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崇め奉れよ、己自身を
クリスマスも終わりましたね。サンタさんは来てくれましたか?うちにもちゃんと来てくれたようで、今日も娘が朝からニンテンドースイッチのポケモンを夢中になってやっております。僕もこっそり自分のアカウントでセーブデータを作り、娘が寝た後で深夜に少しずつやっております。初代しかやったことなかったのですが、相変わらず面白いですね。サンタさんありがとう。どういたしまして(裏声)
さて、クリスマスが終わったということは。今年も残りあと僅かです。
世間では一旦落ち着きを見せたかに思われた例のアイツが、姿を変えてまた猛威を振るおうとそのチャンスを虎視眈々と狙っています。もういいですってば。いい加減しつこいです。イロモネアでバナナマンがやる“子供の頃の貴乃花”くらいしつこいです。あれは最高に面白いのでいいんですけど。
来年も、またその次の年も、結局のところ我々は我慢をし続けないといけないのでしょうか。元の世界には戻らないのでしょうか。そりゃ全部が全部元には戻らないのでしょうが、それでも一度安心させておいてのこれは酷です。あまりに我々の心を弄び過ぎです。期待させるだけさせておいてこれはあんまりです。はぐれメタルじゃないんだから。部屋まで来ておいて「今日はそんなつもりで来たワケじゃない」なんて言い出す女子じゃないんだから。勘弁してよ。もういいです。やってられません。どうせそうやってまた穴ぐらに潜って過ごすしかないのですね。我々人類は負けたのでしょうか。このまま消耗戦を続けるしかないのでしょうか。そして、こうして腐って卑屈になって心身共に疲弊していくしかないのでしょうか。
否。
そんなはずはありません。そんな事があってはなりません。僕らは泣くために生まれたワケじゃないよ。僕らは負けるために生まれてきたワケじゃないよ。『未来は僕らの手の中/THE BLUE HEARTS』ですよ。名曲ですよ。
今こそ立ち上がりましょう。
世界が僕を苦しめるなら。誰も僕を褒めてくれないのなら。完全セルフサービスで己自身を褒め讃えましょうよ。崇め奉りましょうよ。みんな自分のことで精一杯です。それならそれでいいじゃないですか。あなたも僕も頑張ってきたじゃない。そう。そうよ。それでいいのよ。今日のあなた、とっても素敵よ。何キャラなんですかね、これ。
よって性懲りもなく今年もまた、ここに「N-1グランプリ2021」の開催を宣言いたします!
N-1グランプリとは、今年一年間で書いた自分のnoteの中から上位十作品を選出し、順位を付けた上で一つ一つに解説を添え、とにかく自分で自分の作品を誉め称えるという、文学的公開自慰行為の賞レースです。選ぶのも自分、選ばれるのも自分です。そして祝うのも自分、喜ぶのも自分。スキの数、閲覧数、他人の目や評価なんて関係ありません。自分だけが楽しめて、自分だけ気分が良くなる為の、自分の自分による自分の為の賞レースです。
※今年もひっそりと予選会場の様子を呟いておりますので、11位以下のも良ければ是非……。
さぁ、予選開始です。#N1グランプリ2021 pic.twitter.com/beNZNyWQMl
— 逆佐亭 裕らく (@kurobuchi_310) November 15, 2021
去年のも貼っておきます。一応。
では、さっそくいきましょう。
10位
【いくつになったって】
noteで文章を書き始めて二年半くらい経つワケなんですけども、自分の書いたものが“育児”というジャンルでピックアップされる日が来るとは夢にも思っていませんでした。少なからず狼狽えましたし「けっこうさらっと書いたやつなのにいいのかしら」とも思いましたが、こうやって読み返すとシンプルながらも娘を想う父の心情というものがしっかりと表現出来ております。どれだけ心を込められたか=文字数の多さじゃないんですよね。逆に言えばこの短さでこれだけの愛おしさと愛情と、あと、えっと、愛おしさを伝えきれたのっては才能の為す業と言っても過言ではありません。愛おしさと愛情って同じなんじゃ…。いや、でもとにかくそういうことです。娘は今日も最高に可愛いです。
9位
【ヒトガタサマ】
小説って普段あまり書かないんですけど、たまに書いたかと思えばこういう傑作を出してくるから裕らくさんは侮れません。これなんて三部作ですが一気に駆け抜けるように読めちゃいますね。ホラーとミステリーの相性が非常に良く、書いててとても楽しかったのを覚えております。また展開も無駄がなくスピーディーで大変よろしい。褒めてつかわす。惜しむらくは呪術のルールが今読み返すと若干ガバガバなのと、もう少しミスリードを丁寧に張ってもよかったかな?というところと、あとまったく同じタイトルのホラー小説が普通に存在していたというところですかね。事前に調べろよ、って話なんですが。でも個人的にはすごく好きな話です。去年書いた小説の登場人物も上手く再登場させてあげられたし。大満足。続編もちょっと構想はあるので、いつかまたヨシキと魔女さんの災難をおもしろく書けたらいいな、なんて思っております。そんな感じで『図書室の魔女シリーズ』堂々のランクインでした。
