加害者側の弁護士選びは大変でした。
刑事裁判の場合
なんやかんやで、交通事故の加害者となった俺君。
刑事裁判は国選弁護士制度があるためとりあえず無料で弁護士を立てることができます(もちろん自分のお金で有能弁護士を雇うこともできる)。
この点はとても助かりました。
ただ国選弁護士は法テラスからの報酬支払で国税が払われます。
法テラス経由なので報酬は安いです。弁護士会に所属している弁護士が持ち回りで担当しているので依頼を受けたくなくても受けなくちゃいけません。普段民事しかやっていない弁護士もいるでしょう。
ここまで言ったらわかると思いますが・・・、基本的にはそのよう報酬金額なりの対応をされると思います。個人的にはそう感じました。とりあえずテンプレート通りの対応で可もなく不可もなくの対応でした。
それでも無知な一般人が一人で裁判に挑むより何倍もマシ。
・どうすれば量刑が軽くできるか
・作文の書き方
・裁判の際の流れ
・実際に裁判を模した答弁の練習
なんかをしました。
国選弁護士決定後、3回ほど面談。
その後裁判に挑み、判決の際にもう一度会ったので計5回この裁判では顔を合わせました。
結果的には5分5分くらいの確立だった執行猶予を貰えたので結果オーライ。
民事裁判の場合
被害者側から訴訟される
で、問題になったのはその後に被害者側から民事訴訟された時。
訴訟の内容は保険会社から慰謝料2000万貰っているが弁護士基準だと2500万だから差額を払えっと言ったもの。ちなみに一括とのこと。
控えめに言って無理。
(ちなみに保険会社は被害者側の保険会社。保険会社が支払った2000万は俺
君に請求が来て分割で弁済しています。)
民事裁判の弁護士探し
民事は国選弁護士なんて制度はありません。
裁判所からは話し合いの余地があるとして調停の方向で動いていたわけですが、調停にしたって無知な一般人が相手方弁護士と交渉したところでボロッカスにやられるのは目に見えているので、こちらも弁護士を探すことにしますが、これがかなり難航。
被害者側の弁護活動をしている弁護士や法律事務所は探せばいくらでも出てきます。そりゃお金になりますもんね。基本的には保険会社基準<弁護士基準なので差額の数%が成功報酬と着手金になるはずですから美味しい仕事です。
だから「交通事故の慰謝料増額!」とかいう広告やCMなんかも一時期かなり増えたと思います。
一方、加害者側は基本的には弱い立場であり負け戦がほぼ確定している。起訴された際の慰謝料から減額できた金額の数%が成功報酬+着手金になるとおもいますがそんな大きい金額になることはないでしょう。そもそもこういう状況になっている時点である程度資金的に余裕はないのはわかるはず。当時から弁護士が増えて食えてない人が居るっという話を聞いていましたが、そういう人ですら仕事を取りに来ない状況なので、本当に美味しくない仕事なんだなと思います。
そんな意味でも加害者側の弁護をしてくれる弁護士は少ないと感じました。
数件問い合わせをしましたが門前払いに近い状態だったり、ネットで相談しようと思い知恵袋などで書き込んでみても関係の罵倒をされるだけで何も解決せず精神的なダメージを負うだけでした。
で、結局なにで探したのか
結論から言うと当時は弁護士ドットコムを使用しました。
10年も前のことなので当時はどのように利用したか不明ですが
相談内容を投稿→弁護士から返答がくる→その弁護士に依頼
っという流れだったと思います。
心象の良くない相談内容でも返答をくれる弁護士であれば依頼を受けてくれる可能性があると考えたからです。
逆に、相談を書き込んでも返答もしない弁護士であれば、興味もなくこちらから依頼相談をしたところで門前払いにされる可能性が高いわけです。
自分の場合は相談の書き込みに一人の弁護士が反応してくれました。
その方に連絡して今後の弁護士案件をお任せすることにしました。
この後
今回の件である調停だけではなく
任意整理
自己破産
相手への弁済の交渉
など、幾度となく対応してもらいました。感謝です。
ちなみに民事裁判(調停)の結果
もちろん勝てる見込みがあるわけがないわけでして。
自分が求めたのは弁済の内容。
相手からは保険会社から貰った2000万だけど
弁護士基準は2500万だから差額の500万を一括で払え。
ちなみに支払い完了まで事故日から年5%の利息を払え。
っという内容。
20代半ばの俺君はシンプルに払えません。
分割弁済にしても年5%の利息を払うもんなら元金は減りません。
そんなわけでこちらが求めた内容は
・500万は満額払います。
・一括では払えません。
・他にも弁済や借金があるので厳しいです。
・だから分割にしてください。
・でも利息払ったら一生減りそうにないので利息は無しにしてほしい。
との内容。
こちらの弁護士曰く、被害者側弁護士との弁護士同士の話では交渉の余地はありとのことだったのでこの内容で話し合いに。
ちなみに被害者側の弁護士は自分が刑事裁判をした際の国選弁護士になった人と同じ事務所の弁護士でした。っというか多分親子。
刑事事件の際にこちらの懐事情をすべて開示している。
別の人間とはいえ同じ事務所の人間が加害者側から被害者側の弁護につくのは知られたくない個人情報的な部分でどうなのか?っという疑問はあったが、普通はそのような依頼は受けないと思う。とのこと。グレーらしい。
その後やり取りをしたのち弁済の内容が決定。
・500万に変更は無し。
・月3万の弁済で利息無し。
・ただし信用できないから頭金100万準備しろ。
・2か月支払いを怠ったら一括弁済。(重要)
・その際は過去にさかのぼって利息が発生します。
っという結果に。
下の記事にも書いているがほかにも支払がたくさんあったので資金ショートは時間の問題。
とりあえず首の皮一枚でその場しのぎをしたというお話。
最終的には1年ちょっとで支払えなくなって債務整理ルートにはいるのだがその話は別の記事にて。