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【中指立てながら、たまに親指立てながら】 #ほっこり4コマ漫画大賞 #文豪の挑戦

猫野サラさんが主催されています、「ほっこり4コマ漫画大賞」応募作品です。
詳細はこちらにて。

さて。

このコンテスト、本音を言ってしまえば
「興味はすごくあるけど、僕にはちょっと参加が難しいかな……」
なんて思っていた。
つい先日、だいすーけさんが開催した「手書きnoteを書こう」で非常に拙く幼稚なイラストを載せてしまい、皆様のお目汚しをしたばかりだ。
いい加減自重しておかないと読んでくださる皆様に
「佐藤、もういいよマジで」
と思わず本名でディスられてしまう可能性があったからだ。

しかし、普段は文章を書かれている界隈のnoterさんも相次いでこの企画に参加されているのを見て、僕のチャレンジ精神に火が付いた。

やらないで後悔するくらいなら、やって後悔しよう。
そう思い、当企画に参加させて頂くことを決意した。

絵心のない僕なので流石に四コマ漫画はハードルが高すぎるという事で。
やはりここは同時募集されている、イラストよりも文章の方が得意な作家向けの「#文豪の挑戦」というのにチャレンジしてみようと思ったのだが、如何せん普段から絵を描かない人間なので、「いざ」とペンを握って白紙と向かい合っても一向に手が進まず。最終的に気が散りまくって、娘(五歳)が録画していた今日から始まったプリキュアの新しいやつを観始めてしまい、気づいたらこんな時間になっていた。今回だとピンクの子が一番好きかな。うん。

「どうしたもんか」

腕を組み白紙と睨めっこをしていて、ふと横に目をやると娘が書いた落書きが置かれていた。
ああ、そういえば昨晩「パパの似顔絵を描いた」と言っていたな。
どれどれ。

マジか。

子供の感受性は侮れない。何気ない一言や行動が意外と核心を突いているという事も少なくないのだ。うちの五歳になる娘の目には僕がこう映っている、という事なのだろう。

よし。企画の趣旨からは少しズレてしまうかもしれないが、この落書きでいこう。この娘が描いた似顔絵を、僕が文章で考察していくという。そういうアレでアレしよう。そうしよう。ほっこりっちゃあ、ほっこりだし。大丈夫でしょ。いけるいける。いってみよう。
(猫野さん、誠に申し訳ございません。企画概要から外れていたら容赦なく選考対象から外してください)

まず、この思い切ったフォルム。線に迷いがない。
素晴らしい。漢字で言うところの画数で言えば、全部で何画あるのか確かめてみたら十三画だった。

ちなみに子供に大人気の“アンパンマン”は九画(鼻と頬のテカリ描写は除く)なので、およそ同程度だと言える。
かなり簡略化した“ドラえもん”なんかは十四画だった。紙とペンがあれば是非皆様もお確かめ頂きたい。

変にディティールの凝ったものではなく、多くの人に長く愛されるものというのは案外そんなもんなのかもしれない。すべての無駄をそぎ落とし、シンプルであるという事を追求した結果であるとも言える。

次に触れたいのは、この画像右側にある物体だ。
おそらく「左手」を描写したものだろう。

あっかんべー、をしているのだろうか。
それとも、こちらに向かって中指を立てているのだろうか。
どちらにしても挑戦的、反抗的な態度であることは否めない。
僕はこんな風に映っているのか。ショックだ。
そう言われてみれば頭頂部の三本の毛も、なんだかモヒカンヘアーに見えてきた。
おそらく僕の中にあるパンクス精神を見抜いたのだろう。
そういえば、つい先日、Twitterにて保育園時代から親交のある友人からも

“武闘派インドア文系パンクス”

という称号を戴いたばかりだ。
なんか長いし、どう考えても混ざり合わずに、いくら混ぜても少し時間が経てば分離しちゃいそうな要素ばかりだが、自分でも気づかない、そういった性質が僕にはあるのかもしれない。そう考えればこの似顔絵にも頷ける。なるほど。すごいな。娘。天才か。娘。帰ってきたらチューしてあげよう。逃げる娘を捕まえてチューしてあげよう。

しかし、こう見続けていると、親指を立てているようにも見えてくる。
そうなるとこの挑発的な表情も一転し

「くよくよすんなって、前向きにいこうぜ!」

そう言ってくれているようにも見えてくるではないか。

そうなのだ。

人生という道は平坦ではない。
山もあれば谷もあるし、仲間と一緒に進める広い道もあれば、最後の瞬間は一人で進むしかないような狭い道もある。
落ち込む夜もあれば、立ち上がる朝もあるし、ワイドショー見ながら煎餅齧る昼もあるのだ。

くよくよすんなって、前向きにいこうぜ!

ありがとう、僕(らしき人)。

ありがとう、娘。

ありがとう、猫野サラさん。

ありがとう、宇宙。

ありがとう、すべての尊き生命よ。

ありがとう、ありがとう。

はい、寝まーす。

お金は好きです。