2023年1月、音楽制作用Macを選ぶならこの2択!
2021年にMacPro2013からMacmini M1 (Late 2020)に乗り換えましたが、その後2022年2月にMacbookPro M1Max (2021)に乗り換えました。
スペックはこちらの通り。
MacBook Pro(14インチ、2021)
CPU:M1 Max
メモリ:64GB
内蔵SSD:512GB
価格:40万円弱(当時)
そして結論的には以下の通りです。
M1で音楽制作は全く問題なく快適。
しかしメモリは64GB(ないし32GB)は必要。
そのためにはMacbook ProかMac Studioの2択。
Macminiのときは初のM1マシンということもあってDTM界隈で、互換性とかどうなの?という話題が多かったのもあり、noteの記事や、YouTube動画でレビューしたりしていたのですが、やはり16GBがマックス状態のMacminiでの音楽制作はかなりきつく、その後発売となったMacbookPro M1Max (2021)に乗り換えました。
最初はレビューしようかなと思っていた(開封動画とかも撮ってた)のですが、Macbook Proの発売からすでに数ヶ月経っていましたし、もうM1どうなの?という時期でもないかなと思って特に記事や動画に残すことなく過ごしてました。普通に快適だったというのが記事にしなかった一番の理由かもしれません。
結局M1, M2(=Appleシリコン)どうなの?
さて、結論的にはM1 Macでの音楽制作はなんら問題はありません。一番気になるところがプラグインの互換性だと思います。M1 Macの発表から数年経過した現在、メジャーどころのメーカーはほぼすべてAppleシリコンにネイティブ対応しているはずです。
すでにサポートが終了しているような古いプラグインはネイティブ対応していない可能性はありますが、Rosettaを使用して開くというのをONしておけば、認識されるはずです。
ちなみに自分は最近までこのオプションを入れっぱなしにしてましたが、もう大丈夫なんじゃないかと思いOFFにしました。結果なんら問題ありませんでした。(これをOFFにしたからと言って処理速度が早くなったとかは感じませんでしたが…)
DTM関係において、もはやAppleシリコンを恐れる理由はゼロです。
メモリ64GB以上搭載可能なMacは?
これは断言してしまうと2023年現在でメモリ16GBでDTMをするのは相当しんどいです。生楽器をシミュレートした大容量のサンプラー音源を鳴らすためには、音を一時的にメモリにロードする必要があるからです。
そもそもなぜ2021年の段階でメモリ16GBしか積めないMacmini M1を選んだのか。当時はそれしか選択肢がなかったからです。ですので最初からいずれは乗り換えるつもりでMacmini M1を買ったのです。
Windows的な考えだと、足りなければあとから増やせば良い、というイメージかもしれませんが、そうはいかないのがMac様。CPUがIntenlからAppleシリコンになってから、自分でメモリを増設するのが不可能になりました。なんてこった。
というわけでMacを買うときにメモリを決めておかないといけないのですが、どの機種も好きなだけ積めるわけではなく、上限が決まっています。2023年1月現在のラインナップでは以下の通り。
MacBook Air M2:24GBまで
MacBook Pro M2 Max:96GBまで
iMac M1:16GBまで
Macmini M2:32GBまで
Mac Studio M1 Ultra:128GBまで
さらに注意点はCPUのスペックとメモリ上限はある程度紐付いています。例えば上記のMacbook Proでも、
13インチ:8コアCPU、10コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M2チップ だとメモリは 「8、16,32GB」 の中からしか選べません。
64GBにするには14か16インチのモデルで、CPUを
12コアCPU、30コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M2 Max
にする必要があり、
96GBにするには同じく、
12コアCPU、38コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M2 Max
にする必要があります。
CPUはお安く、メモリだけ最強、というのはできないのです。
というわけで32GB以上メモリが搭載できるマシンという時点で、まず選択肢が絞られ、MacBook Air M2とiMac M1は脱落です。
続いて、もう少し余裕がほしいから64GB以上、となるとMacmini M2も脱落となり、MacBook Pro もM2 Proは脱落、
MacBook Pro M2 Maxの方と、Mac Studio M1 Ultraだけとなります。
ちなみに現行のMacPro 2019はIntelですし、それ以外でも色んな意味で論外なのではじめからリストに入れてません。数値だけでいうとメモリは1.5TB(1500GB)も積めるのですが…
DTMにメモリはいくつ必要?
