2021年7月 石川・富山へ1 白山の麓
ANAの今週のトクたびマイルという制度で富山往復の予約をした。北陸方面への飛行航路は北アルプス上空を通るので楽しい。この日、まず富士山を左手に見ながら、八ヶ岳、そして北アルプスへ。奥穂のあたりかな、越えたのは。
飛行機は能登半島方面へ向かい、和倉温泉を前方下に見て、右へ旋回し、高度を下げていった。
富山空港からはレンタカーで石川県へ。一路、白山麓方面へ。着いたのは、白峰。まずは昼メシ。田舎食どう忠次郎。今日のランチは、こんな感じ。
迷わず、熊肉そば。うーん、肉から染み出した脂が旨い。主人にそう言うと、熊は脂身が旨いからねえ、と。最近は、猟師から直接熊肉を仕入れることはできず、解体処理施設経由でしか買えないそうな。しょうがないね。
食後は、近くの総湯で一風呂。くせのないお湯。露天は狭い。サウナには入らなかったが、水風呂が冷たくて気持ちよかった。
総湯のすぐ近くにある林西寺には白山下山仏が祀られている。白山山頂に祀られていた仏様たちが、廃仏毀釈の折、山から下ろされ、捨てられようとしていたのをこのお寺の住職が引き取った。今の天皇が皇太子時代に白山登山をした時、登山前に参拝したそうだ。本堂も凝った欄間が使われていて、なかなか立派なお寺。
集落は古い町並みが残る伝建保存地区。町を歩くと、山の水がゴウゴウと溝を流れる音が響き渡る。
町外れにある民俗資料館に寄ってみた。昔、このあたりは出作りという山仕事のための仮家を建てて仕事をしていたという。
山にはカモシカやツキノワグマなど動物がたくさんいた。
資料館の周りには、昔の家が数軒移築されている。屋根裏はカイコ部屋。
本当は高山植物園に行きたかったのだが、残念ながら、開園していたのは先週まで。来年、あらためて白山に登りたいなあ。山を下る。手取川ダムはロックフィルダム。
鶴来まで戻る。加賀國一之宮白山比咩神社。さすがに立派な構え。白山遙拝所もある。
本当はこの近くの獅子吼高原へゴンドラで登りたかったのだが、雷が近づいていて運行停止と言われてしまった。ゴンドラは下りのみ人を乗せていた。乗り場近くに獅子頭を展示してあった。鶴来は獅子頭の多くを造りだしているとのこと。
鶴来の町も古い町並み。が、でかい鉄筋のビルが2棟聳え立っている。菊姫の蔵元があるのだ。古い木造の事務所に寄って、地元でしか買えない酒を買い求めた。
まだ時間は早い。昆虫園へ行ってみた。蝶を放し飼いしている温室エリアがあって、オオゴマダラやカバタテハ、シロオビアゲハなど、めっちゃたくさん飛び交っていた。蝶が苦手の人なら卒倒するだろうな。
さて、今夜の宿は獅子吼荘。最近のノジュール発酵特集で紹介されていた。
おまちかねの夕食は、期待以上の内容だった。自家製胡麻豆腐、カレイ唐揚げ、牛たたき、ツブ貝とフキ煮、ウナギのとろろ餡かけ蒸し、刺身はカンパチ、タイ、シマエビ、メバル。
そして宿の名物、自家製どぶろく、ちんとろ。16年前に町がどぶろく特区に指定された時、第一号で認可され、以来、県の醸造研究所に協力してもらいながら、作り続けてきたというどぶろく。甘ったるくなく、きりっと飲み口爽快なお味。
そして、ノドグロの塩焼き。
ご飯のお米は、自家用特別栽培のコシヒカリ。お椀は、ワタリガニの味噌汁。
いやあ、美味しかった。ご馳走さんでした。