見出し画像

2024年11月 紅葉の秩父で酒宴

今年の紅葉は遅い。秩父の奥、大滝あたりでは例年11月初めと言うが、今年はちょうど訪れた時が盛りの見頃。
大滝には紺屋という12年前から通っていた馴染みの蕎麦屋がある。スペイン語、英語が堪能で香港に長年駐在経験のある元商社マンのオヤジさんが、故郷の実家で半ば楽しみがてら蕎麦を打っていた。が、今春、看板を下ろしてしまった。特別に、コース料理を出してもらえることになった。
その前に、大滝からさらに奥、不動滝という名瀑があるとの情報を頼りに、N君運転の7人乗りシエンタ新車に乗せてもらい行ってみた。

ぼくとYさんは新座駅で、他3名は西武秩父駅でピックアップ。

確かに周囲の山々は色づいている。お天気も上々。11月半ばとは思えぬポカポカ陽気。滝沢ダムを越え、旧秩父往還の下の道、滝への入口があった。

滝までは片道30分らしい。50mの落差というのはなかなかの滝ですなあ。そりゃ修行したくなるでしょう。

急な下り坂を下りていくと、清流が見えてきた。

透き通った水が気持ちよさそうに流れていた。
吊橋を渡る。意外に揺れた。
道の脇にコケを伝って湧水が流れ落ちている。スマホじゃこれが限界。実際はとんでもなく感動的な美景。

吊橋のあとは、今度は登り。沢を越えて、落ち葉に埋もれる道を歩く。

不動尊が祀られていた。金物の燈籠と手水鉢は立川の板金屋さんが奉納。

ここまで来たら、もう滝の一部が見える。なかなか迫力ありそう。そして全容が見えた。

滝は50mと説明板に書かれていたが、水量も豊富で迫力満点。
紅葉と滝のコントラストも素晴らしい。
修行僧が滝に打たれたというが、この水圧ではツブされそうだよ。

いやあ、大満足。もう少し来やすい場所にあれば、メジャー観光地になったろうに。来た道を引き返す。

コケがまた美しいこと! 見惚れた。

帰り道は意外に早く感じた。

急坂を登って自動車道まで辿り着き、やれやれ。

さあ、そろそろ紺屋に向かおう。
久しぶりに会った紺屋のご主人、元気そうで何より。
もう一人の参加者もピックアップして、皆で宴席の支度。

紺屋の庭のモミジもきれいに色づいていた。その下にテーブルセット。ノーブルな感じが漂って、いいねえ。

さあ、開宴。本日の主役は、今年6月にリタイヤされたYさん。某全国ネットワーク宿泊施設に在職中は各地で大変お世話になった。一緒に山歩きもした。ご卒業祝い。まずはビールで乾杯。

記念品贈呈。

ビールの後は、ティオぺぺ。いい香りが鼻に抜けていく。11月とは思えない暖かな山の空気が、酒をいっそう引き立ててくれる。

何しろご主人はスペイン通だから、さらりとティオぺぺを出されても違和感なし。
ジャガイモはネギミソでいただく。
地元の豆腐。豆の風味が濃い。
シイタケは焼いて、ジュワッと汁が滲みだしてから醤油を垂らして。
今朝採ってきたばかりというナメコやキノコの汁。香りとぬめりがハンパない。
ボルドーの赤。ロスチャイルド男爵家のワイン。
日本酒はぼくが持参した徳島の旭若松。濃くて旨い。

シイタケの後は、秩父名物ホルモンを焼いていただく。
そして、スペイン風オムレツが焼き上がってきた。

本場のオムレツにはジャガイモしか入れない。タマネギを入れるのはアカンらしい。
ちょっと薄かったなあ、とご本人の弁。いやあ旨いっすよ。

そして、もう1品。地元で栽培されてきた大滝インゲン。短くて太い。これを天ぷらで。

おお! 凄い! 柔らかくて甘い! こんなインゲン初めて食べたと、歓声が上がる。

メインの蕎麦に辿り着く前にもうお腹がいっぱいだよ。

かき揚げと盛り蕎麦。蕎麦は新蕎麦。旨いわ。堪能。

主賓にも喜んでいただけて、同席者もみな大満足。また来年も来いよと、ご主人から嬉しいお言葉。来るよ、また。それまで元気でね。

いいなと思ったら応援しよう!