UNISON SQUARE GARDENっていいよね

 趣味の話です。
 昔、わたしはUNISON SQUARE GARDENというバンドに出会った。もう10年以上も前になる。あの「オリオンをなぞる」……名前は知っていた。
 ここでいう「出会った」は、まともに聞いた、という意味にしておく。
 
 その当時、たまに遊んでいた友人がハマっていた。どうもかなりはまり込んでいた(2024年現在も彼は好きらしい)。
 なので、わたしは近くのCDレンタル屋で彼らのアルバムを借りてみた。「CIDER ROAD」。

 高い。ボーカルの音が高い。本当に成人男性の声か? (それは今だって思う)
 とにかく衝撃的だった。ボーカルが衝撃的だった。なんでこんな歌い方できるんだよ。

 それはともかく、わたしはロックが好きだった。それ以前はNICO Touches the Wallsとか好きだった。
 友人の熱もあり、そのアルバムを聞いた。かっこいいと思っていた……気がする。悪い印象は持っていなかったはずだ。

 当時わたしは深夜アニメをちょくちょく見ていて、その合間のCMで彼らの主題歌が流れてくるのだ。「桜のあと」とか、「リニアブルー聴きながら」とか。だからちょっとユニゾンには親近感はあった。
 特にリニアブルーはCIDER ROADに収録されていることもあって、お気に入りの曲となった。ユニゾンにハマったきっかけの曲と聞かれたらこれになるだろう。

 それから友人と遊ぶ機会は続いて、彼らのライブに行ったこともあった。純粋なロックバンドのライブというのは初めてだった。
 すごかった。田淵の暴れっぷりが。
 暴れる……足を振り上げながらベースを弾く、ステージ上を駆けまわる、等。わたしが見た一番の奇行は床に寝そべり暴れた結果、ボーカル斎藤さんのスタンドマイクを倒したときだ。斎藤さんが急いで田淵用のマイクで歌いだしたのを見たときは笑ってしまった。でも大きな乱れにならなかったのはプロのすごさと思った。

 田淵だけじゃない。あのバンドはドラムの貴雄もなんかヤバい。
 MCかなんかで聞いたが、彼曰く「表で目立ちたい」みたいなことを言っていた気がする。彼のドラムソロがライブであるのだ。そこで貴雄が目隠しでドラムをたたいたり、吼えたり、なんか、エネルギッシュですごいと思ってしまった。語彙が足りない。

 で、ギターボーカルの斎藤さん。斎藤と呼び捨てするのもなんか違うし、宏介っていうのもガチ恋ファンみたいで違うのでさん付けで。
 あの二人を率いている(リーダーではないからちょっと違うか)彼はなんか大人しめ……かも。ただユニゾンのライブはMCが少なかったのでそう見えるのかもしれない。
 ライブでもあの声で歌ったことに感動した。初めてCDを聞いたときは「加工では?」という疑惑がちょっとあったのでこれに驚く。
 彼らの言う「ロックバンド」のライブというのが、わたしの中で固定されたような瞬間だった。


 それからCDを買うことになった。アルバムだ。牛の載ったアルバムや、キリンの載ったアルバム。牛のほうは初めて聞いたときにすごい満足感があったのを覚えている。
 キリンのほうは最初「ん? 前のほうが良くない?」とか思ったが、今となっては大好きなアルバムだ。強さしかない。
 ウサギの宇宙飛行士のも買った。キリン同様の感想を抱いたが、ここ最近、やっと腑に落ちた。

 最近ピンク色のアルバムが出た。収録曲が「未発表曲」という言い方をされており、今調べたら結成初期くらいの制作曲だった。だから首を傾げてしまったのか。ただ、これまで通り、いつの間にか好きになってる気がする。

 あれからわたしは田舎に引っ越したので気軽にライブに行ける状況じゃなくなった。それでも彼らの音楽はよく聞いている。10年以上もファンやってるバンドなんて初めてだ。
 願わくば、また彼らのライブに行きたい。


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