botter記(22-10-17) 雑記あるいは雑記
気づけば前回とかなり間が空いてしまいました。理由は直球で全然活動していなかったからです…!
しかしながら何もしていなかったです、というのも後々振り返ったときにここはだから抜けていたのかあとわかるのでとりあえず埋めておくことにいたします。ということで今回は完全に雑記です。
6月の後半から8月の半ばまで長い夏休みを取り、帰国したりばたばたしていたためbotterとしてろくに活動していませんでした。現在の居に戻ってからも変化が多く、ぐだぐだでした。
というわけで9月の後半から再スタートという感じなのですが、色々と環境が変わっており率直に申し上げて全然勝てない!私見ですがDex周りは少し窮屈になってきており、触るなら地道にDex-Cexの販路拡大みたいなことになりそうです。僕は人間を辞められていない。
Dex-Cexアビトラは戦略としてはシンプルですし、Dexによっては公式がサンプルコードを用意していたりするかと思います。英語で情報を探すといわゆる高頻度ボットの区分に入ったりしますが、日本では高頻度というと第一にマーケットメイカーが思い浮かぶのではないでしょうか。
ここは定義次第ではあるのですが、この区分に入るボットを調整し続けるのは骨が折れます。細かいバグや環境変化、取引所の仕様変更、チェーン爆発などなど対応しなければならない問題がぞろぞろ列を作ってくれます。アビトラの収益は出来高に大きく依存しますので、出来高がない今の時期に作り込むのはモチベーション的にも少ししんどいかもしれませんが、また盛り上がる時期に向けてとりあえず手を動かせば動かせる類の戦略として頭にはいれておきたいところです。逆に言うと結局今はやらないのだ。
DexというとMangoが爆発しました。Solanaに親しんでいない方からするとまたSolanaでハックかよ、くらいの感覚かもしれませんが、Solana圏に生息するクリプト民にとってはMangoがやられるとは…これでもうSolana完全に終わりやん…みたいなインパクトがあったのではないかと思います。
MangoはDexの中ではよく出来た取引所だったため、私も複数のアカウントに資産を預けてアビトラの種にしたり、FRを取ったりしていました。一時期はマーケットメイカーとして板を出すだけでMangoのトークンがもらえたりと面白い仕組みもあって、それも含めて色々遊ばせてもらいました。ちなみに後者もやってみましたが全然儲かりませんでした。
全部並べてみたところアカウントには$20k弱くらい入っていました。単純な金銭としては痛いのですが、これは自分の許容リスク内の額だったのでMangoがやられたという驚きはあったものの、心理的にはそれほど苦しいものではありませんでした。どうやら続報にてお金もいくらか返ってきそうなので、色々な意味で致命傷にはならずに済みそうで良かった。
さて、10月ですが、またMLを触っています。去年の今頃はようやくMLを取り入れたボットをデプロイしたりしていた頃なので、少し懐かしい思いもあります。
改めて感じることですが、金融系のMLは他の分野の学習とは異なるのか、学習を長く続けてもテストデータの損失がなかなか減らないため浅いパターン認識で終わってしまうことが多いように感じています。このあたりはNNを可視化して動かしてみるとより実感できた部分で、過学習と汎化性能の壁は想像以上に厚いものと思われます。
また、MLで何を学習するのかですが、特徴量だけでなく解きやすい問題を設定する、というのがまず大きな課題になるかと思います。
昨年話題になったrichmanさんのメイカーボットのサンプルコードでは、あくまで期待値の高い局面をフィルタする主旨でMLが使われていました。yはリターンでしたが、この場合は元々の戦略ありきで、MLは補助として働きます。売買戦略は固定で期待値の高いスポットだけ探る、という構造は少しRL(強化学習)っぽい匂いがします。
検索に引っかかるサンプルだとリターンを上下で二値問題にして解いてみる、といったものなどが見つかるかと思います。こちらは問題を単純化することに成功していますが、仮に的中率が高くても値幅が取れないと利益が出なくなる構造となります。
リターンと相関の強いyを予測して、それをシグナルとして使う、という方向性も有力かと思います。分類としてざっくりしすぎているので、どのような代替yが候補になってくるか、少しずつ理解を深めていきたいと考えています。
論文などを読んでいるとCNNでシグナルを複数製作し、それらをRLに入れてトレードする…という人工知能らしい取り組みもありました。ある意味素直な方向性といいますか、人間が行うトレードの再現としては綺麗ですね。
じっくりと取り組むことが前提ならば、探れる方向はたくさんありそうです。個人で出来る範囲は限られているように思えますが、一方で個人と大口やヘッジファンドでは出したい利益の幅が異なります。私としましてはマーケットの片隅から少しだけ分け前を頂戴できるMLボットを作れるようにまたインプットを増やしていきたいそんな秋であります。
本当に中身何もなかったですね。でも試運転だからね仕方ないね。明日から本気出す。