アメリカ人に怒っている(=羨ましい)
最近、アメリカ人に怒っている。
いや、実際は怒ってるのではなく、実際は羨ましいのである。妬んでいる。
たとえば彼らは、漢字やひらがなをキーボード入力する必要がない。当然漢字変換することもなく、同音異義語がなかなか変換候補に出なくてイライラすることもない。「いこう」なんて、候補がいくらあるのか。
よく使うものだけでも「以降」「移行」「意向」など複数ある。
英語だったらアルファベット打つだけだから変換なんてしないし、全角で打ってるつもりが実は英字になってて、全部消してまた打ち直し・・・なんてこともない。
最近、日本企業の生産性の悪さが指摘されることがあって、私としては基本的にはデフレの影響でそういう統計になっているのだと思うが、もしも本当に生産性が上がらないとしたら、このキーボード入力の複雑さが影響しているのではないかとさえ思う。
かつてはアメリカ人も日本人も紙にペンで文字を書いてたからそこまで違いはなかったけど(漢字の方が画数は多いが、一文字で伝えられる情報量は多くなるから一方的にどっちがいいとも言いにくい)、みんながキーボード入力するようになって、その差がハッキリしてきたのではないかと。
それだけならば、欧米人全般に言えることだが、アメリカ人だけ特別に羨ましいのは、もう一つ、為替の問題がある。
私は近年、米国株を購入している。
2022年はかなり厳しいが、今年2023年はインフレも収まり利上げも止まるだろうと、やや楽観視している。であれば、今買っておくのが正解という気がする。が、それだけで判断できるのはアメリカ人だけである。われわれ日本人は、為替を考えないといけない。
岸田政権の方向性としてもそうだし、間もなく日銀総裁人事もあるが、どう考えても今よりは円高になるはずだと思う。もちろん、購入するなら円高の方が有利だから、それだけを考えればもう少し待ちたい。
が、待っているうちに米国の株価は上がってしまうかもしれない。さて、どうすべきか、悩ましい。私たちは、米国株の動向と、ドル円の為替の動向と、その2つを考えないといけないのである。
もっとも株に関しては状況に左右されずにインデックス株を淡々と一定のペースで購入するのが最強という説があって私も基本的にはそれに乗っかろうとしているが、さりとて今持っている株の売り時を考える場合には、やはり株価と為替の両方を考える必要がある。
アメリカに住み米ドルで暮らすアメリカ人であれば、為替など何にも考えなくてもよい。これはユーロやポンドで生活する欧州人も基本的に同じことで(欧州はそこまで米ドルと動きが乖離してないとは思うが)、やはりアメリカ人だけの特権である。
こうした特権がどこから出てくるかというと、世界の覇権をアメリカが持っているからである。世界を制するとは、こういうことである。戦争や経済、技術革新での「勝ち」がその後の勝負を有利にし、次の「勝ち」に繋がる。いま、私たちが地団太踏んでもどうなるものでもない。
やはり軍事であれ経済であれ科学技術であれ、世界の中で世界に対して影響力を持っていなければならないのである。