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「満たす」

当初はもっと短いお話でした。
暑い昼間の日差しを避け、薄暗くひんやりした風呂場で遊ばせたかっただけで、2人は買ってきた桃を食べ、ついでに灰田氏はしのを…というところで終わらせる予定でした(6ページ予定の落書き漫画)。

でも描き始めると、何故しのはこんなに毎回腹を空かせているのか、灰田氏はしのに腹いっぱい食べさせてやりたいと思っているのか。
単に若いから、身体を動かしているから腹が空く、料理が好きだから、また相手を繋ぎ止めるため食べさせたい………それだけでない意味を持たせたくなりました。

互いの過去設定について、表に出ているものはまだ多くありません。
それぞれ過去から続く心のヒダがそうさせているのですが、どうやって出していくべきか。

私はこれまで長編を描いたことが無く、言ってしまえば構成も上手くはありません。
過去は少しずつ匂わせていきたい。でもいつどうやって表にしていくのがいいのか、頭をひねりながら描いています。
ブックストアで、読む側に考えさせる漫画というレビューをいただきましたが、それはそもそも私の拙さからくるものなんだと思います(笑)。

今回初出しとなった八千代姐さんは、界隈の生き字引的な存在ですが、彼らの過去未来を繋ぐ重要な登場人物です。
八千代姐さんに力を借りて、さらなる物語を描いていかれればと思っています。
現在配信中の作品をお読み頂いている方には、今しばらくお付き合いいただければ、幸いです。


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