2025年1月 酒蔵巡り、福井編1 28 栗コロッケ 2025年2月1日 09:54 毎年恒例の日本酒好きジイさん4名による酒蔵巡りの旅、今年は北陸新幹線で福井へ行くことにした。長野を過ぎると雪景色。楽しみにしていた立山は残念ながら見えず。が、奥の方に見えるのは白山じゃないかな。終点敦賀駅までは各自バラバラで。大宮で乗ってくるはずの1名、なんと乗り遅れたとLINE。 金沢から先は昨春開業した新路線。敦賀で下車した3名は港へタクシーで。敦賀ムゼウムを見学。昔はこの向かいに大桟橋があったという。1920年代にポーランド孤児、40年代にはユダヤ難民を受け入れてきた敦賀の歴史が学べる。我々の古巣の会社も一役かっていて、70年史が置かれていた。 こちらは近くの鉄道資料館の展示物。往時の港のジオラマ。ここ敦賀港は、欧亜国際連絡列車の玄関口、すなわちヨーロッパへの玄関だった。 現在の敦賀ムゼウムはこの当時の洋風建築を復元している。 敦賀駅までの帰りは歩いた。気比神宮の前を通り、駅へと向かえば、銀河鉄道999ゆかりの彫刻が点々と立っていた。敦賀駅で後発の1名と無事合流して、美浜駅へ。 きれいになった美浜駅前から予約しておいたタクシーで三宅彦右衛門酒造へ。早瀬浦の醸造元で同じメンバーで13年前に訪れたことがある。近所の祭りを教えてもらって見学した。試飲はできず、ぼくは1本新酒を買った。待っていてもらったタクシーに乗り、今夜の宿、若狭美浜温泉湾彩へ。蔵からすぐだった。 タクシーの運転手さんから湾彩はコロナ時に経営難となり、今はせくみやグループの傘下となったと教えられた。北陸新幹線が開業してもこのあたりはお客は増えていないとか。夏の海水浴客も冬のカニ目当ての客も、昔のようには賑わっていないそうだ。宿の館内は広くゆったり。ビリヤード台や卓球台も2台置かれていた。 早速、別棟の温泉へ。窓の外は海。よく暖まるお湯だった。 食堂へ行くと、我々以外には1組の食卓がセットされているだけだった。宿泊プランには時節柄カニ尽くしのようなものもあったが、敢えて選択せず、地の食材あれこれプランをチョイス。若狭ふぐはカルパッチョと白子天ぷらで。アワビはバター焼き、もちろん地魚は刺身で。中でも美味しかったのは若狭牛ステーキ。ほろほろ溶ける旨さ。冷酒から燗酒、当然飲み続ける。早瀬浦や梵が旨い。 アテンドしてくれたのはネパールの女性。誠実に丁寧に対応してくれた。〆のご飯はへしこ寿司。普通、へしこはめちゃくちゃしょっぱいものだが、塩気はさほどでもなく美味しかった。 部屋へ戻ってから、三宅酒造で仕入れてきた純米吟醸搾りたて「枡々福々」を吞んだ。度数高めだが、旨口の美味しい酒だった。寝る前にもう一度大浴場。静かな夜は更けた。 こちらに来る前の天気予報では雪か雨つづきのはずだったが、翌朝、青空が広がっていた。西風が吹いているようで、目の前の海は穏やかだが、遠くの海辺には高く砕ける波頭が見えた。 朝ご飯もなかなか美味しかった。とりわけ一塩鯖の焼き立ては最高。イカ刺しも旨し。当然、朝からビール、そして燗酒。 全員で記念撮影。こういう形で蔵巡りを始めて20年ほど経っているが、皆、歳を取ったものだ。当たり前か。 ゆっくり出発なので、近くを散歩。太子堂というお堂と社があり、その先には海蝕洞。小さな社も見える。下の穴は抜けていて海水がバシャバシャ波立っていた。 美浜駅まではホテルの人に送ってもらう。駅はきれいになっていて、その前には真新しい道の駅もあり、買い物をした。美浜駅から鈍行で敦賀まで。そこからは北陸新幹線で福井へ。今回は大人の休日倶楽部北陸フリーパスを全員用意したので、エリア内は自由席乗り放題。 福井駅前には昔から恐竜があったが、さらに恐竜の数が増えていた。予約しておいたタクシーで永平寺口駅近くにある黒龍の蔵元が造ったESHIKOTOという施設へ。その近くの九頭竜川沿いは鮎街道と呼ばれていて、時期になると釣り人がたくさん来るようだ。 acoyaというレストランを予約してある。めちゃくちゃお洒落。インバウンド客や女性グループなどで賑わっている。大きな1枚板のテーブル。窓の外には九頭竜川と山。春になれば堤の桜がきれいだろう。初めの1品は、ベビーリーフのサラダ、白板昆布の自家製マヨネーズ。泡だった卵白をしっかり混ぜてからいただく。見た目が美しいだけでなく美味しい。 お料理は蔵の酒粕を使った料理もふんだんに。写真はサワラの山うに焼き、ダイコンのナージュ。香りが良い。味もだけど。 初めの1杯はビール、次にESHIKOTO五百万石特別純米。1合はないだろうと思っていたけど、ワイングラスにちょっぴりとは! これで税別1500円。お代わり断念。ご飯は土鍋で大野産コシヒカリ炊きたて。これは美味しかった。 食後、隣にあるお酒の試飲と販売店へ。試飲は60mlで1000円。うーん、これじゃあねえ。確かに車で来る人が多そうだから、あまりお客が吞むことを前提にしていないのかも。でも試飲なんだから、もっと手頃な仕組みを考えてほしいな。そんなケチくさい客は来なくていいということか。 タクシーを呼んで、黒龍本家の前を通って、福井市外れの美川酒造へ。舞美人の蔵元。酸味が特徴の酒。こちらはうってかわってたくさん試飲させてもらえた。ここらしい味わいの黄色ラベルを1本購入。ここからまたタクシーかと思っていたが、近くの図書館前から無料バスが出ていると教えてもらった。 で、県立図書館内のカフェでコーヒーブレイクの後、かわいいバスで福井駅前まで。助かった。今夜の宿は昔泊まったことがあるリバージュアケボノというホテル。 部屋に荷物を置いて、近くを散策。足羽川(あすわがわ)に架かる桜橋を渡り、愛宕坂の石段を登って足羽山へ。 足羽山一帯は、神社や博物館、ミニ動物園など山全体に各種施設が造られている。交番前展望台からは東尋坊方面が見えるはずだが、すっきりしなくてタワーなどは確認できず。 そして継体天皇を祭神とする足羽神社の本殿前には実に見事な枝垂れ桜。樹齢380年という。 先の展望台とは反対側、福井駅方面の眺め。駅前の高層ビルは、コートヤードバイマリオットホテルとタワーマンション。他にも工事中のビルがあり、駅前は高層化が進みそう。 愛宕坂を下った先の交差点角の古い店はお茶屋。一度、閉店したようだが、小さな貼り紙で再建の報告。店先の飾り窓にはこんな可愛いものがずらり並んでいた。 こちらが桜橋。立派な欄干。両側の土手には桜並木がずっと続いていた。花の時期にはライトアップもされて華やかな彩りを見せるようだ。写真中央、対岸のビルがホテルリバージュアケボノ。さて、まずは部屋で四合瓶を空けるぞ。 いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #黒龍 #足羽神社 #ESHIKOTO #敦賀ムゼウム #早瀬浦 #舞美人 #Acoya #湾彩 #リバージュアケボノ 28