【健康】粗末にしてはならないが
病にかかることは辛いものです。
虚弱な体質に悩まされている方も多いでしょう。
健康とは素晴らしいものです。
健康に恵まれている人間は、そのことを感謝すべきでしょう。
ですが、肝心なのは
「その命でもって何を成すのか」
です。
天から授かった命は粗末にしてはなりませんが
かと言って、守銭奴の如く
「健康に生きるために生きる」
「些末な不健康すらも許さない」
というように、長寿健康に執着する生き方も
歪だと言わざるを得ません。
生きるということは、それ自体が目的ではなく
何かを果たすために、生を賜っている
のだと私は信じています。
どんなに健康に気をつけて生きていても
いつ命を天に還す時が来るのか
それを知る人間は地上にはいません。
病苦に関して言えば、
健康で頑強な肉体に恵まれているばかりに
自身に過剰な自負心を抱き
弱い立場の人間への同情を欠く場合もあります。
また、肉体的に繊細で弱いことで
隣人へ豊かな同情心を持てたり
繊細がゆえに、芸術などの方面で才能を発揮できる方もいます。
…もちろん自身の虚弱がゆえに、健常者を羨む心が芽生える時もありますが…
この世で長寿で健康な生を営めることは
感謝すべきことではありますが
至上のことではありません。
明日をもどうなるか分からない命。
その命を養う健康のことに
過剰に悩むのではなく
今をどう善く生きるのか
そのことに私は自分の生を費やしたいです。
それに御心にそって生きるとは
秩序と善の道を歩むということです。
自然の摂理に従った道をです。
そのような生き方をしていれば、
自然健康は守られるのではないのでしょうか。