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ギャンブル嫌いがギャンブル依存になりました ④

※この内容は、2000年に書いた記事の書き直しになります。

ルーレットをやっているときは、『これに失敗したら殺されるんじゃないか』という不安を『Youtubeで紹介されていた方法を試しているだけだし大丈夫』という楽天的な感情で薄めながら、自分の心臓の音が耳に聞こえると錯覚しそうなほどの緊張感がありました。

5ドル賭けて勝ったら、資金はプラス5ドル。

負けたら、倍の10ドル賭けて、負けたらさらに倍の20ドル、負けたらさらに倍で40ドル、倍で80ドル…さらに倍の160ドル…。
160賭けて負けたら、次がありません。

5ドルや10ドルでは、精神的な不安は少ないですが、40ドルを超えたあたりから不安感の波が大きくなってきます。
呼吸は浅くなり、こめかみの血管が脈打ち、体温が上昇します。
勝てば一息付けますが、負けたら次はさらに倍額を賭けないといけません。
不安感による興奮の波がまた一段あがるわけです。

5ドルを手にいれるために、160ドルを賭けるわけです。
「なんてくだらない方法だ!」という冷静な考えと「ここまで賭けて失ってるんだ!勝ってリセットして一息つきたいんだ!」とキレた考えの両方が脳を支配しています。
どんなに大金を賭けて勝ったとしても、得られる報酬は、今までの失敗のリセットにオマケの5ドル。
そして「自分がやっているのはYoutube動画の真似でしかない」という虚しさ…。

倍賭けを紹介していているYoutube動画では、160ドルを賭けるまで粘れば勝って、20分ほどの動画の中で資金を1.5倍から2倍にしていました。
ですが、それはYoutube動画で、他人がやっている賭け事のお話。

現実の、私の世界はそんな甘くありません。
倍がけを繰り返して160ドルを賭けて、そして負けて終わりました。

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