8位
【Can't Help Falling in DEBU】
これも公式さんのオススメにピックアップして頂いたやつですね。今年はちょいちょい注目記事に選んで頂けて、たくさんの方に読んで頂けたのでありがたい限りなのですが。ちなみに体積の増加は今もまだ継続されております。膨張し続けています。「俺は宇宙か!」という天文学的ツッコミも考えましたが、自分でも虚しくなってくるのでお披露目ができないままここまで頑張って参りました。頑張ってないから膨張し続けているワケなんですけども。やっぱり僕、思うんですけど、生きてればすべて正解って選べないじゃないですか。で、その正解を選べなかったときを人は失敗と呼ぶんですけども、それって本当に失敗なのでしょうか。それだってその後の対応で正解に限りなく近づけることは可能ではないかと思うんです。接客業とかのクレーム対応だってそうじゃないですか。いいんですよ。そんなもんで。結果として僕は体積が増加して、それをネタにこのような傑作を生み出せたのですから。そう思わないとやってられないじゃないですか。痩せてぇよ、んなもん。出来れば楽して痩せてぇよ。言わせんなよちくしょうが。あと意地でも体重ではなく“体積”と表現するのは僕の最後のプライドです。しかしこの記事面白いなぁ……。しみじみとすみません。あまりに面白くて。天才なのかな。
7位
【新宿イオナズン】
結局ね、うんちやおならの話が一番面白いんですよ。これはもう仕方が無い。僕のような『人を笑わせよう』なんて特殊なマインドで創作活動をしている人間はこの宿命と戦い続けて、ときには上手く付き合っていくしかないのです。そういや去年のN-1グランプリ王者もおならの話でしたね。少しだけ自分の品性を問いますが、ただこれを上手く乗りこなせたときの効果は途轍もないものになります。この記事だってそうです。非常に面白い。
『ノート ブンガク ケイオウ』というシリーズを一時期書いておりまして。二十代の頃に住んでいた京王線沿線でのエピソードを全十篇ほど書かせて頂いたのですが、それの一発目がこれになります。これほど幸先の良いスタートはないと自負しております。このオチなんかはnote史上に残してもいいとすら思うんですけどね。ダメか。怒られるか。すみません。じゃあいいです。変なこと言ってすみませんでした。
6位
【愛を込めて花びらを】
noteで記事を書かせて頂いていて、これぐらいからエッセイというものを“ただの日記”から引き離したくなりまして。いや、どうだっていいんです。どうだっていんですけど、あくまでも自分の中で明確な線引きが欲しくてですね。せっかく鮮度の高い、最高のネタを入手したとしても
「今日こんなことがありました。面白かったです」
ではダメなんじゃないか、と。そう思い始めてからいろいろと試行錯誤して、この語り口調というか、まぁこんな感じになっちゃったんですけど。これがまた英断でしたね。料理で例えるならば素材の美味しさと、高度な調理技術をもってすれば至高の逸品が生まれるのは必然なのです。これが僕なりの最高の一皿です。星で言うと余裕の3つです。これぞボケミシュランです。どうぞ召し上がってください。
え?いえいえ。どういたしまし天丼。
5位
【こんな馬鹿な私だから】
先日、少しだけ帰郷しまして。四年ぶりに母と顔を合わせてきました。僕のことは覚えている瞬間もあれば、完全に忘れてしまっている瞬間もあって。この記事に書いたときに電話したときよりも状況は悪くなっているようですが、親戚の協力もあってなんとか少しずつ母にとっても父にとっても良い方向へ話が進みそうです。そういえば僕のことは完全に誰だかわかっていないのに、僕が着ていた服を見て「お、それadidas?」と母が言った瞬間はさすがに笑いました。息子は忘れてんのにadidasは覚えてんのかい、と。ゲラゲラ笑う僕を見て何が何だかわからないまま母も笑っていました。空港で分かれる時はハグをしました。それが良かったのか、別れ際は思い出してくれていたようです。なんというか、こう。少しずつ、少しずつ進んでいけたらいいですね。母も、父も、僕も。ついでに弟も。
とにかくそんな母と息子を繋ぐ最高の母の日noteです。涙無くしては読めませんし、涙無くしては書けません。書きながらちょっと泣いちゃったよね。正直なとこ。とにかく、その辺の熱量も感じられる傑作です。
4位
【ジョンと僕らの三日間】
おそらくこれは今後、歴史の教科書に載るので皆様もしっかりと覚えておいた方が良いです。後の『2021年 ジョン事変』です。
