見出し画像

『純喫茶トルンカ』 八木沢里志 -読後メモ-

続きもの短編集。3編を収録。

・日曜日のバレリーナ
・再会の街
・恋の雫

 純喫茶トルンカでの人々をベースに、どの話も再会と気持ちの変化が描かれている。

 人生の好転を予感させてくれる終わり方で、読後感も良かった。
 すっきりしていて読みやすい。

 おいしいコーヒーを飲みたくなるのと、訪れる喫茶店でマスターの所作を見てみたくなる。

「うん? 意味わからんか? つまりさ、世の中ってのはとてもごちゃごちゃしたところなわけだ。玉石混淆、そこには綺麗なものもまやかしのものもどっちもある。何を信じるかは自分次第。だから自分を磨き、感性豊かな人間になることが大切だってこと。そして逆もしかり。あんたも世の中から見られている。だから自分を磨くことはとても大切だってわけ。少なくとも私はこの言葉をそう解釈してる」

恋の雫より引用

続編も2冊、6編あるので、読むのが楽しみ。

イラスト:伊藤絵里子
カバーデザイン:大武尚貴


いいなと思ったら応援しよう!