人それぞれと言ってしまえばそれまでですが、自分の実体験ですと、
16GB:大容量音源がドラムだけでも、ミックス後半になるとかなりきつい。フリーズトラックなどを駆使しつつなんとか。
64GB:ドラムとKontakt系音源色々(LASS、Damage2など)好きに使ってもフリーズ不要。(たまに重くなることはあり)
という感じですので、
初心者の方でも16GB、
ロック・ポップス系をそこそこしっかりやりたい人は32〜64GB。
ガチガチにオーケストラをやる方は64GB以上、
という感じでしょうか。
16GBでぎりぎりいけてた曲を64GBの環境で再生すると、48GB分は使われないのではと思いがちですが、1車線が4車線になったらいい感じに混雑がバラけるようなイメージで、余裕のある動きになります。
ただし、それでも交通事故は起きる可能性があるのと同じで、絶対重いはずない楽曲が予期せぬ理由によって64GB化でもやたら重い!という現象はたまーにあります。(これは大昔からありますね)
前述の通り、あとから増設できないというデメリットがありますので、このくらいでいいかなという数値の一個上にしておくのが良いと思います。
16GBの人は32GB、32GBの人は64GB、という感じです。
M1か、M2か?
自分がMacBook Proに買い替えた段階ではMacminiに代わる唯一の選択肢でしたが、その後リリースされたMac Studioの方がスペックとコストのバランスは良いです。
音楽制作に使う方で、Mac本体を持ち運ぶ予定のない方はMac Studioを選ぶのが良さそうですが、ここで気になるのは、
Mac StudioはM1、現行MacBook ProはM2 という点です。
もちろん最新のM2の方が性能が良いに決まっていますが、持ち運び予定のないクリエーターが割高になるであろうMacBook Proを選ぶほどなのか? ここではベンチマークの数値で比べてみましょう。(2023/01/30現在ではMacBook Pro M2 Maxが発売前なのでスコアは載ってません)
まずはシングルコア。ご覧の通り同じ系統のCPUであれば、〇〇ProやMax等がついても単体のスコアは大きく変わりません。そしてM1とM2もそこまで大きな開きではなさそうです。しかしIntelとは大きく離れています。
続いてマルチコア。これは見方が難しいですが、基本的にコアが多いほうが有利。という感じで、M1とM2の同じ10コアですと、シングルコアと同様そこまで大きな開きではなさそうです。
メモリ64GBのMacを買うならこの二択!
メモリ以外の内蔵SSDなどを一番下のスペックで選びました。
まずはMac Studio!33万4800円!
お次は2/3発売のMacBook Pro M2 Max!47万6800円!
ちなみにMacBookを選択するときに、最初から12コアCPUのもの(下図でいう真ん中)を選択してしまうと、SSD512GBが選択肢に登場しません。
ですので、まずいちばん左の10コアCPUを選んでからその後のオプションで12コアにしてメモリ64GBを選択してください。
DTMer的には、音源ライブラリが余裕で数TBあると思いますので、外部のSSDないしHDDが必須になります。内蔵SSDは爆速でライブラリも入れてしまいたいところですが、価格がとんでもなく跳ね上がりますので、システム+αだけを入れることにしましょう。そうすれば内蔵は512GBで十分足ります。(昨今は外付けSSDも小さい&リーズナブルですし)
あくまでメモリ64GBというのを最低条件とした場合の選択肢ですので、メモリ96GBにしたいなとか、映像もやるからGPUも強いほうがいいな、という方はここから盛っていくことが可能です。
最強盛り盛りは約100万円
最後にMac StudioとMacBook Proの最強盛り盛りスペックをご紹介。両方とも100万円前後です。Mac Pro 2019のことがあるので、最強が100万円前後というのには驚かないどころか、プロ仕様としてはありなのではないかとすら思えてきます。麻痺してますかね。
以上になります。自分はMacBook Pro M1 Max 64GBで1年経った今でもかなり満足しています。ありがとうございました。