2021年6月 礼文島4 岬巡り
礼文4日目、5時半起床、散歩。今朝は風はないが、霧が出ている。
今朝は洋食。パンとスコーン。
今日は夕方、昨年トド島へ渡るのに世話になった漁師さんが、昔の写真を見せて下さることになっている。15時までJさんとは別行動。まだ膝の具合がよくないJさんは宿近辺で。ぼくは岬巡りに出かけることにした。Yさん夫妻の奥様Mさんと一緒ということに。港へ向かう車を浜中で下ろしてもらう。廃校になった小学校には二宮尊徳像が健在。
そして自生地で、レブンアツモリソウをまだ見ていないMさんに見てもらう。かろうじて咲き残り。で、晴れてはいるが霧がかかる中、西上泊の港方面へ。澄海(すかい)岬入り口の売店は3軒ともシャッターが閉まっている。岬へ登ると、周囲は霧。晴れていれば、素晴らしい景色なのだが。
港の防波堤に磯舟。今朝はウニ漁はしてないはずだから、ナマコかな。漁師は箱めがねを歯で咥えて漁をするという。だから島にはもっと歯医者がいてほしいとドリンクタイムの話題になっていたのを思い出した。
岬から下ると、登る時にはなかったバイクが1台。格好いい。
西上泊神社の脇から遊歩道へ。
しばらく歩くと、鉄府の集落が見えてきた。
鉄府はちょっとした集落。この集落にも公衆トイレがあるが、故障中らしく、ちゃんと西上泊のトイレで用は済ませてきた。時々、コンブの作業小屋がある。晴れていれば浜で干すが、干せない時には送風機で乾燥させるのだろう。そうそう、飲み物の自販機があったが、来る人が少ないからか、今は使用できないと言われた。
集落を外れると、レブンアツモリソウ群生地があり、鉄線で囲われ、監視カメラも設置されていた。当然、アツモリソウは枯れ果てていた。
左手には砂浜が続く。
やがて道路が行き止まると、丘を目指して登り道、というか階段が現れた。さあ、がんばって歩くべえ。相変わらず、霧は晴れず。
時々、向こうから来る人とすれ違う。咲いているのは、エゾカンゾウ、チシマフウロ、ミヤマオダマキなど、昨日までに見た花がほとんど。
そしてゴロタ岬に到着。ここも景色が見えず。残念。ぼくはここでランチタイムにすることにして、星観荘に戻ってからランチというMさんと別れた。今日のお弁当の包み紙には、えみりさんがとても可愛いイラストを添えてくれていた。
楽しいランチタイム、のはずだったが…。霧の深い中に、大ぶりなカラスが1羽、柵に留まって、追ってもちょいと動くだけで、明らかにこっちを舐めきっているのが分かる。立ち上がり、大声を出して追っ払おうとするが、ヤツも食べ物があると判断したようで、しつこく近くに居続ける。大声で何度も追い払い、やっと遠くにいった隙に慌てて掻き込んだ。せっかくのお弁当が台無しだあ。
さあ気を取り直して出発。鮑古潭神社が見える頃には、少し霧も晴れてきた。
道路にカモメ!
トド島展望台には、銭屋五平衛記念碑と、昔お世話になった俳人、上村占魚さんの句碑が立っている。今日は利尻富士見えず。
坂道を下っていくと、右手の海はよく見えるようになってきた。
星観荘へ戻ると、まだ15時までには時間がある。よし、今日もウッドデッキでワンマンライブだ。1時間あまり存分に弾き語りして、今日も気分は最高。 ↓ photo py Jさん
夕刻、約束させていただいた漁師さんが星観荘に来て下さった。あれこれ古い昔の写真を見せてもらいながらお話を伺った。トド島が背景に写っている写真には、島に民家がぽつりぽつり建っているのが見える。
そしてすぐ目の前の小学校で行われた運動会の写真。
あるいは、船泊に定期航路が通っていた昭和30年代頃の船泊港の写真。
その他貴重なお話をたくさん聞かせていただいた。Tさん、本当にありがとうございました。Tさんは、小笠原や沖縄の離島などにも旅しておられて、旅先で知り合った人々が、礼文島まで訪ねて来てくれるという。お人柄ですね。お酒も強そうだから、今度、お目にかかれる時は、ぜひ一献酌み交わしたいなあ。
今夜の夕食。早いもので、これが最後の晩餐。
八角は高級品ですぞ。小樽あたりの寿司屋で食べたら、1匹ん千円。いやあ旨いなあ。
結局、ウニ一夜漬けは毎晩いただきました。酒のアテにもよかったけど、ご飯のお供がサイコー。デザートは抹茶白玉アイス。おいしい。
今夜も夕陽はダメ。6月にこれまで何度も来ているJさん、滞在中に一度も海に直接沈む夕陽を見られなかったのは初めて、とぼやいていた。で、ミーティング。帝王というニックネームのチョー常連さん。郵便局マニアだった。1万局ぐらいは回っているとか。トカラのレントゲン船に同乗していたマニアの方々を思い出すなあ。最後の夜の記念撮影。
明日、チェックアウトする僕たちはここで精算。7000円の4泊分、2万8000円をペイペイで。後はカンパ。お酒など飲ませてもらったので2000円カンパ。と、ヒコさんが貴重な泡盛波声を1本2人で持って帰れと。いやそういうわけにはいかないので、今夜も43度の泡盛を、僕たち、Yさんご主人、帝王の4名で空にした。ご馳走様でした。おやすみなさい。