2022年3月29日 那珂川町富山イワウチワ群生地
日程:春日部駅7:20→→10:05那珂川町富山舟戸……イワウチワ群生地……那珂川町富山舟戸11:25→→12:15道の駅東山道伊王野(昼食)12:45→13:20笠石神社、那須国造碑14:05→14:10下侍塚古墳、大田原市なす風土記の丘資料館14:43→14:46上侍塚古墳15:00→15:05天鷹酒造15:15→15:20那珂川町なす風土記の丘資料館15:40→15:55道の駅ばとう16:10→→18:36東川口駅
メンバー:横井、秋田、長崎、渡部
那珂川上流にイワウチワの大群落があるらしい、との情報により、いつものメンバーが平日ではあるが、コロナ禍故の休業仕組みにより決行することとなった。今日は他のメンバーは武蔵浦和、ぼくだけ春日部駅で拾ってもらった。
地道をひたすら北上。宇都宮に入ると、左手に何やら見慣れぬもの。おお、宇都宮の街にLRTが走るんだあ。本来はもう開業のはずだったのが、1年遅れ、来年3月に開業とのこと。楽しみだなあ。
10時過ぎに、お目当ての栃木県那珂川町富山舟戸、イワウチワ群生地に到着。平日なので最奥の駐車場まで入れた。駐車場に車は10台ほど。今年から100円値上げされて、入山料は400円。入山料を支払うテント前にはショウジョウバカマの群落。これは明らかに植えたんだね。後で見ましょう。
杉が植林された山は、かなりの急斜面。すぐにイワウチワの可憐な花が現れた。
これまであちこちで見てきたイワウチワは、崩れた崖地、大きな岩など、足場の悪い場所にきまって咲いていた。花を選んで、見栄えのいいのに近づいて撮影する、なんてことはできないケースが多かった。が、こちらは、斜面一面にびっしりイワウチワの葉が出ている。10日ほど前に開花が始まったばかりなので、咲き始めの初々しい株が多い。花の写真は、別コーナーにて。
ピンク色、白、赤紫色、など色も様々、花の大きさも小さいのから大ぶりなものまで実に様々。近隣の方々だろう、山歩き姿に望遠レンズ付きカメラの方もいれば、ご近所へ散歩ついでにといった風情のご夫婦もいらっしゃる。
道がきちんと整備されているので、実に歩きやすい。今年、周回路を付け足したようで、イワウチワの棲息域も広がっているようだった。後で、係の方にお尋ねすると、20年ほど前から見て歩けるように整備されてきたそうだ。所々にマスコットだろうか、小さなフクロウ像が置かれている。
尾根筋に上がると、シュンランも1株だが、咲いていた。
いやあ、1時間半ほど、花の撮影を楽しませていただいた。400円の価値は、我々にとっては十分にあった。
下ってきて、ショウジョウバカマも見せてもらう。シロバナも少しある。
駐車場下の小川にはヨゴレネコノメ、森の脇にはユリワサビ。近頃、春の高尾山に行ってないから、ユリワサビも久しぶりの気がする。
さあ、お腹も空いたのでお昼ご飯。北へ向かって、このあたりに詳しいN君のおすすめで、道の駅東山道伊王野(いおの)の水車館で蕎麦。窓の外に大きな水車が回っている。朝をちゃんと食べてないので、珍しく、かけそばとミニ天丼セットを頼んでしまった。蕎麦は1.5人前分ぐらいの大盛りだった。
近くにN君一家ごひいきのチョコ工場があるというので行ってみたら、なんと休業日。あら残念。引き返しつつ名所巡り。まずは笠石神社。こちらのご神体は、宮城の多賀城碑、群馬の多胡碑とともに日本三古碑に挙げられる那須国造碑(なすのくにのみやっこひ)。見せていただくためには、事前に神主さんの丁寧な解説を聞く必要がある。国宝にもなっている古碑は、価値が分からず倒れていたものを水戸黄門さま自らが、社を作ってお祀りし、さらにはこの後で見学する古墳群の調査なども命じられたことから、門前には日本考古学発祥の地という石碑が立っている。
さあ、古碑のお話。永昌元年(689年)の年号が入っている、古代史学者の郡評論争の「評」の古い文字、節の独特の字形、など見所を簡潔に説明して下さる。あと、宮の口と口の間のチョンがないこと。いろいろ面白い解説は、長年にわたり、学者たちも相当数来訪する中で鍛え抜かれたであろうことを推察させる。
500円の拝観料を支払い、いよいよ国宝の拝観。1300年以上前に花崗岩に彫られたとは思えない明瞭さで端正な文字が浮かび上がっていた。ひとつひとつの文字もさることながら、全体の文字の並びの整っていること。素人目にも完成度の高さが伝わっている書である。ご神体はもちろん撮影禁止。拝観前の説明時に見せてもらった拓本のコピーの一部がこちら。
さて、お次は少し南下し、下侍塚古墳。このあたりは、前方後方墳が多いという。へええ。しかし、きれいに整備されているなあ。
さらにその周辺の田んぼの中にも、いくつも古墳。よくぞ残ってくれたものだと感心させられる。
すぐ向かいに、大田原市なす風土記の丘資料館がある。入館料100円。小さな顔の土偶が印象的。
下があれば上もある、ということで上侍塚古墳。下より一回り大きなサイズ。
前方の頭頂部には桜の木も植わっていて、蕾がまもなく弾けそうだった。
神社でたくさんいただいた資料の中のパンフレットを見ていたら、あれ、こんな所に、あの酒蔵があったのか、と発見。もちろん、寄らせていただく。天鷹酒造。大塚の名居酒屋串駒、通い始めた30年ちょっと前には、まだ十四代も獺祭もなく、それでも店主のテイさんが全国から選りすぐった銘酒を置いていた。数ある中で、一番の定番酒が天鷹。蔵の直売所には、今の時季ならではの生詰め原酒もあったが一升瓶しかなく、やむをえず有機米純米酒四合瓶を購入した。
箒川を渡り、今度は那珂川町なす風土記の丘資料館。こちらは入館せず、裏手のミズバショウを見てきた。ザゼンソウはもう終わっていた。
資料館の周囲には翁草が植えられていて、ちょうど花を開いていた。さらに、この近くにはカタクリ群生地があるのだが、まだほとんど咲いていないようだったのでパス。
最後に寄り道したのは、道の駅ばとう。土産を各自買い求め、帰路についた。