2022年7月 18きっぷで南東北居酒屋巡り その1
実は春の18きっぷで同じコースを計画していた。が、出発直前に大きな地震が起き、東北新幹線は不通となった。余震も心配だし、なにせ18きっぷの旅だから、列車がダイヤ通りに走ってくれないと困ってしまう。というわけで、予約していた宿やお店に間際のキャンセルの連絡をさせてもらった。どこも快諾してくれたばかりか、そちらは大丈夫でしたかとお気遣いまで下さる所もあって、ちょっと感激してしまった。
というわけで、仕切り直しの居酒屋巡りの旅へ、酒(^_^)発。
柏から常磐線を北上。茨城県に入るとレンコン畑が目に付く。田んぼのイネは大きく育っていて、風に吹かれ、まるで海面に波が走るようにうねっている。
水戸で乗り継ぎ、湯本で下車。駅前のフルートを吹く少女像を眺めながら、近くのみゆきの湯で朝風呂。炎天下、さはこの湯まで歩く気がしないのだ。一風呂浴びたら、これまたお馴染みの豆腐カフェで、生ビールと寄せ豆腐。
いわきで乗り継ぎ時間が少しあるので、軽めの昼メシを。駅前の焼肉屋で盛岡冷麺とビール。まだ時間があるので駅前ビル内の市立図書館で郷土資料関係本を読んで過ごした。
さて、磐越東線で郡山へ向かう。
郡山駅の手前から雨がぱらつき始めた。ザックをコインロッカーに預けて、念のため傘も持ち、バスで図書館へ。ここでもまた郷土資料本を読んで過ごす。常磐炭山の歴史や東山温泉に昔あった千人風呂のことなど。さらには奥会津最後のマタギなど。
17時半過ぎ、図書館を出て、門土庵へ向かって歩く。雨は上がっていたが、途中で再び降り出した。
こちらへ初めて伺ったのは、山仲間と磐梯山へ登る前日に来た時のこと。奥の小部屋であれこれ食べて飲んで、大満足だった。その後、ひとりや時にカミさんと通ううちに、不思議な御縁がいろいろあることが判明して、ますますお気に入りになった。
さて、生ビールをやりつつ、鶏皮の突き出しをいただき、奥さんの今夜の大皿メニューの説明を聞く。一人だと少しずつ盛って下さるのでありがたい。ウナギの竜田揚げカレー塩、カボチャバター煮、水キムチをとりあえず。酒は夏酒シリーズで、まず天明の花火ラベル。軽やかでいいねえ。
さあ、トロカツオ刺身をいただきましょう。そうそう酒もグラスであれこれいただける。次の夏酒は山ノ井。星空に流れ星のラベル。うまい。
カウンターの中のおネエさんは、利き酒師の資格を持っていると聞き、しっかり目のお酒を頼んだら、会津田島の國権を勧めてくれた。うん、確かにしっかり旨味がのっていて、いい酒だ。
時折、ご主人が客席カウンター後ろの隅っこに出てきて、あれこれ話をしてくれる。そのうち、どこか旅先でご一緒できればいいですねと盛り上がる。持参した手土産のお礼にと、奥さんがこの地のトウキビの天ぷらを出してくれる。ヒゲまで美味しいのだ。さらに、トウガンと枝豆、豆腐の煮込み、酒は白河の生粋左馬。これは初めて吞んだが、美味しいなあ。やはり福島の日本酒レベルは高い。いつのまにか店内は奥の部屋も含めて満席。相変わらず大人気ですね。
そうそう、呑み始めて間もなく、山仲間から今後の計画についてのメールが届いたので、郡山の門土庵のカウンターにいるよ、と返事したら、羨ましがられた。
さて、そろそろ2時間。引き上げ時。〆にキノコ汁と一歩己。
外まで送っていただいたご主人と、また来ますねと挨拶を交わし、郡山駅から磐梯熱海駅まで、定宿きらくやにチェックインした。そこで、はたと気がついた。傘を忘れないように気をつけてはいたが、帽子を忘れてきた。メッセンジャーで、ご主人にもし忘れていたら着払いの宅配便で送って下さいとお願いした。
温泉に入って、部屋に戻ると、門土庵ご主人からメッセージの返信。いま宿の玄関に来てますと。えー、わざわざ届けて下さったとは。慌てて玄関へ行くと、門土庵ご主人のお姿。もうひたすら御礼申し上げるばかり。申し訳ないことをしました。
翌朝、ふたたび1階の温泉へ。こちらは、2本の源泉を使用。大風呂と露天風呂は市営温泉源泉。そして保護組合泉は加熱せず、源泉ままでぬる湯として使用。これが大好き。15分ほど浸かっていると、冬でも体がポカポカしてくる。
そして、4階には貸切風呂。木の風呂が空いていたので入る。まだ列車が走っている時間ではないが、鉄ちゃんなら、ダイヤを調べて入るだろうな。目の前を列車が走ってくれるのだから。
朝食後、もう一度ぬる湯にゆっくり浸かった。10時前にチェックアウトし、図書室でしばらく過ごした。矢口高雄の漫画本を読みつつ。
さて、10時半過ぎ、宿を出て、美味しい自家焙煎コーヒーを出してくれる店へ。ichi no ichi。今日はバリスタが女性だ。注文したのは、エチオピアのブナブナ。甘さと酸味が特徴とある。
磐梯熱海駅から郡山駅へ移動。
さて、この後は続篇で。
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