2018年7月7日 羅臼岳(1661m)
日程:岩尾別温泉4:10→木下小屋4:15→6:04弥三吉水6:09→7:14銀冷水7:19→7:29大沢雪渓8:05→8:25羅臼平8:55→10:02羅臼岳10:21→11:20羅臼平11:40→11:55大沢雪渓→銀冷水12:25→15:00岩尾別温泉
歩行データ:平均登高スピード登り312、下り411、消費エネルギー2869カロリー
メンバー:横井、秋田、長崎
北海道の山は標高が低くても、アプローチが長かったり、登る標高差が高かったりして、所要時間がどうしても長くなる。羅臼岳は速い人で往復7時間弱、そうでなくても花の写真を撮りながら歩く我々のペースでは8~9時間はみておいた方がよいだろうと、出発時間をがんばって早くした。ウトロの宿を3時半前に出て、登山口の岩尾別温泉に着いたのは4時。すでに車もたくさん入っていて、団体グループも2つ、まさに出発しようとしていた。昨日は雨だったが、幸い今日は雨は降っていない。予報によれば晴れる。で、明日はまた雨の予報。合間を縫っての好天、ついてるぞ。気温は11℃、いやもう少し低いかも。パーカーを着込んで手袋もはめて出発。入口に小さな祠、そして注連縄が張ってある。針葉樹と広葉樹の混合林の中を整備された登山道を登っていく。林の中、足下には終わりかけのイチヤクソウ、ゴゼンタチバナなど小さな花。最初の休憩ポイント、弥三吉水は文字通り水場。団体客と一緒に小休止。歩き始めると、木の枝が低く登山道に被さっていて、横井さんがひっかかっている。要注意。足下にはツマトリソウ、マイヅルソウも。少し高度が上がると、道がぐちゅぐちゅになってきた。次の水場は銀冷水。携帯トイレブースもあり、女性客が多い団体さんは時間がかかる。ここには7月というのにチシマザクラが咲き残っていた。10分で大沢雪渓。今年は雪が多かったようで雪渓の規模も大きい。事前に分かっていたので持参した軽アイゼンをつけて登る。初めはなだらかだが、途中からぐっと急坂に。前を行く団体客のサポートが斜度30度ですかねえ、と言ってる。追い越せるが、まあゆっくり行きましょう。両側にはイワウメ、キバナシャクナゲなどたくさん咲いているが、さすがにコースを外れる訳にはいかない。登り切ると、花畑が待っていた。エゾコザクラ、エゾノツガザクラ、チングルマなど。チシマノキンバイソウはまだ開いていない状態。少し歩くと羅臼平。目の前に羅臼岳が聳えている。山の成り立ちがよく分かる。古い山の上に新しく噴火した今の山頂がのっかっている。ここはキャンプができる。ヒグマ対策のためのフードロッカーが設置してある。ここからはハイマツの中を進む。イワウメ、キバナシャクナゲ、メアカンキンバイ、イワヒゲなど咲いている。ハイマツ帯を抜けると岩場。振り返れば、雲海の上に国後島の最高峰、爺爺(チャチャ)岳が頭を出している。その左に頭を出しているのは択捉島の山だろうか。最後の岩場はそこそこきつい。這い上がると山頂だが、狭い山頂に団体客が陣取っていて荷物を下ろす場所がない。奥の方まで行ってやっと一服。素晴らしい眺め。雲海が知床岬先端に向かって両側から覆っている。半島真ん中には硫黄山が生々しい火口を見せて横たわる。しばらくして長崎君が山頂手前まで登ってきた。横井さんはまだ。団体が下山して広々した山頂に長崎君がやって来て、横井さんは登ってこられるかしら、と話すうち、岩場の方を見下ろすと、横井さんがバッテンをしている。山頂断念の合図。2人で記念写真を撮って下山。横井さんは登り始めから調子がイマイチだったよう。無理しないのが何より。羅臼平で3人で羅臼岳を背景に記念撮影。大雪渓を今度は慎重に下り、結局、一緒に登り始めた団体グループとほぼ一緒に下山する格好となった。11時間弱。思ったより手強かった。下り道では、登りには咲いていなかったけど花開いていたチシマノキンバイソウ、メアカンフスマ、エゾイチゲ、オオバノエンレイソウ、ツバメオモトなどの写真を撮影できた。
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