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「鏡の森」 タニス リー -読後メモ-

昔々、鏡がありました。 . . .

「現代のシェヘラザード姫」、「ダーク・ファンタジーの女王」と呼ばれる作家による、『白雪姫』の物語のダークで異色な再話。

正直、難しい。キャラクタへの感情移入はできないが、読み進めはする。

テーマは暗く現代的で、7人の小人、鏡、白雪姫の継母の殺人的な嫉妬を描いている。

主人公たちを無関心と自己卑下という不安な物語世界に存在させており、被害心理を探求し、明らかにする物語といわれて納得もする。

しかし、しっくりこない。

読後には憂鬱感がのこる。

味わうには再読の必要がありそうだけど、そのための準備はいる。

 ・デメテルとペルセポネの悲劇的な神話
 ・7人のドワーフに関連する「7つの大罪」
 ・森の王の儀式について

おすすめはしにくいが、比喩的な演出を読み解くのが好きな人には魅力的な作品なのだろうと思う。


表紙

訳:環 早苗
イラスト:小岐須 雅之


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