2023年5月 利尻島
礼文島は曇り空だったが、鴛泊港に船が入ると、なんと利尻富士がはっきり見えた。歓迎してもらってるようで嬉しい。港近くのうみねこゲストハウスまで歩く。2年前に友人と2人でお世話になった。昨年は別の宿に泊まったので、挨拶だけしに寄った。
まだチェックインの時間ではない。玄関にメッセージボード。
で、2階の206号室に荷物を置いて、近くを歩こうと出かけた。明日は雨の予報なので、今日のうちに歩いておきたい。向かったのは、温泉。手前に利尻山神社。まずはご挨拶。
お詣り終えて、高山植物園へ。道路脇に八重桜がたくさん咲いている。
さて、お隣の利尻富士温泉へ。お湯は無色のあっさり系。露天風呂へ出ると、湯船にサクラの花びらが浮かんでいて、風流この上ない。いい気分。体があったまり過ぎて、汗がしばらく止まらなかった。
宿に戻ると、かなこさんが待っていてくれた。再会のご挨拶。今夜はお客はもう1人だけ。常連さんみたい。今夜の晩メシは、一昨年も去年も食べに行った居酒屋力丸。念のため電話を入れておいて出かけた。宿もそうだが、食事の店も、5月はまだお客が少ないようだ。
大将は決しておしゃべりではないが、話しかければ、そして店が空いていれば、ちゃんと聞いて返してくれる。3年目、いつもカウンター右端のこの席、と言ったら、うーん、ちょっと思い出したかな、なんて笑ってた。覚えられなくて当然だよね。
あれこれ食べて、お燗も追加して、お勘定。また来るからね。
外は風が強く、来る時も送っていただいたが、帰りは店の近くのセイコーマートで明日の朝食やこの後呑む酒類を調達し、セコマまで迎えに来てもらった。宿に帰ると、同宿の同年輩の女性が談話室にいた。50年前に礼文島の桃岩ユースでヘルパーをしていたというのんちゃん。その後、しばらくは島から離れていたが、また通い始めて、今では桃岩YHに年4回は来てるそうな。礼文島だけでなく、道内各地や沖縄方面などあちこち旅してらっしゃるようだ。ここには2泊してから星観荘へ行き、6月1日の桃岩YH開所日に備えるという。あれ、星観荘休みと言ってたのにと聞くと、ナイショ、ナイショと笑ってる。
翌朝、利尻富士は雲で隠れてるが、お天気は悪くはない。朝から雨というわけではないのならと、歩くことにした。ペシ岬へ登ろう。
宿へ戻り、朝メシ。で、今日はどうするか。天気が良ければ、自転車を借りて島を一周するつもりだったが、いつ降り出してもおかしくない。ならばバスにするか。ここで、かなこさんがさすがの大活躍。素晴らしいプランを提案してくれた。のんちゃんも一緒にそのプランに乗っかることとなった。
まずはお昼近くまでまったりする。
11時55分発、時計回りのAコース路線バスに乗車。1日乗車券を2000円で購入。われわれ以外にはお客は1人。その人も割とすぐに下車して、貸切バスになった。右手に見えるはずの利尻富士は、途中で山腹をチラリと見せただけ。あとはずっと雲の中。終点沓形バスターミナル下車。13時過ぎ、昼メシは人気ラーメン店味楽。去年は大行列のため別の店へ行った。さて、どうか。おお、すんなり入れるわ。
土産物屋を覗いてから、岬公園へ。と、おおエゾカンゾウがちらほら咲いてるじゃないか。
そいて、そして、クロユリもあちこちに咲いてるではないですか。わーお、今回の旅の締めくくりに相応しい大自然からのプレゼントだあ!
で、バスまでの間を最後は利尻ふれあい温泉で過ごす。パーフェクトなプランだよね。
休憩室で一休みした後、表のバス停へ出ると、ダイヤよりずいぶん早いが1台バスが来た。逆回りのバスだったが、そこで待つのは寒いでしょう、ターミナルまで行くので乗って下さいと言ってくれた。感激。ありがとう。ターミナルでAコースのバスに乗り換え。
しばらく走ると、やっと雨が落ちてきた。ここまで降らずによくもったもんだ。鴛泊の町中で下車。セコマに立ち寄る。初めて傘を使った。かなこさんから、雨が降ってるし、迎えに行こうかとメッセージが入ったが、まもなくこやみになり、歩いて帰った。
さて、今夜は一昨年友人と食べに行った中華料理店、笑う門へ。1人ではあまり食べられそうにないなとは思っていたが、とりあえず、前菜的に生ビールとピータン豆腐、焼き餃子を注文。
もっと食べたいが、残念ながらギブアップ。旅先で無理すると、戻したりすることがあるので、自粛。麻婆豆腐も食べたかったけど。で、またまたセコマに寄った。
宿に戻ると、今夜から加わった青年、くぼっちを交えて、呑みアンドおしゃべり。彼は冬の北アルプス登ったり、挫折したと言ってたがキリマンジャロに登ったりしてる強者。いいねえ、若くて元気ある人は。明日は早朝から島を徒歩で1周するそうな。がんばれー。というわけで、彼は一足早く22時ごろに部屋へ。その後またまた4人でおしゃべり。ああ面白かった。
翌朝、最後の日。早くから目が覚める。
さあ、8時55分発の稚内行きに乗ろう。ターミナルへ行くと、ツアーの団体客がすでに大行列。しかも船は最悪の最古船、通称ボロアース。案の定、乗り込むと2等桟敷には空きスペースナシ。寒いけど甲板の椅子で。
宿の前でもずっと手を振って見送ってくれていたが、出航時には、3人でうみねこコスプレして旗を振ってくれた。嬉しいやら恥ずかしいやら。ありがとうねー。行ってきまーす。
帰りの飛行機は稚内から羽田直行便はとれなかったので、夕方発の千歳行きで乗り継ぐ。午後の稚内行きの船では間に合わず、朝便に乗ってきたというわけ。すなわち5時間、稚内で暇つぶし。やれやれ。
今回も本当に収穫の多い礼文島、利尻島の旅だった。また来年も来られるといいな。
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