27

先日27になった。早いもんで30に近づいてきている。来年からやっと社会で働くことになる。いやいや遅いって。モラトリアムがすぎる。モラトリアム何くり。


最近は学童のバイトをしている。騒ぎまくる子供を監視する仕事を8時半から18時までを週5でやるという地獄のバイトである。お役所の仕事の結果、超絶ブラックな仕事を始めてしまった。子供たちを見ていると私もこんな多感な時代があったものだと思っていたが、トンカチ持って山へ石を取りに行ったり、限界まで糸を伸ばした凧を離してしまい電線に引っかかり正月早々電気屋を呼んだということしか思いつかない。今の子供は好きに程よい無茶をできないので何か可哀想な気がする。

コロナのせいであまり騒がせないようにしないといけないが、中々言うことを聞いてくれない。ソーシャルディスタンスを守れと言ってもソーシャルディスタンスが分からない。マスクをうまくつけれない子供もいる。マスクをずっと咥えてるせいかびちょびちょに濡れている。何を言っても言うことを聞いてくれない。

放課後児童クラブに子を預けるような親は共働きが多く、迎えも大体夕方。私は祖父母と暮らしていたので放課後クラブなんて利用しなかった。学校終われば友達の家に行っていた。ある友人の家に行った時のことである。彼は小2にして焼いた白子を振る舞ってくれるという大人びた人だった。そんな彼がVHSでアダルトビデオを見せてくれた。おそらくお兄ちゃんの持ってるものだと思う。初めて見たセックスに衝撃を受けた。女優の陰部に男性の手が入りガシガシと動くとしばらくして女優は絶頂を迎えバシャバシャと潮を吹く。ベッドは水溜まりができる。あまりにも衝撃的な映像だった。そのあと男優の怒張した陰茎を女優が咥える。そして陰茎が陰部に挿入される。しばらくして陰茎は陰部から抜かれて精液を顔面にかけられ行為は終わる。コレがセックスである。こんなもの小2の私に見せてどうするんだと思ったが、アレよアレよエロスにどハマりしその友達の家に足繁く通うようになってしまったが、程なくしてこの友人は引っ越し行方知らずとなる。

今ではアダルトビデオなんてなく、すこしインターネット回線が有ればpornhubがあれば誰でもセックスを見ることができる。血眼になって探していた溝に落ちたエロ本なぞもはやどこにもないのである。これでは観察眼が養われなくなる。

今向かい合っている小学生もいつかはオナニーを覚えて、頭がエロスに支配されるのだ。色んな「おかず」を求めてインターネットと格闘するのだろう。その中で自分の隠された真実を見出し、時には絶望し、時には歓喜することもあるはずだ。エロスはアイデンティティをつくる。

私はいつかは28になるし30にもなるし時として20になることもある。年齢はただの記号でしかない。けれども身体は老いて行く。老いても人間はオナニーをする。オナニーは止まらない。オナニーを止めるな。人間はいつでも絶頂を迎える権利がある。


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