連続Discord小説 skillme+学園物語(5)

その⑤ メンターさんの一言


「えっ。」
メンターさんからのお手紙を読んで言葉を失った。
メンターさんが9月末でグループからいなくなるとのお知らせだった。
(講座は9月末までだけれど、10月まで学校は続くと聞いていたのに、なんで…)
慌ててメンターさんにお手紙を書いた。

とても丁寧な返信をいただいて、でも文面からもう戻られないのだというのがわかった。
そして読み進めているうちに、一文に目が留まった。
「私がいることでグループの横の繋がりを…」
(違う…そんな)
「嘘だ!!メンターさんがいることでグループがまとまっていたんだ!!メンターさんがいなくなったら…私たちはどうすればいいの…。」


思い返してみたら、勉強にアルバイトにと、私は自分ばかりだった。
はっとした。
繋がりを作る努力をしようなんてしていなかった。
(…今からでも遅くないかな。繋がりを作りたい。グループだけでなく、クラスメイト全員と。)
目指すは私が居心地よいと感じたあの「Wemake」のような、和気あいあいとして活発な場所。

考えて書き出して、形にする。
他のグループだけれどお話したことのあるクラスメイトに声をかけて、案を見てもらう。
提案を練りこんで再度作成。
メンターさんに説明して、確認していただく。
メンターさんの提案で先生にチェックしていただく。
そして10月2日。長くて緊張する1日が始まる。

先生のチェックを終えた案を抱え、アルバイトを終えた私は、深呼吸してからクラスメイトに連絡した。
返ってきたのは予想以上のクラスメイトの言葉だった。
嬉しくて泣いた。もっと早くやればよかったと悔やんだ。
でもこれから。これから紡いでいけばいい。


その⑥へ続く…。



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