恋の駆け引き、始めます(菅原咲月_1話完結)
高校3年生の春。〇〇は幼なじみの咲月にずっと片思いをしていた。
しかし、〇〇は彼女のアザトカワイイ行動に翻弄され、なかなか自分の気持ちを素直に伝えることができずにいた。
咲月の行動にいつもドキドキさせられ、彼は自分を冷静に保つことが難しくなっていた。
ある日、放課後の教室で、〇〇は友達と話していたが、ふと咲月が彼の横にそっと近づいてきた。彼女は微笑みながら、軽く彼の袖を引っ張った。
咲月:「ねぇ、〇〇くん、ちょっと話せる?」
咲月は、わざと彼を上目遣いで見つめ、軽く彼の腕に触れた。彼女のその仕草に、〇〇は思わず心臓が大きく跳ねた。いつもながら、彼女の自然なアザトカワイイ行動に自分が翻弄されていることに気づいていた。
〇〇:「えっ…あ、あぁ、なんだよ?」
咲月は少し照れた表情を浮かべながら、可愛らしく微笑んだ。
咲月:「〇〇くんと、ちょっと二人で話したかったんだ。今、時間あるよね?」
その言葉に、〇〇はドキッとし、軽く息を呑んだ。咲月の無邪気な笑顔と、彼に向けられた甘えたような態度に、彼はいつも冷静でいられない。
〇〇:「(なんでこんなにドキドキしてるんだ…こっちが仕掛けられてばっかりじゃ、さすがに悔しい…)」
咲月はそのまま彼に近づき、さらに彼の顔を覗き込むようにして言った。
咲月:「〇〇くん、どうしたの?顔赤いよ?」
彼女の言葉にさらに心臓が早くなる。自分の顔が赤くなっていることに気づき、〇〇は咲月の無邪気な攻撃に押されているのを感じた。
咲月:「ふふっ、〇〇くん、もしかして照れてるの?可愛い~。」
咲月は彼の顔にふわっと息を吹きかけるように、さらに距離を縮めた。〇〇はその瞬間、完全に追い詰められたような気分になったが、彼の心の中にある抵抗心が芽生えた。
〇〇:「(これじゃ、ずっと咲月に振り回されっぱなしじゃないか…)」
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咲月にドキドキさせられ続ける〇〇は、このままでは自分がずっと負けっぱなしだと思い、彼女に対して「仕返し」をすることを決意する。〇〇は普段は俺様系ではなく、どちらかと言えば落ち着いた性格だが、ここは彼女に勝つためにあえて「俺様」を演じることにした。
その日の放課後、咲月が彼に話しかけてきた瞬間、〇〇は思い切って彼女を壁際に追い詰めた。そして、顔を近づけながら、彼女の前で「壁ドン」をした。
〇〇:「咲月さ、いつも俺をからかってばっかりだよな。でも、今度は俺が本気で攻めたら…どうする?」
咲月は驚きの表情を浮かべ、目を大きく見開いた。いつも可愛らしい仕草で彼を振り回していた彼女が、今度は自分が攻められる立場になったことに戸惑いを隠せなかった。
咲月:「えっ…〇〇くん…」
彼はさらに彼女に顔を近づけ、彼女の反応を楽しむかのように、さらに挑発的な笑みを浮かべた。
〇〇:「咲月さ、俺を簡単に落とせると思ってるんだろ?でも、そう簡単にいくと思うなよ。」
咲月は顔が真っ赤になり、彼の迫力ある態度に完全に圧倒されていた。彼女は言葉を失い、彼の顔が近づいてくるたびに心臓が激しく打ち始めた。
咲月:「(や、やばい…〇〇くんがこんなに近くにいる…どうしよう、すごくドキドキしてる…)」
普段、彼女が見せる余裕のある笑顔や仕草は完全に消え去り、逆に〇〇の強気な態度に翻弄される側になってしまった。
彼女は何とか反撃しようと、彼の腕に軽く触れてみたが、彼の冷静さに内心動揺し続けていた。
咲月:「〇〇くん、そんな強引に来ると、女の子がびっくりしちゃうよ…」
彼は少し笑いながら、彼女の顔をさらに覗き込んだ。
〇〇:「そんなこと言って、さっきまで俺をからかってたのは誰だよ?」
