「殴られたい」に求める父性愛。vol1
※ネタバレ注意
2015年公開の「エイプリルフールズ」という作品がある。
出演者が豪華で、内容はコメディ。
「嘘」から繰り広げられる話で、27名全員が複数のエピソードに絡み合いながら、色んな「愛」を表現している。そんな作品。
わたしはこの作品が好きで、
7、8年前にみつけてから
何度も何度も見て、何度も何度も、泣きました。
複数のエピソードがある中で、ひとつ。
「父の愛」が描かれるエピソードが特に好きで。
わたしは、ある特定の場面で、毎回、号泣していました。
自分の中では、ものすごく「オススメの映画」だったので
当然娘と息子にも紹介し、一緒にみてみた。
のだが。
娘も息子も、わたしのようには響いておらず。
隣でわたしが号泣しているのをみて、「え、、めっちゃ泣くやん。。。」
という顔をしていた。
ちなみに、うちの2人は、「感動するだろう」場面でも
泣いたところをみたことがない。
息子が、「(僕、珍しく)泣いた」と。
アニメ「推しの子」の最初の回で涙が出てきたことを、
わざわざ報告してくれたくらい。
作品をみて「実際、泣く」ということが本当にない人たちなんだけど。
わたしは映画をみて、よく泣く。
こどもたちとの2年間、
大人のドラマ、映画、からアニメ、動物系のドキュメンタリー。
色んなカテゴリーの映画を一緒にみたけれど
やはり「響くところ」が、全然違う。
同じ親子でも、こうも違うのか、と。
一緒に映画をみるのは、けっこう「面白い時間」だった。
そして、お互いのことを「よく知る」のに、とても良い時間だった。
何か「同じ作品を一緒に見る」というのは、
その人の価値観や人間性がかいまみえて、良い。
で、
話を戻すと
「父の愛」
8年前は、まだ
わたしは、「父の愛」というものにかなり「飢えていた」のだと思う。
そして、「憧れの父像」「理想の父像」も強く持っていた。
エイプリルフールズで描かれている「父の愛」も
まさに、わたしが感じる「父の愛」であり。
わたしが理想とする「カッコいい父(男)」の姿があった。
こういう「父(男)の愛」欲しいよね(涙。
そういう「父(男)の愛」嬉しいよね(涙。
と、
わたしは
その父親の小学生の娘に、激しく共感した。
(ちなみに、ここで言っている「父」は、小学生の娘の血の繋がった父で
既に離婚しているので一緒に暮らしてはいない父親の方)
映画の中に出てくる
その父親の元妻役のお母さんも、とても「いい感じ」で。
全然メインじゃないんだけど、地味に、言動が「いいお母さん(元妻)」で。わたしはとても好きなんだけど。
要は、
ものすごく「いい親子」が描かれている。
あくまでも、わたしが感じる「いい親子」だけど。
わたしは、
こういう「理想の家族」に対する願望が、ものすごく強かった。
そういう人でした。
「でした」と言えるのは、
わたしがちゃんと「自分の家族」の現実を
受け入れられるようになったから。
わたしの家族は、残念ながら
そういう「素敵な家族」ではなかった。
だからの、8年前のわたしの「号泣」がある。
そして
肝心の
「殴られたい」
と、いうことについて。
これは、ニュアンスを間違えれば
読み手に誤解を与えてしまいかねない内容だと思うので
できるだけ、伝わるように書きたいと思います。
つづく