイロンのこと、ポリプロピレンは薬品耐性あり、ポリエーテルイミドは高耐熱で医療用などに使われるなど。
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の違いや、エンプラ、スーパーエンプラの違いとそれぞれの耐熱温度等も覚えておくと万全。
公式テキストの最後に練習問題が付いているが、本番に比べると圧倒的に量が少なく心許ない。
問題形式は似ているが、同じ問題は出なかった。
テキストの内容を理解することに時間を割くのが賢明。
ちなみに、私の場合はテキストを3周ほど読み込んで、一覧にまとめてそれを確認するといった作業を行ったが、
それらを含めてTotalの学習時間は8時間前後だった。それに加えて普段から家庭用3Dプリンタを使っている。
学習時間の参考にしてもらえれば。
当日テキストを読んだところがちょうど出題されたものもあった。テキストが薄いので、直前の一夜漬けでも何とかなるとは思う。
試験当日について
CBTの受験会場についたら、会場の案内に従って試験を開始する。
始める直前にCBT受験のお試しみたいなのもあるので、操作はそこで確認。
試験時間は60分で60問。
1問1分となるが、普通に解いていけば30分ぐらいで終わる。じっくり解いても見直しの時間は十分ある。途中退出も可能。
後で見直ししたい問題にチェックを入れておくことができる。自信がない問題は、チェックを入れて後で見直す。
合格発表について
CBTとはいえ、合格発表までは1か月ほどかかると公式サイトには記載がある。
私のケースでは
受験 2/9
合格発表 3/28
となった。
結果発表はメールが来るので、マイページにログインすると結果が見れる。
結果はそれぞれのセクションごとに正答率が出る。
各分野5割以上、総合7割で合格となる。
私の結果はこんな感じ。
![](https://assets.st-note.com/img/1711600179690-fzzf4o4wjV.png?width=1200)
合格していたら、認定カードを発行できるが、2700円(税、送料込)とネタにしてはちょっとお高め。ここはお好みで。
さいごに
冒頭でも記載したが、3Dプリンタの魅力にどっぷりハマっているので、学習も楽しむことができた。
さらに、網羅的に3Dプリンタについて学ぶことで、今まで独学で使い方を編み出してきたところ、知識の穴を埋めることもできたと感じる。
家庭用3Dプリンタを持っている方にはオススメできる資格である。
今後は様々な造形材料も試しながら、楽しい3Dプリンタライフを送りたいと思う。