咲月はさらに顔を赤らめ、完全に動揺してしまう。彼の視線に晒されることで、普段は感じない緊張感が彼女を包み込んだ。
咲月は完全に〇〇の仕返しに打ち負かされていたが、彼女の心の中では彼に対する想いが強く高まっていた。
咲月:「〇〇くん…もうやめて。私、本当はずっと…ずっと〇〇くんが好きだったんだよ…」
その言葉に、今度は〇〇が驚いた。彼は一瞬固まり、彼女の真剣な目を見つめ返した。
〇〇:「…えっ?」
咲月は頬を赤くしながら、続けた。
咲月:「ずっと、〇〇くんのことが好きで、ずっとからかっていたのも、少しでも〇〇くんに私を意識してほしかったから…でも、もうこれ以上耐えられないよ。」
咲月の告白に、〇〇はしばらく驚きの表情を浮かべていたが、心の中に溜まっていた感情が一気に溢れ出した。彼は顔を赤くしながら、ぎこちなく微笑んだ。
〇〇:「俺も…咲月のこと、ずっと好きだったんだ。素直になれなくて、あんな態度取っちゃってたけど…ほんと、ずっと咲月を意識してた。」
咲月はその言葉を聞き、ほっとした表情を浮かべ、笑顔で彼に寄り添った。
咲月:「ふふっ、やっと〇〇くんも素直になってくれたんだね。これで、私たちもようやくちゃんと始まるね。」
〇〇は彼女の可愛らしい仕草にドキドキしながら、素直に手を彼女の手に重ねた。
〇〇:「そうだな…これからは、ちゃんと咲月に気持ちを伝えるよ。」
咲月は彼の言葉を聞き、ちょっと得意げな表情を浮かべ、彼の顔をじっと見つめた。そして、彼にさらに迫るように近づき、小さな声で囁いた。
咲月:「ねぇ、〇〇くん、私、もっと可愛くなっちゃうかもしれないけど…ちゃんと見ててくれる?」
彼女は少し上目遣いで、無邪気に微笑んだ。その瞬間、〇〇の心臓は再び大きく跳ね上がった。
〇〇:「お、お前…まだそんなこと言ってるのか…?」
咲月はニヤリと笑って、彼の肩に軽く頭を寄せた。
咲月:「だって、〇〇くんをドキドキさせるの、楽しいんだもん。これからもっと、〇〇くんの心を掴んじゃうからね。」
〇〇は顔を赤らめながら、少し焦った様子で言い返そうとしたが、彼女のアザトカワイイ仕草に完全に翻弄されていた。
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その後、二人は放課後の校門を出て、夕焼けの中を歩いていた。
咲月は腕を彼に軽く絡ませるようにして歩き、〇〇は心の中でドキドキしながら、彼女の仕草から目が離せなくなっていた。
咲月:「ねぇ、〇〇くん、私って可愛い?」
〇〇は唐突な質問にドキッとし、すぐには答えられず、少し照れた表情で彼女を見た。
〇〇:「そ、それは…まあ、可愛いけどさ…」
咲月は彼の反応に満足そうに微笑み、少し顔を近づけた。
咲月:「じゃあ、私のこと、もっと好きになってくれる?」
彼女の上目遣いと甘い声に、〇〇の心臓は再び早鐘のように鳴り響いた。彼は完全にペースを崩されていたが、少し悔しそうに顔をしかめながらも、結局は彼女の笑顔に抗えなかった。
〇〇:「…ああ、そんなのずっと前からだよ。お前、ほんとにズルいよな…」
咲月は嬉しそうに笑い、彼の腕にさらにぎゅっとしがみついた。
咲月:「ふふっ、〇〇くんがもっと私に夢中になるの、楽しみだな~。」
彼女のアザトカワイイ仕草と甘えん坊な態度に、〇〇は心の中で完全にやられていることを実感した。
〇〇:「(ほんと、俺はこれからずっと振り回されるんだろうな…でも、それも悪くないかも。)」
二人は夕焼けの中、手を繋ぎながら、これから始まる新しい関係に胸を弾ませていた。咲月は再び、〇〇をドキドキさせるための新たな戦略を練っているようだったが、〇〇もその甘い駆け引きを楽しみ始めている自分に気づいていた。