見出し画像

20200810-0816

終戦記念日だったので、戦争関連映画をよく見た。

1:F170周年記念グランプリ

今年は割とF1熱が落ち気味で、一応見るには見ていたけどかなり惰性で見ていた中、このレースはなかなか面白かったのでピックアップ。恐らくパッと見ではその前週に全く同じ場所で開催されたイギリスグランプリの方が見ごたえはあったと思う。対するこのレースは画面上の見た目ではほぼ面白さは伝わらなかった。今回のレースのポイントは各チームのタイヤの消耗度合いをライブタイミングから予想し、どのタイミングでピットに入るかを予想するある意味最もF1らしさが出たレースで、こういうレースになった場合は基本的にレース画面ではなく、ライブタイミングと、コースマップ上で各車のトラックポジションをひたすら見続ける様な見方になる。F1では年に数回こういうレースがあり、そういうレースにはだいたいレッドブル、特にフェルスタッペンが絡んで来る。彼はタイヤのマネジメントが天才的に上手なので、こういうタイヤに厳しいレースになると目立つ。このわかりづらさの谷を越えられるとF1はかなり面白い(それでも年に数レースしかないけど)。


2:日本のいちばん長い日(1967年版•2015年版)

8月15日の天皇の玉音放送までの数日間と、8月15日の24時間を描いた作品。岡本喜八監督による1967年版と戦後70年の節目に制作された2015年版を2本一気に観賞。非常に疲れた。2015年版は1967年版のリメイクと思いきや、リメイク以上に色々と情報が付加されており(1967年版には出てこなかった東條英機や、昭和天皇が出てくる)、それに伴ってストーリーの構成自体も異なっている。見やすさという点では2015年版の方が当然見やすいけど、全体の緊張感という意味では1967年版の方がヒリヒリする感じは強い。
共通する中心人物としては、陸軍大臣の阿南惟幾(三船敏郎/役所広司)と、この作品の中心になるストーリーである宮城事件の首謀者である畑中健二少佐(黒沢年男/松坂桃李)の対比があるけど、個人的にはどちらも1967年版の三船敏郎と黒沢年男)に軍配。特に畑中健二少佐の国体護持の為に手段を選ばない姿勢と狂気の演技は素人目に見ても目が飛んでいる。狂気といえば1967年版に出てくる佐々木武雄大尉役の天本英世は注目。2015年版だと松山ケンイチが一瞬だけ演じるチョイ役だけど、1967年版はある意味ではある意味主役以上に注目度が高い。という事で個人的には1967年版の方が好き。


3 激動の昭和史 沖縄決戦

上の日本でいちばん長い日を探した後、もしかしてと思ったらPrimeに来ていたのでこれもそのまま観賞。元々この作品はエヴァンゲリオンファンにとっては知名度が高いらしく、庵野秀明はこの作品のオマージュを様々な作品に盛り込んでいるらしい。エヴァでも特徴的な極太明朝体による文字の連打はどうやらこの作品の影響を強く受けているらしい。ストーリー自体は史実モノで、それこそ第二次大戦の沖縄の決戦を調べればすぐ分かるけどとにかく後半に向けて悲惨になっていくため、見るのが辛い。戦争史実モノだとそれは当然なので仕方ない。ちなみに、庵野秀明はこの作品を100回以上見たらしく、その庵野秀明と岡本喜八の対談記事を読むと、他にも色々と影響を受けていることを窺い知ることができるので、主にエヴァないし、庵野秀明作品が好きな人向け。

※この2作品、神山繁、中代達也、高橋悦史など、いわゆるこの時代のオールスターが揃った大作だけど、そういう作品の中で個人的にお気に入りなのは、金環蝕という実際の汚職事件をテーマにした政治映画。ざっくりと2部構成になっているけど、前半部分のテンポの良さが何度見ても飽きない(逆にいえば後半部分の間延びさが気になってしまう)。ちなみに上にあげた3名は、この作品でもそれなりに重要な役割として出演している。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?