2022年10月 恐竜の島、御所浦島へ
天草までは何度か行っているが、そこから先、周辺の島へ渡ったことはなかった。今回の目的地は御所浦島。昔から気になっていた島である。
早朝、成田空港第3ターミナルへ。
熊本空港からはレンタカー。とにかく安いのを探したから、ターミナル出口から少し歩いた第2駐車場から送迎車に乗らねばならない。先客1名、そしてぼく、その後1名が乗って発車したが、出口近くで夫婦連れが寄ってきて乗り込んだ。事務所に着くと、最後に乗った夫婦のオバハンがずうずうしくもずかずか先に受付で手続きを始めた。社員らもまったく順番通りに誘導しようともせず。気分ワルッ!
空港からひた走り、目指したのは上島の大浦港。昼時だったが、周辺に食堂らしきものはない。少し引き返してコンビニでサラダ巻きを買ってきた。乗船券売り場は建物はあるが、今は使用していない。
待っていた車の人に聞いたら、船に乗ってから乗船券を買うという。待機する車は、与一ヶ浦行きと御所浦行きの2列。御所浦行きの列に並んだ。
やがて到着したフェリーは、加計呂麻へ渡る時のフェリーと同タイプ、すなわち双方向どちらへでも進める船。加計呂麻では評判が悪く、この船がイヤで船長を辞めた人もいると聞いたほど。
あっという間に車を積み込むと、出航。上記キャプションのような事情で、ずっと車に乗ったまま過ごす。外の景色もよく見えず。
横浦島の与一ヶ浦までは15分ほど。数台が下船し、トラックなど3台が乗船した。さらに、30分近くで御所浦港へ。まずは、白亜紀資料館へと向かうが、現在建て替え工事中で仮施設。
すぐ近くに、化石採集場がある。希望すれば、ハンマーを借りて採集体験もできる。
島の南端まで行ってみた。大浦という港周辺が突き当たり。
引き返し、途中から山道へ入る。狭い九十九折りの道。行き止まりの烏峠近くでは勾配も険しくなり、道の折り返しも180度近い難路だった。
駐車場には工事作業車が3台。眺望が素晴らしい。どこまでが島でどこからが九州本土かよく分からない。
山を下り、港を通り越し、橋を渡って牧島へ。海縁の道を走り、少し山へ入った所に、スフェノセラムスの壁、という名所。立派な看板と説明板も立っている。歩いて行くと、壁はあるにはあったが、かつては壁面一帯に金網を張って剥落防御していたらしいが、その金網すらなくなっている状態。ようは放りっぱなし。斜面を登ってみても、化石らしきものはまったく見つけられず。なんだ、こりゃ。
海際へ戻ると、アンモナイトの館。館と呼ぶのは冗談でしょ、というほど小さな建物。ありゃ、これもまた虚仮威しか、と期待もせず中に入ると、蓋を開けて覗けとある。開けて、びっくり。大きなアンモナイトがそのまま保存されている。陽の光を避けているのは、苔が生えないようにするためなんだそうな。こりゃ、天然記念物の価値あるわ。
再び橋を渡って、御所浦島へ戻り、今宵の宿の前を通り過ぎ、島の北端の集落嵐口(あらくち)へ。古い港町で細い小路が張り巡らされている。
さて、そろそろ宿へ向かうか。海際の道路端高台にホテルシーガル亭が立っていた。
フロントに人はおらず、携帯に電話するようにと貼り紙。どんな遠くにいるのかと思いきや脇の部屋から女将さんが登場。早速、本日、10月11日から始まった全国旅行支援の手続きをした。実は数日前に、この割引が適用されますかと確認の電話をした時には、県から送ってもらうクーポンや書類がまだ届いてなくて、11日に間に合うかどうか分からないと言われていた。間に合ってよかった。
部屋は2階の角部屋。目の前は牧島との間の海峡。
夕食は19時からとのことだったので、港近くの酒屋でビールを買ってきた。
風呂上がりにビールを吞んで一服。頻繁に海峡を船が通る。連絡船もあれば、漁船もある。
さて、お楽しみの夕食タイム。今夜のお客は仕事で長期滞在の人が2組、あとは親子連れ1組。テーブルの上には、ちょっとずつ様々なおかずが並んでいて、思わずニヤリ。残念なことに、ヒトデはなかった。事前に聞いた時には水揚げがあれば出しますとのことだった。
地元の米焼酎、天草のお湯割りを飲みながら、ゆっくり楽しませてもらった。タイ皮はどちらも旨かったし、刺身はもちろん、アラ煮もよかった。ニシガイはちょいと癖があるがつまみには最高、ブリ味噌漬けも初めての味わい。ひとり最後まで食堂に残って、堪能させてもらった。