完全に思い付きでやってみたら反響が反響を呼び、Twitterのフォロワーさんが最終的には100人くらい増えてしまう騒動へと発展しました。この手のまとめ記事って個人的には書いてて面白いし、自分でも言うのもなんですがまぁまぁ得意分野だと思っているのですが、過去に書いてきたこの手の記事の集大成にはなりましたね。文句なしに面白い爆笑レポートと相成りました。皆さんのリアクションがまたいいんですよ。最高です。まさにみんなで作り上げた傑作だと思っています。ちなみにご要望にお応えしてジョンはTwitterで別垢として復活しましたが、中の人がさすがにしんどくなってきたので最近では毎週金曜日の夜しか出現しません。ちなみに次の金曜日は大晦日です。どうなるのでしょうか。やっている暇なんてあるのでしょうか。ジョン、どうなの?そこんとこ。
3位
【電車で業】
しばらくnoteを書いていない時期がございまして。一カ月間くらいなんですけどブランクがあったんですね。そんで、いざ一カ月ぶりに書こうと思ったら全っ然思い通りに書けなくて愕然としました。ここまで衰えるのかと。そういった経緯があって「このままじゃいかん」と、リハビリ感覚で毎日更新なんぞをやってみたのですが、一週間くらいもがきながら書き続けていたら徐々にカンを取り戻してきまして。で、最終的に「これで完全復活だぜ!!」と自信満々のドヤ顔でッターン!とエンターキーを叩いて投稿したら公式さんにピックアップして頂けるわ、ビュー数が過去最高の数字を叩き出すわで、もうてんやわんやです。エピソードの面白さもさることながら、お話の展開が絶妙なんですよね。これは教えられて出来ることじゃないです。これが才能ってやつかもしれませんね。えぇ。最後に繰り広げられる悪の組織的なくだりも非常に面白いです。ダメ押しの一撃みたいで。これ書いた人マジで天才だと思います。誰なんでしょうか。誰が書いたんですか、これ。あ、僕ですか。すごいなぁ。
2位
【陽キャであれ Be ambitious】
もうタイトルだけでも秀逸さが滲み出ております。こんなん絶対おもしろいもん。この文字列を見てあのメロディーを思わず口ずさまない人なんていませんよ。いるかもしれないけど。流石にそれは言い過ぎたけど。でもタイトルの時点で先制点が取れるのは一つのアドバンテージですよね。
内容は物書きなら誰もが頷けるものになっていると自負しております。物書きなんて全員漏れなく陰キャじゃないですか。僕は違いますけど。だからそんな陰キャの皆様からたくさん共感して頂けたのかなと思います。僕は違いますけど。
しかし文中に出てくるサカナクションのくだりと、タイトルの伏線回収とも言える「我が友よ、冒険者よ」の部分はちょっと天才が過ぎますね。凄すぎて鳥肌モノです。
さて。
ではいよいよ1位の発表です。
栄えあるN-1グランプリ2021、王者noteはこちら!
1位
【俺に届け】
はい天才。
これほどまでに愛と笑いと涙に溢れたnoteがあったでしょうか。今しか味わえない感傷も思い出もしっかり切り取り備忘録として綴りつつ、ちゃんとエンタメに昇華されている様はもはや職人芸です。読み返して自分でも大笑いしながら「いろんなことがあったなぁ……」とついつい感傷に浸ってしまいそうです。娘を持つ父親の皆様は読みながら戦々恐々としたことでしょう。もしくはある種のSF感覚で読んだ方もいるかもしれません。しかし残念ながらこれはリアルです。これこそが現実なのです。我ら娘親に必要なのは覚悟です。暗闇の荒野に進むべき道を切り開くのです。
笑えて、ほっこりして、ほんの少しじんわりする。そんな温かくも面白い2021年最高の傑作noteです。誰も傷つかない笑いってやつですかね。僕はめちゃくちゃ傷ついてますけど。大ダメージですけど。
しかし、このフリップ芸的な手法も大変素晴らしいですね。来年はもうちょっとこの手の手法を駆使していければいいなぁ、なんて思ったりもしますが。そんなところです。すべての作品に言えることですが、たくさん読んで頂けて嬉しかったです。ありがとうございました。
*
【総括】
年末ギリギリになってしまいましたが、なんとか書けました。
いやぁ、今年も自分を褒めちぎりました。褒めに褒めました。だって誰も褒めてくれないし。いいじゃないですか、今日くらい。大目に見てくださいよ。気持ちよく書かせてくださいよ。それで幾分か傑作が生まれる確率が上がるならいいじゃない。
去年は自分を褒めまくった反動で翌日から自己肯定感激低なゴミ人(ごみんちゅ)として生きることを余儀なくされましたが、それでもいいんです。今年もそうなる可能性大ですがいいんです。バランスです。それもまた大切なことなんです。来年も僕は創作を愛し、自らの作品を愛し、自分自身も愛し、そしてそんな自分自身を“創作”してくれる家族や仲間を愛していきたいものです。こんなもんにお付き合い頂きましてありがとうございました。
というワケで、自画自賛の最高峰を決める、N-1グランプリ2021でした。
今年も一年、大変お世話になりました。
来年もまた宜しくお願い致します
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