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夫の癌について。そして入院4日目


癌の状態

夫の癌は肺癌だ。
原発性左肺腺癌、見つかった時点で上縦隔リンパ節に転移していた。
癌の大きさは1.5cmほど。
脳転移なし、ステージ3b、区域はS9。
入院するまで特に症状なし。

見えにくいけど探して。青色のところだよ。

医師からは、手術は難しいと言われた。
西洋医学の癌の治療法といえば、三大療法だ。
(三大療法→手術、薬物療法、放射線治療)
夫の場合は手術適応なしなので、残りの薬物療法(抗がん剤)と放射線治療で治療することになった。

また、遺伝子検査も実施したところ1つ変異が見つかった。
これはつまり分子標的薬が使用できるということだ。

(補足)
分子標的薬とは、病気の原因に関わる特定の分子だけを選んで攻撃する薬。
正常な細胞へ攻撃しにくいため抗がん剤と比べ副作用が抑えられる。使用できるかどうかは遺伝子検査の結果による。
ちなみに抗がん剤は、異常な細胞と共に正常な細胞も思いっきり攻撃してしまうので副作用が多々出てしまう。
(補足終わり)

この結果を受けて、てっきり分子標的薬を使用するのかと思ったが、エスワンという強めの抗がん剤を使用するとのことだった。
幸いまだ若く体力があるので、強めの治療をし根治を目指す作戦のようだ。
分子標的薬は今後、再発してしまった際に使用する予定とのこと。
分子標的薬では根治を目指すことは難しいらしく、分子標的薬ならずっと飲まないと行けないと言われた。

セカンドオピニオンもして複数の医師から話を聞いた上で治療法は、
・入院の上、抗がん剤+放射線治療
・退院後は通院で免疫チェックポイント阻害剤
となった。

医学生の夫は「ガイドライン通りの治療法だ」と言っていた。


手術をしたい夫

治療法について、当初夫は色々納得がいかないところがあったようで。

一つは、ガイドライン通りの治療法すぎて「本当に俺に合った治療法なのか」と不満げだった。

これはセカンドオピニオンを2箇所行ったことで納得したもよう。
納得したというよりかは、どこの医者もガイドラインに沿うのでまぁ同じこと言うよね、、という感じだった。

もう一つの不満は「どうしても手術できないのか?」と不満だった。
なぜ手術をしたいかというと「悪いところは取って、それでおしまいにしたいから」だそうだ。
西洋医学の鏡とも思える思考だが、あくまで夫本人の考え・希望である。

これもセカンドオピニオン含め、複数の医者に確認した。
それぞれやや伝え方が違うものの、要は
『絶対ムリというわけではないが、大きさや場所的に癌を取りきれない可能性が高く、かなり難易度の高い手術になってしまうためおすすめしない』ということだった。

上縦隔リンパ節に転移しているが、鎖骨に近い部分に転移しており、これが特に取りきるには難しいらしい。

他にも薬物療法と放射線治療後、癌が小さくなった時点で手術ができないのか等、限界まで手術を諦めなかった夫だが、現時点でそんな先の病状なんてわかるわけないので、一旦は「手術、手術」とは言わなくなった。

というわけで、結局初診にかかった病院の医師のプランのまま実施することになった。


入院4日目

入院4日目、治療開始3日目。
だいたい2〜3日くらいすると副作用が出てくる人が多いらしいが、夫は今のところ倦怠感くらいらしい。

倦怠感がある、と言われても「あんたの場合いつもお疲れ感ありますけど」なんて言葉が頭をかすめてしまうが、ここは空気を読んで内緒にしておこう。


医大生として

夫の場合、治療方針ともう一つ大事なことが、
大学のお勉強や試験についてどうするのかということ。

家族としては、一旦それは横に置いておけば・・と思うのだが、本人はまだ今年度の卒業は諦めていない模様。
それがモチベーションになるのであれば止めはしないが、なんでも背負い混みすぎないかが心配である。

まぁ・・私としては西洋医学のお世話にならないのが一石二鳥なんじゃないかと思っているが、本人が決めることなので仕方ない。

夫が西洋医学にお世話になると決めたのだから、私は予想される様々な事態に向き合えるよう覚悟するしかないのである。

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